親父がいのち拾いした。


そもそも8年くらい前に直腸がんが見つかった。その時は手術をして切った。
抗がん剤をすすめられたけど、自分の細胞までいためてしまうと聞いてたから断った。
その代わり、たばこはやめ、酒もひかえ、サプリメントも摂り、食生活もがらりと野菜中心のものに変えた。

数年間、定期的に検診に通ってて、「再発の心配はない」と言われ、油断しちゃったんだろうねえ。

昨年の9月、車を運転してて、出会い頭の事故をした。大きなケガはお互いなかったけど、親父はハンドルで胸を打ち、念のため病院でレントゲンを撮ってもらった。

びっくりした。

「肺がんです。これはあくまで、統計的な数字ですけど、ここまできてると、平均余命は一年。」

統計とはいえ、えらい具体的に言ってくれたもんだ。親父もすっかりしょげちゃって、よけい弱っていった。

市民病院の先生は成功率5割の手術をすすめ、さもなければ、抗がん剤、放射線治療だけでもさせてほしいという。

どれもしたくない。

本人もぼくたち家族も心は決まっていた。「今度こそ油断せんように、あらためて食事療法していこうや。」と考えていた。ただ親父とおふくろは、病院を断ち切ってしまうことに、多少の不安があるようだった。どこかで専門家とつながっていたい。相談できる人がいる安心感が欲しいっていうのかな。その気持ちも分かる。

不思議だよなあ。ちょうどそんな時に出逢えたんだよ。

いろんな偶然が重なって(いや必然というんだろうね)、京都の市川加代子先生という人を教えてもらった。

・親父・おふくろと明美たちが、名古屋まで「がんは治る(玄米おむすびの会)」講演会に行った。
・明美だけ、たまたまその晩、夜行バスで高知に行くことになっていた。
・家まで戻るのもなんだから、出発までの時間つぶしに、めったに行かない2次会に参加した。
・バスは深夜発だから、最後の最後まで残ってた。
・講演者(乳がん克服)のひとりをつかまえて、肺がんでよくなった人の体験談はないかと尋ねた。
・その人の知人が京都の市川先生のところに通ってて、7ヶ月で肺がんが消えたそうだと教えてくれた。

なんでも人間が本来もっている自然治癒力を最大限にひきだす治療をされてるとか。

とにかく行ってみた。

初めて行ったのは昨年の11月。いろんな提案をいただいた。びわの葉の温灸、生姜シップ、半身浴、40分の散歩、玄米食、・・・。おだやかで、明るくて、ユーモアもあり、びしっと言うことは言ってくれる。スタッフの方も気さくで、ほんとに親父のことを親身に考えてくれ、あたたかい言葉をかけてくれる。うれしくて、ありがたい。なによりも帰るときには、親父はじめ付き添いのぼくらもみんなが元気をもらってる。

2回目は今年の1月に。そして今日、3回目のカウンセリングに行ってきた。

測定器で血液の汚れ具合やら、いろんな数値をはかってもらうんだけど、ほんとに少しずつだけどよくなってきてる。これがいいらしい。極端に急によくなって、また油断させてもいかんし・・。

とにかく市川先生と出逢えて、親父とおふくろ二人で真面目に治療と食事療法に取り組み、笑顔をいただいた。昨年の秋は、もうそれこそ無気力になってた親父だけど、またちょこちょこ畑いじったり、散歩したり、競艇の前売りをちびちび買いに行くのを楽しみに(笑)、動き出したようだ。

『3ヶ月毎に京都の先生のとこに行く』っていうのが、ある意味親父にとっての励みにもなっている。「今度来るのは半年後でいいですよ。」って言ってもらった時の、親父のちょっと拍子抜けな顔が、笑えた。

ありがとうございました。

人との出逢いってすごいね。

市川先生のブログ→ 『市川加代子がお届けする 心と身体のお手当』
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