私は猫が好きだ。(←今さら)
しかし、昔から好きだったわけではない。
私が子どもの頃は、その辺に
野良犬や野良猫がたくさんいた。
犬には何度も襲われたので嫌いだったが、
猫には襲われたことがない。
そこでまず好印象を持っていた。
でも、猫は「ひっかく」ので、あえて
近づくことなく、撫でようと思ったことも
なかった。
そんな30代のある日、
向かいに住んでいる男の子が、
「この家に猫が住んでるよ?」
と教えてくれて覗いて見たら、
そこには、
ひょええええええっっっ
鬼気迫る母猫&子猫らしき姿!!
・・・見なかったことにした。
何をどうすればいいのか解らないし、
保健所に連絡することは、この親子にとって
最悪の結末になるのは解っていたから。
でも、職場でそのことを話すと、
猫好きの同僚から、
「せめて古タオルと水とカリカリだけは
あげてほしい」
と言われ、「そういうものか」と思って
言う通りにした。母猫は何の警戒心もなく
カリカリにがっついた。そういう余裕も
なかったんだろう。
やがて、数日経ち、子猫たちも
姿を現した。
最初のうちは、しばらくしたら母猫が
子猫を連れて出て行くだろうと
思っていたが、一向に出て行く気配はない。
職場で猫の引取先を探した。
でも、そう簡単に引き取ってくれるはずもなく、
私の頭には再び、あの問いが蘇ってきた。
「保健所に連絡するか。全員、引き取るか。」
今のように、里親募集サイトなどが多くなかった
時代だし、カラスや車など外は危険がいっぱい。
弟は飼うことには賛成だったが、
母は反対だった。
確かに日中家にいるのは母だけなので、
お世話は全て母任せになってしまう。
5匹の猫の命。
ものすごく重い。
どっちを選んでも、命の重さがずーんと
私自身にのしかかってくる。
よく「かわいそうだけど、ウチでは
どうもしてあげられないから」
と、おっしゃる方がいらっしゃるけれど、
それは私にすればすごく勇気のある発言。
だって、そのあとに続く言葉は、
「亡くなっても仕方ないよね」とか
「あとはその子たちの運の強さよね」
って言葉だろうと思うから。
でも一旦、関わってしまったら、私にはもう
そんな言葉は言えない。
お金は少ししかなくても、猫は飼える。
私の部屋だけなら何とか猫を飼える。
持ち帰り仕事は別の部屋でやればいい。
5匹の命。
何を引き換えにしても、
助けなきゃいけない。
こっちの方が断然重い。
(このあたりの生真面目さがうつ病になる原因)
5匹を私の部屋で保護することに決めた。
だって、選べないから。
母子の幸せな猫生を作ってやりたかった。
毎日5匹分のトイレ掃除に追われ、
真夜中の大運動会でロフトから猫が降ってきたり、
ロフトから頭上にゲロ吐かれたり・・・
そりゃいろんなことがありましたが、
今となっては全て良い思い出。
猫だから愛したのではなく、
我が家を選んでやってきたから愛した・・・
になるのかな?
ママ♀ シングルマザー猫
私が猫を愛するきっかけを作ったママ。
最期まで私に甘えることなく、
私より格上だった
長女(設定)♀ チャッピ
面倒見が良く、賢く、
要領よく、孤高の女王だった。
長男(設定)♂ クロ
チャッピより面倒見が良く、チェ・ジウや
ブチのお世話係で優しかった。
ママが大好きだった。
次男(設定)♂ ブチ
猫家1番の巨漢。それゆえ、晩年は
関節痛と慢性膵炎で病院通いすることになった。
甘えっ子で、誰とでもフレンドリー。
空気が読めないのに、1番怖がりだった。
末っ子(設定)♀ チェ・ジウ
当時流行っていた韓流から母が名前をつけた。
小さい頃はノロマだったが、気は強く根性は逞しかった。
ブチにだけは果敢に立ち向かっていった。
二代目猫家家長になった。
楽しい時代は過ぎ、やがて次第に数が減っていった。
「最期まできちんと看取る」が、
私の愛の形なので、みんな
最期まで私が看取り、末期の水も飲ませ、
エンゼルメイクも施した。
ブチが亡くなって、チェ・ジウだけに
なった時、朝のウォーキングで通る公園に
ママにそっくりな猫がいると弟に聞いた。
行ってみると確かにそっくりのシャムMIXで
私は一目で恋に落ちた。
マオちゃんは、私が初めて自分から求めた猫だった。
何とかマオちゃんを引き取ることができて
3ヶ月の密月を過ごした。
マオちゃん♂
とっても可愛い子だったのに、
たった3ヶ月で虹の橋に逝かせてしまった。
マオちゃんの死が1番無念だった。
今でも、この写真を見るだけで涙が出る。。。
チェ・ジウを最後の猫にしよう。
そう決めていた。
でも・・・。
いざ、チェ・ジウがいなくなると、
猫のいない部屋が寂しくて寂しくてしかたない。
この時点で、既に私は、猫という存在自体を
愛していたから。
里親募集サイトは譲渡会に参加して、
紆余曲折を経て、
ようやく福ちゃんを迎えることができた。
福ちゃん♂
シャムMIXを選んだのは、
ママがそうだったのもあるけど、
亡くなったマオちゃんがシャムMIXだったから。
マオちゃんの分も、この子には
愛を注ごうと決めた。
(結果として肥満猫になった・・・)
人見知りが激しかったが、今では甘えん坊に育っている。
やがて、縁があって、
公園猫だったショーちゃんも引き取ることになった。
酷い傷を負っていたので緊急避難的に
引き取ったのだが、手放せなくなることは
分っていた。一度関わった猫を
再び外に出すことは私にはできない。
ショーちゃん ♀
公園のアイドルニャンコ。
誰にでも無防備に愛想を振りまいていた。
左目横に大きな傷ができていたが、
今では少し跡が残っているだけ。
福ちゃんにちょっかいをかけにいくが、
空振りになることも多い。
きっかけは、猫だから愛したわけじゃない。
きっとドブネズミでも私は保護したと思う。
でも、猫家と暮らすうちに、
愛の形は変わった。
猫だから愛するようになったと思う。
猫の好きなところはいくつでも言える。
でも猫のきらいなところは思いつかない。
最期まで幸せにしてやりたい。
・・・でも、今の私には難しいと思うので
あとのことは弟に託す!!(←本人了承済み)
虹の橋の猫たちよ、
私が逝くときは必ず迎えに来てね。
そして、みんな一緒に虹の橋を渡ろう
(え? 父や母は・・・?)
昨日ここで書いた「むずむず脚症候群」、
アルパカクリニックでリボトリールという
お薬を処方してもらったら、
すぐに治りました
そう!
こういう副作用止めを私は求めているのです!