ここなら生きる力がしっかりと育まれるはず!!
そう思って、社会人3年生の息子kは、福井県にある、かつやま子どもの村小中学校に通わせていた。
学校に隣接している寮で寝泊まりし、3週間ごとに新幹線を使って帰ってくる。
お陰で、生きる力たっぷりに育ってくれたのだが・・・・
先日、わずか6歳で親元を離れて寮生活をするきっかけの話となった時、kは覚えていなかった。
え~っ、人生の転機となったことなのに~!?
かつやま子どもの村の入試は、とっても明確。
2泊3日の体験入学の後、本人に入学の意思を訊き、「入りたい」と言えば、誰だって入れるのだ。
でも、まだ幼稚園児で、親元を離れる気持なんか、これっぽっちもないk。
いくら楽しい場所とわかっても、YESと言わないと言い張っていた。
ごもっともだよな~
親は考えた。
そして、kの耳元に、
「k、かつやま子どもの村に入りたいと言ったら、おもちゃを5個、買ってあげるね。」
と囁いたのだ。
これが、人生の転機のきっかけ。
まぁ、覚えていない方が幸せ!?
優しいkは、おもちゃ5個のうちの1個を、兄に選ばせてあげた。
でも、おもちゃ5個を買ってもらったくらいで、親元を離れる覚悟がつけられるはずはなかった。
kが幼稚園で、他の子のママ達から、
「kくん、遠くの学校にひとりで行くんだって?
偉いね~」
と会う度に声をかけてもらえたのが、良かった。
「ホントは行きたくないの~」
とは答えられず、
「うん」
と胸を張って答え続けたお陰で、覚悟ができていったのだ。
転機は、親だけが、本人だけが作ったものではなく、周囲にも作ってもらえていた。
感謝だな~