どうも和久井です。
先日、脚本演出出演を担当する「BOYS DOLL HOUSE〜はい!よろこんで!」
の女性キャストオーディションが行われました。
これまで脚本書いたり演出したり何度かしましたが、
自分が作品を創る側になってからオーディションというものが行われるのは、初めての出来事であり、"初めて"何かに挑戦するというのは、人生のどんな出来事においても、
森羅万象「緊張」と「不安」と「勇気」と「マジ?僕がこれすんの?正気の沙汰??」がつきまとうものだと思っています。
そもそもこの世界に入って今まで9年間、
オーディションを受ける側であり、選ばれる側の人生待ったなし。で生きてきた自分が、
ある日突然、選ぶ側になる日がこようとは、夢にも思わなんだである事、お山の如し。
予想をはるかに上回る応募総数を目にした時は、「嘘でしょ?」と言いました。本当に言いました。
皆様に送って頂いたオーディション書類や自己PRの文章は、誠心誠意全て読ませていただきました。
かつての自分が文章として書きなぐった自己PRを送信するとき「頼む!読んでくれ!」という想いでオーディションに応募し、ちゃんと読まれてるのか、そもそも読まれてもいないのかもわからないまま、書類審査で落ちたり。
そんな日々があったからこそ、存分に読ませていただきました。
そこにあった全ての自己PRがまさにいつかの自分に当てはまるものでもありました。
くしくも、応募して頂いた皆様全員にお会いする事は叶いませんでしたが、
時間を使って、熱を持って、応募して頂き本当にありがとうございました。
2次審査は、いまだかつて経験した事のない大切な時間でありました。
きっと今までのどんな時よりも、身体の隅々まで集中力を総動員させていました。
全てのオーディションが終わり、家路につき、扉を閉めた瞬間、僕の中の「人間として機能するスイッチ」が完全におしまいとなり、気づけば玄関先で、倒れて泡吹いていました。
泡は吹いていませんでした。倒れていませんでした。ご飯をいっぱい食べました。嘘をついてごめんなさい。
皆様全員が限られた時間で何かを伝えようとしてくれる姿勢は、自分自身勉強にもなるほどでした。
てか見てて
「あ、僕も今度からこの方たちみたいにオーディションの自己PRしよ。全部盗んじゃおっと」
とさえ思いましたもん。
ダメじゃん。そんな事思っちゃ。でもしょうがないじゃん。魅力的なんだもん。
オーディション台本も3種類自分で書いたりして、皆様がそれを自分なりの感じ方で、三者三様に演じてくださり、すんごく胸を打たれました。
オーディションが終わったあと、「魅力」とは、なんぞや。って自問自答していました。
それは、単純に演技が上手い事とか自己PRの仕方が上手いとか質疑応答の頭の回転早いとか、それはもはや関係なく。
「どんな風に生きてきたか」って所にその方の魅力が出るのかと思いました。
今までどんな人生歩んだか、をたった数分のアピールで伝えるのなんてマジ信じられないくらい難しくて。
それでも何で数分しか話してないのに、その人の過去が想像出来るんだ?不思議、、、
と、なる方もいらっしゃり。
オーディションの数分間だけ切り取って良いとこ魅せようとする事だけが重要なのではなく、
むしろ、昨日は何してた?去年は?10年前は、何が好きで何に夢中になってきた?
みたいな過去があって、今日このオーディションに来てるんだなぁ。
っていう事が想像出来てしまう方には、見ながら、
僕もこの人みたいになりてぇ、とすら思っちゃったの。
だからといって。
過去をさらけ出せたから受かる。さらけ出せなかったから受からない。
という訳でもなく。
最後審査員の方々と話し合う中で、
やっぱり最後は、「作品としてのバランス」と
「その役に当てはまるかどうか」でした。
受かる理由も落ちる理由も、
どんなにお芝居が素晴らしく人間性が魅力的な人も、最後の最後はそれでしかないな。
と納得もしました。
難しいーーーー!!!!!
ほっっっっんとにむっっずかしいーーー!!!!
世知辛ぇぇーーーーー!!!!!
いっそのこと、ひと思いにやっちゃってーー!!!!
オーディションに応募して頂いた全ての皆様には、僕の全ての経験と精神を持って、1人1人に真正面から向き合ったつもりです。それだけは普遍的な事実。
今回は、泣く泣くご一緒出来なかった方は、一つも気にせず微塵も気にせず、変わらずに突き進んで頂きたいと心から願っております。
これは、誤解を恐れず、カッコつけずに言いますが、
僕も皆様と同じ、役者として活動しています。
今まで受けたオーディションは選ばれなかった経験の方が多いです。
ガチャ回してもSSRが出ません。頑張って石貯めて60連回しても大爆死です。なんで?なんで確定演出こないの??バカ。
そして今回は、たまたま脚本・演出という立場を授かりました。
でも正直脚本家とか演出家って誰かから言われる度に、いまだに違和感を拭いきれねぇでやんの。
じゃあなんで脚本とか演出やってんの?って言われたら、
「面白い作品を自分で創ってみたいから。」
としか言いようがありません。小難しい立場とかそれに伴う権力とか一旦置いといて、なんだかんだいってそれだけっす。
そしてそうゆう立場を授かったのもまた、選ばれたからだと思っています。結果僕も選ばれる側です。
これから先、再び選ぶ側になろうが。選ばれる側になろうが。
皆様と全く同じ、役者として活動したいと思っています。
なので、これからも共演したりしましょう。
皆様が走り続けている限り、多分共演とかの方が早い気がします。そしてまた再び創る側になったら共に創ったりもしましょう。
興味を持ってくださり、時間を使ってくださり、本当にありがとうございました。
皆様の熱い想いも羽交締めにして、
BOYS DOLL HOUSE〜はい!よろこんで!〜
という作品を、責任を持って、誠心誠意創っていきたいと思います。