大人の情景。

三日月がゆぅらり空に浮かぶ頃、海からソッと昇り始める　『朝の光』が好きです。

夕闇にキラめくベイブリッジ周辺の夜景も、どうしようもないほどに美しく、

毎夜眺めても、見飽きることはありません。

若い頃は、超都心部のオシャレなビルに憧れていました。

最先端ビル群を制覇するかのように、

仕事へ邁進させて頂けることへの喜びと充実感を感じていました。

常にたくさんの人と関わり、休みなく深夜まで働き、

ありがたいことに成果も評価頂けていたけれど、なぜだか心はいつも独りでした。

毎日のようにランチする同僚や先輩方に恵まれ、学生時代からの友人達とも食事会をしたりと、周りからはキラキラしていると言われていましたが、

実際は、考え方や価値観の違いを感じて、本当に話したいことは、ちっとも話せずにいました。

会社を辞めて、独立開業してからの数年感は、別の意味での苦しさを味わいました。

かつて、あらゆる制約の中で歯がゆくもがいていたけれど、

協力してくれる仲間、大きな安心とブランド力で守られていたことを痛感しました。

ホヤホヤの会社を軌道に乗せるために、頼れる相手のいない環境で、

嗚咽しながらも仕事に励んでいたら、売り上げは、年々ウナギ登りになりました！

けれど気がつけば、人と話すことが苦手な人に成っていました。

何年も仕事関係者とのみ、ビジネス的なキワドくて熾烈な会話しかしていなかったので、

朗らかな会話の仕方も、笑い方さえも全然分からなくなってしまったのです。

その上、初めての厳しい経験や、乗り越えなければならない壁の連続に、

プレッシャーと淋しさ、同年代の一般的な生き方とのギャップに哀しみさえ感じていました。

幾つハードルを超えても、また直ぐに別の試練がやって来る。

永遠に解決しない、複雑な身内の問題に対応し続けていくことにも、とても疲れていました。

そのような混沌とした暮らしに、一羽の小鳥が、希望の光を照らしてくれました。

青空の元で散歩する楽しさ、本音で生きる清々しさ、心が通じ合える友人、

信じられる仲間、自然に溢れだす笑顔を、私にプレゼントしてくれたのです！！

今では、日々、楽しいことや素晴らしいと感動できることが増えました♪

仕事のやり方も変えて、時には頑張らない自分も認められるようになりました。

売り上げは少し下がりましたが、心と体を労われる、『余裕のある暮らし』が心地良いです♪

乗り越えてきたハードルは、今や貴重な肥やしとなっています。

当時はしんどかったけれど、経験して本当に良かったです。

あなた様の心や、これから生き行く道も、この雲のように白く清らかで、

この青空のように　晴れ晴れしく輝きますように♪