こんにちわ。わこです。

 

前回のblog 


では、みたよのお知らせを頂きとっても嬉しかったです。

 

ここへ訪問くださる方と一緒に学びを深められたらいいなと思っておりますのでお気軽にコメントいただければ嬉しいです^^

 

 

今日は「糖」の話。

 

 

皆さんはご自身の血糖値を気にしていますでしょうか?

 

 

私は栄養療法を生活に取り入れ始めた当初は、全く気にしていませんでした。

 

むしろ「糖尿じゃないんで関係ない」

「糖質制限してるので、糖は摂りません」

「血糖コントロール??何それ時代は糖質制限でしょ!」

 

糖=悪ぐらいに思っていました。

 

随分偏った考え方ですよね。

 

でもこの考え方も、[糖質を摂らないようにしていた]事も関係していたんだと後に知りました。

 

 

糖は私たちの体にとって大切なエネルギー源です。

 

糖が足りずにエネルギーを作れなくなると、私たちの生命は停止してしまいます。

 

その為、私たちには糖を一定に保つ機能がいくつか備わっています。

 

ホルモンを使って、食事をしなくても血糖値を上げる機能もあるんです。

 

そのくらい大切な「糖」ですが、

糖については色々な見解があって、「糖質制限」や「はちみつ療法」などで意見が分かれていますね。

 

本当のところ、食事での糖質はどう考えたらいいのでしょうか。

 

今日は血糖値について高過ぎ、低過ぎの何がいけないのかがわかる事で、自分に合った糖質の摂り方を考えるきっかけになれればと思います。

 

 目次

  • 血糖値について
  • 高過ぎは何がダメなのか
  • 低過ぎは何がダメなのか
  • まとめ

 

 

  血糖値とは

 

血糖値とは血液中のブドウ糖の量です。

 

ブドウ糖とは、お米(炭水化物)や果物(果糖)、牛乳(乳糖)など食べ物の中に含まれる糖の最小単位です。

 

糖質の流れ

食べ物が口から入って来て、その糖分が小腸から吸収されて、肝臓でブドウ糖になります。(下の図参照)

 

ブドウ糖は肝臓と筋肉に貯金され、血管を通って全身に運ばれます。

 

もちろん脳にも。

 

そして細胞に取りこまれてエネルギー(ATP)になります。

 

この時余った糖は脂肪に変えて脂肪細胞に蓄えられます。

 

これが中性脂肪

 

 

 

 

糖質をたくさん食べると脂肪がつくと言われるのはこういう仕組みです。

 

特に日本人は皮下脂肪より内臓脂肪に脂肪が付きやすい為、脂肪肝が心配されます。

 

糖質制限ダイエットは、入る糖を少なくして中性脂肪を減らすのが一つの狙いといえますね。

 

 

画像はメディカ出版 イラスト生化学入門からの写メ
 

糖は体でエネルギーを作る大切なもので、余りは脂肪になってしまうことがわかりました。血糖値が高すぎることで起こるマイナスな事は「太る」だけでしょうか。

 

次からは血糖値の高いと低いを見ていきたいと思います。

 

 

  高血糖状態は何がダメなのか

 

  1. 余ったブドウ糖が中性脂肪になってしまう
  2. インスリンがたくさん出てしまう
  3. エネルギー(ATP)になる為に必要なビタミン&ミネラルが消費してしまう
  4. 血管を傷つけてしまう

 

 

まずはインスリンの話

糖がなくなるという事は生命の危機なので、私たちの体には血糖値を上げるシステムがいくつかあります。

 

しかし血糖値を下げるホルモンは一つしかありません。

 

それがインスリンです。

 

 「糖尿病で注射するやつね」というイメージが大きいですよね。

 

インスリンが血糖値を下げるのは、血中の糖を細胞の中に入れる働きがあるからです。

 

そのブドウ糖はエネルギーとして使われます。

 

 

 糖尿病のイメージ=糖が多すぎて血中に溢れている

ではないでしょうか?私はそう思っていました。

 

糖尿病初期はそうかもしれません。しかし糖尿病の問題は糖が多すぎて余っているのではなく、糖が細胞の中に入れず結果的に血中に溢れてしまっている状態で、細胞の中へ糖が入れない為エネルギー不足であるということなんです。

 

 

 

  • 1.先程お話したように血糖値が高い状態が続き、中性脂肪が多くなると、インスリンのスイッチが効きにくくなったり、細胞の中へ糖を運ぶ船の動きが鈍くなったりして、インスリンが効きにくく(インスリン抵抗性)なります

 

 

インスリンが効かない→糖が細胞に入れない→エネルギー作れない。

 

つまり

糖尿病はエネルギー(ATP)不足

です。

 

血管に糖が多いことは血管を傷付けてしまうので減らしたい。

 

ですが、血中には糖が多い状態で、細胞は糖を欲しがっているのに糖が入れずエネルギー不足。

この状態で糖をカットするとどうなるでしょうか。

 

細胞にも、血中にも糖が少ない低栄養な状態になってしまいます。

 

そう考えると、「糖尿病だから糖質をカットする」は更なるエネルギー不足を招いてしまうかもしれません。

 

 

  • 2.血糖値が高くなるとインスリンをたくさん使わなければならず、インスリンが分泌される膵臓に負担がかかってします。

 

高血糖の時間が長くなると、膵臓は多目にインスリンを出してしまい、今度はインスリンが多すぎた結果、低血糖状態になってしまいます。この血糖値の乱高下(血糖スパイク)は膵臓の負担となりインスリン自体の分泌にも影響が出てしまうでしょう。

 

高血糖は体感として現れにくいのが特徴です。

しかし、この血糖スパイクが起こって低血糖状態になった時、様々な不調が現れます。(詳しくは後程)

 

 

  • 3.次に糖をエネルギーに変えるにはビタミンやミネラルが必要ですが、糖が多ければその分ビタミンやミネラルがどんどん消費されてしまい、結果的にビタミン&ミネラル不足の原因にもなってしまいます。→栄養不足

 

(ここは大切な事なのですが、長くなるので後日)

 

 

  • 4.増えすぎた糖は活性酸素を発生させますし、タンパク質を変性させてしまう事もある為、細胞や血管、臓器にダメージとなります。

 

 

身体のほとんどはインスリンを使ってブドウ糖を細胞に取り込みますが、インスリンなしでもブドウ糖を吸収できる臓器があります。

 

インスリン必要:心臓、筋肉、脂肪組織→低血糖でダメージ

インスリンに頼らない:脳、腎臓、網膜、神経、血球など→高血糖でダメージ

 

 【低血糖の状態では】

インスリンに頼らない脳などは飢餓状態の時に糖の補給を受けられるようになっていますが、インスリンが必要な筋肉や脂肪組織は血糖値が低い状態ではそれができず衰えていってしまいます

 

【高血糖の状態では】

インスリンが必要な臓器はブドウ糖を処理する能力が備わっていますが、インスリンに頼らない臓器は高血糖のダメージを直に受けます。

 

脳、腎臓、網膜、神経、血球などは糖尿病で影響が出やすい場所というのが頷けます。

 

高血糖の状態で起こる不具合をみてきました。

次は低血糖の状態をみていきましょう。

 

  低血糖では何がいけないのか
 

 

低血糖症状は精神や身体症状を起こしやすいと言われています。

  1. エネルギー不足になりタンパク質や脂質を分解してしまう。
  2. 脳がシャットダウンする。
  3. 血糖値を上げるホルモンが働くとき副作用が出る。
 
  • 1.先に「糖の流れ」の所でみたように、糖は肝臓や筋肉、脂肪に貯金されています。睡眠中や食事時間が長く空いた時など、食事からの糖質が摂れない場合はそれらの貯金を切り崩してエネルギーに使います。
101,300点を超える脂肪のイラスト素材、ロイヤリティフリーの ...
 
この貯金を上手く使えるかどうかは、ビタミンやミネラルなどの栄養素が鍵となってきます。
 
脂肪や筋肉の貯金を使うには、それぞれにビタミンやミネラルが必要で、それらが不足していると貯金が使えずエネルギー不足になってしまいまうばかりか、栄養不足で使えなかった分解された脂肪の貯金は炎症を起こすし、インスリンの効きも悪くしてしまいます。
 
また貯金を下ろすにはホルモンが関係しています。
 
エネルギーが不足していると、ホルモンが血糖値を上げようとします。
 
この時に体のたんぱく質を崩してエネルギーを作るホルモンが頑張ると、たんぱく質の分解(たんぱく異化)が進んでしまい、たんぱく質の合成が上手くいかず、作ると壊すのバランスが崩れて、低たんぱくの状態になってしまいます。
 
エネルギー不足のまま、筋肉や脂肪に蓄えた貯金を切り崩していると一見痩せて見えますが、それが続くとガリガリに痩せ細ってしまいます。
 
糖尿病の方が太る→痩せるにはここが関係しているようです。
 
血糖を上げるホルモンがこちら↓↓
 
成長ホルモン
甲状腺ホルモン
グルカゴン
アドレナリン・ノルアドレナリン
コルチゾール

など。

 

血糖値を上昇させるホルモンは時間帯によって担当が変わってくるものもありますが、アドレナリン・ノルアドレナリンはストレスや低血糖時に頑張ってくれるホルモンです。
 
しかしアドレナリン・ノルアドレナリンが多くなるとイライラ等が強くなり、突然キレるなど人格に大きく影響することがあります。
 
 
  • 2.低血糖状態になると生命の危機と感じた脳は、生き残るために大切な脳の機能を守る為、比較的影響を少ない場所からシャットダウンしてエネルギーを確保します。
 
まず理性を司どる大脳皮質にエネルギーが少なくなり、感情的になったり物事が考えられなくなったりします。
 
この時にアドレナリン・ノルアドレナリンは情動をつかさどる脳の大脳辺縁系を刺激するので、怒り、敵対心、焦燥感、不安感、気分の落ち込み、不眠や希死念慮を引き起こします。
 
 
中枢神経系の構成のイラスト
 
下の図が低血糖の症状です。
 
低血糖の症状
画像は

 

からお借りしました。

 

 

 

3.血糖を上げるホルモンは上記のように、

  • 脂肪を分解
  • たんぱく質分解
  • 交感神経優位
を起こす作用もあるので、その機能のバランスが取れていないと炎症や身体&精神症状が起こってしまいます。
 
図の低血糖の症状をみてみるとパニック発作の症状と言われるものとよく似ていますね。

低血糖が夜間に起きやすいと言われます。
それは食事の時間が空いてしまうから。

寝ている時に交感神経優位になり、体に力が入ると朝起きたとき手のこわばりや全身の痛みにつながってしまいます。

寝汗、歯ぎしり、不眠症、悪夢、夜間頻尿、足がつる、起きた時肩こりや腰が痛いなどの症状があれば夜間低血糖を起こしているかもしれません。

朝起き上がるのが辛いほど低エネルギーの場合は枕元に蜂蜜を置いておき、それを舐めて落ち着いてから動くのも良いですよ。
 
私も産後に低血糖の症状が強かったので、その時は蜂蜜をガブガブ食べることがありました。

それまでは低血糖なんて考えてもみなかったのでわかりませんでしたが、今振り返ると子供の頃からの不調は低血糖が大きく関係していました。

血糖コントロール、目から鱗の話でした。
 

一般的な血糖値の指数

 
空腹時の正常値:80~100mg/㎗

糖質豊富な食事後30~60分後:120~140mg/㎗

 

3~4時間後正常値に戻ると言われています。 

 

 

食事が保てる血糖値は2時間程度。

 

その後はホルモンの力を使って肝臓や筋肉にストックしていた糖や脂肪の貯金を切り崩しています。

 

これを糖新生と言います。

(糖新生は筋肉のアミノ酸や脂肪酸から糖を作る事。体の中で糖以外から糖を作る事。)

 

肝臓が元気で筋肉もあって、脂肪をエネルギーに変えられるビタミンやミネラルなどの栄養素が十分にある人は食べなくても血糖値を安定させる機能が安定しています。ですので、糖質制限が上手くいきやすいでしょう。

 

その逆で、脂肪肝や肝機能が悪い人、栄養素が足りない人(上手く使えない人)は糖新生が上手くいかず、エネルギーが作れない為不調になってしまいます。

 

また一度体に入ってくる糖質を少なくして一定期間が経過すると、糖質摂取を再開した時に糖の吸収が上手くいかず血糖スパイクが発生しやすくなり、糖に対して敏感に反応してしまうようです。


この事により糖質制限が上手くいかなかった人は、糖を摂取する為に糖質リハビリが必要になる方もいらっしゃるそうです。

 

これは大変個人差があるのでどのくらいの期間、どのくらいの量でそうなるかは人それぞれ。


また、糖質制限を意識していなくても、食べる量が少なかったり、エネルギーに変えられない時は血糖値を上げるシステムが発動します。


上で書いた通りなのですが、


低血糖時には交感神経優位(戦闘態勢)になり、更にアドレナリンやノルアドレナリンが出るのでイライラ&オラオラモードに、そして脳が働かなくなるので総合的に判断できなくなります。


糖質制限中の私の偏った考え方も、このバックアップ機能が関係していたように今は思います。


 まとめ


    

◆高血糖は自覚しにくく炎症の元                 

◆低血糖は身体&精神症状が出る                  

(低タンパク、痛み、不安やイライラ)


高過ぎも、低過ぎも身体にダメージ


血糖値の安定が健康へのカギ


じゃあどのように食べたらいいの??

自分の血糖値を知るには??

高血糖の人は食べなきゃ良いのでしょうか?

など疑問が出てきますよね。


次回はそちらについて考えてみたいと思います。


 なんだか長くなってしまいました💦

今日はこのへんで。


それではまた!