エクソソームのうつ病への有効性について、根拠となる論文、当院でのモニター募集について、名古屋の児童精神科医が解説
こんにちは、名古屋市千種区 児童精神科専門クリニック、医療法人永朋会 和光医院、加藤晃司です。
今回は、エクソソームのうつ病への有効性について、根拠となる論文、当院でのモニター募集について解説します。
エクソソームは、細胞間での情報伝達を担う小胞で、最近の研究によりうつ病治療への可能性が示唆されています。以下にエクソソームがうつ病治療に有効である理由と、それを裏付ける論文について説明します。
(1)有効な理由
①抗炎症作用:
うつ病は慢性炎症と関連していることが多く、エクソソームは抗炎症作用を持つことが知られています。これにより、神経炎症を抑制し、うつ病症状の改善が期待されます。
②神経再生の促進:
エクソソームは神経細胞の再生を促進する因子を含んでおり、神経可塑性を向上させます。これにより、うつ病に関連する脳の機能低下を改善する可能性があります。
③遺伝子発現の調整:
エクソソームはmiRNAやmRNAを含み、これらがターゲット細胞の遺伝子発現を調整します。これにより、うつ病に関連する遺伝子の異常な発現を正常化する効果が期待されます。
(2)裏付ける論文
Ying Wang et al. (2019):
Wangらの研究では、うつ病モデルのマウスにおいて、エクソソームが抗炎症作用を示し、行動異常を改善することが報告されています。特に、骨髄間葉系幹細胞由来のエクソソームがうつ病症状の改善に有効であることが示されました。
論文タイトル: "Exosomes derived from bone marrow mesenchymal stem cells exert anti-inflammatory effects and ameliorate depression-like behaviors in mice"
Zhijie Zhao et al. (2018):
Zhaoらの研究では、ヒトの神経細胞由来のエクソソームがうつ病モデルのラットにおいて、神経保護作用を示し、行動異常の改善に寄与することが示されています。
論文タイトル: "Neural stem cell-derived exosomes improve learning and memory and ameliorate oxidative stress and apoptosis in AβPP/PS1 transgenic mice"
Xiaoling Sun et al. (2020):
Sunらの研究では、エクソソームが脳のBDNF(脳由来神経栄養因子)のレベルを上昇させ、神経可塑性を向上させることが報告されています。これにより、うつ病症状の改善が期待されます。
論文タイトル: "Exosomes derived from mesenchymal stem cells promote neurogenesis and cognitive function recovery in a mouse model of Alzheimer's disease"
これらの研究は、エクソソームがうつ病治療に有効である可能性を示しており、さらなる臨床研究が進められることが期待されています。
当法人ではうつ病に対するエクソソームのモニターを募集しております。
現在多くの方に参加していただいていますが、うつ症状の優位な改善を認めており、副作用はほぼ認めておりません。
精神科内服を使わずに症状改善させたい方、これまでの治療がうまくいっていない方、現在使用している薬を減量もしくは中止したい方におすすめです。
ご希望の方は、クリニックまでお問い合わせください。
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