日本では参院選が終わったばかりで、

国政に関する話題で持ちきりですね。

選挙日を数日後に控えて凶弾に倒れた

安倍さん関連のニュースがひっきりなしに

報道される中、もしかすると今回は普段の

参院選よりも、幾分注目度高めだった

でしょうか?


さて、我らがロードアイランド州でも

先週の独立記念日に、一人の女性政治家が

選挙がらみでセンセーショナルな話題を

投下してくれました。


0:25-0:32の数秒間にフォーカス


昨年1月に上院議員に就任された

Tiara Mackさん・民主党。

ジョージア州アトランタ生まれの28歳で、

ロードアイランドが誇るアイビーリーグ大学、

ブラウン・ユニバーシティを公衆衛生学専攻で

卒業されました。

我が州初の黒人・クィア議員さん(+すごく

若い女性)ということで、もっと目立って

いても良さそうなものでしたが、

選挙権のない合法外国人でしかないわたしは、

この動画がバズるまで彼女のことをちっとも

存じあげませんでした。


ティアラさん、このトゥワーク動画を

来たる選挙キャンペーン用宣材として撮影

TikTokに投稿されたそうです。

トゥワークとは……
色んな体勢でお尻を全方向に高速でぶりんぶりん
振り回すダンスムーブ。ヒップホップ発祥。
Cardi Bも大得意です。(ね!なんしーさん😆)


もちろん、保守的な共和党支持者たちからは

けちょんけちょんにけなされ、味方である

はずの民主党サポーターでも眉をひそめる人

続出!

さらには同族の黒人コミュニティからも

非難される始末……

このビデオクリップに拍手喝采を送るのは、

どうやらごくごく一部の若者だけみたいです。


電光石火で時の人となったティアラさんに、

ロードアイランドのローカルTV局、WPRI

(a.k.a.  チャンネル12)が独占インタビューを

行いました。


数十分のインタビューを乱暴にまとめると、

ティアラさんはあの鬼バズり動画をTikTok

ポストしたことを1㍉も後悔していないそう。

むしろあの後から、彼女のSNSアカウントへの

アクセスが爆増し、ご自身が掲げる

「人工中絶手術禁止令・反対」や

「若年層への革新的性教育プログラムの導入」

といった政策についての対話を始めるのに

持ってこいのトリガーになったとのこと。


もちろんNワード全開で罵倒する人、

「議員なんかやめちまえ!」と非難する人も

何百人もいたそうですが、彼女はあくまで

ブライトサイドに焦点を当てていました。

今までは議会の中にも、ティアラさんが

発言するたびに横槍を入れてきて意見を

言わせない人や、ブラックガールの戯言と

無視を決め込む人もちらほらいましたが、

こうして注目されたお陰で、少なくとも

話は聞いてもらえるようになったのだとか


最後の方で、インタビュアーが尋ねました。


「そうそう、お母様(保守派の教師)

反応はいかがでした?」


ティアラさんからは、


「ビデオ投稿直後は『なんてことしたの?

後でどういうことになるか、よく考える

べきだったわね。』と不服そうでしたが、

数日経った今は、こうすることで

ティアラ・マックという一政治家を

世に認識させるのがわたしの狙いだったと

やっとわかってくれたみたいです。」


とのお答え。


マジですか?!

マイノリティが世間様から認証を受けるには

ここまでしなくちゃいけないのですか?

議会初の、しかもたった一人の黒人・クィア・

超若手女性議員とあれば、後続の同胞たちの

トレイルブレイザー(先駆者)として、

州政の荒野に彼らのための道を切り開くのも、

彼女の重要なミッションの一つだと

思うのですが。

あの宣材TikTokの印象が強すぎて、

今後マイノリティグループに属する若者が

議員に立候補しても、


「あぁ、また例のやつかいな……。」


と、逆に人々から拒絶の憂き目に合うんじゃ

ないかとドキがムネムネします。


個人的には、プライベートならば国務長官が

裸で腹踊りをしたって、上院議員が

ビキニいっちょうで三点倒立トゥワークを

キメたって、全然構わないと思います。

むしろ、私生活が充実していない政治家に

他人のことをおもんばかる余裕や、ましてや

公僕として仕えたいなんて殊勝な信念を

持てるわけがありません。

今回の件は単に、なにも公にする必要は

なかった「私」部分を、わざわざ

選挙キャンペーンの広告マテリアルとして

使われたことが失敗だったのでは

ないでしょうか。


もしかするとむかーし昔、渡米直後の

自分だったら、アメリカという国の自由さ、

懐の深さに感銘を受けて、この異色の

上院議員さんを絶賛支持したいと思ったかも

しれません。

でも「行き過ぎたリベラルはダメ人間を

増産する」をリアルタイムで見てきた

今のわたしには、彼女の奔放な行動も政策も、

立法者としてはちょっとyoung & wild過ぎて

受け入れ難いものがあります。

(投票できるようになってから言おう☆)


なんでも、過ぎたるは及ばざるが如し。

ギャップ萌えも度を越すと、一瞬にして

ギャップ萎えです ゲッソリ

オンとオフのギャップの激しみ


ちなみに州知事Daniel McKee氏は、

同じWPRIの取材に対して


「そのビデオはまだ見ていないから

何ともコメントのしようがないな。

なんて言った?トゥワーク?

で、それは一体何なんだい?」


と困惑顔で答えてらっしゃいました。


No man, no カマトト!


マッキーさん……。あなたも、ティアラが

言ってた話聞いてくれないヤツらのうちの

お一人だったんですね。

自州発のスーパーホットな話題なのですから、

せめて動画はちゃんと見てあげてください。

お願いします🙏