Unknown Bruckner with Christian Thielemann

Fr. 01. Mär 2024, 20:00 Uhr

Großer Saal | Einführung: 19.15 Uhr

37 to 103 €

 

Berliner Philharmoniker
Christian Thielemann Dirigent

 

Anton Bruckner:Symphonie f-Moll

Anton Bruckner:Symphonie d-Moll

 

実に5年ぶり(2019年はヤノフスキとの6番以来)のカラヤン・サーカスです。

 

ベルリン・フィルの現地公演は、ティーレマンがブルックナー、それも演奏機会の少ない初期の作品を振るということで、演奏会を知ってから仕事の都合を考えつつ、1か月前頃にいい席が出ていた為、思い切って遠征することにしました。

 

海外遠征としてはコロナ禍前、2020年1月以来の4年ぶり。休暇が少ない為、今回はベルリン・フィルの2公演のみの予定です。

 

Podiumの皆さんは10分前でほぼ着席済み。

CbとObマイヤーがさらっていました。

 

16型の両翼配置でチェロバスは左手。Hrは中央から左寄り。金管がHrの右に一列。Timは最奥中央。
コンマスはVölkner、サイド?。弦のトップは2nd=?、Va=Amihai Grosz?、Vc=Delepelaire-Martin Löhr、Cb=Janne Saksala-Matthew McDonald。管の1番は分かる範囲でFl=Pahud、Ob=Albrecht Mayer、Cl= トラ?、Fg=Damiano、Hr=トラ?、Tp=Guillaume Jehl、Tb=Jonathon Ramsay、Tim =Vincent Vogel?

 

f-mollのいわゆる00番、習作交響曲は実演で初聴きです。1楽章が始まって、ベルリン・フィルの音圧はこんなものだっけ、という印象から入ったのですが、後半の0番はそこそこ来ていましたので、やはりブルックナーの初期作品に見られる、音符の厚みの問題なのかも知れません。

一方で、よく聴きに行くサントリーホールなどに比べ容積の大きいフィルハーモニーですので、ベルリン・フィルにとっては標準的でちょうどいいのかもとも思います。

今回、2階最前列ほぼ中央の席だったのですが、聴いている感じは東京文化会館のような乾いたような響きでした。

 

ティーレマンは2曲とも暗譜。もっとも規則的な曲に感じましたので、Playerとしては覚えやすいのかも知れません。

 

1楽章の冒頭はリピートあり。VaグロスはそこまでVaが浮き出るようでもない箇所でも激しいアクション。1st2プルト表に座ったBastian Schäferも。

2楽章、Cbは9小節目からのような音型を全弓を使って弾いています。47小節目からのチェロバスに出てくる細かい音符が、開演前にCbがさらっていたところでした。高弦はフラット3つながら、音程の集まりがいまいち。

4楽章は2拍3連が出てきてブルックナーらしさの芽が見られます。ラスト、332小節目からのaccelerandoはこれまたティーレマンらしい、気持ち上を行く巻き方で雪崩れ込むようで、素晴らしい演奏でした。

 

後半、0番とされることの多いd-moll交響曲、実演で印象深かったのは2014年10月、Mr.Sの最後の前の来日時の曲目。2014年はその前月にも下野/仙台フィルで組まれてブルックナー・ファンとしてはちょっとした0番の当たり年でもありました。

直近では下野/N響以来3年ぶり。

 

今回の席、マイヤーやパユを始めとした木管が真正面で、金管やホルン、Timが強奏しても程良く聴こえるのが最高。バストロの低音強奏、金管・ホルン全体の弦との溶け具合など。

ティーレマンの指揮、気持ち遅めのテンポ感ながらもテンポの伸縮が自在で、ワーグナー演奏を聴いているよう。

ホルンやペットの安定感はベースラインとして、必要なソロの箇所が悉く素晴らしい。終演後のカーテンコールでは大きな拍手をもらっていました。

2楽章、練習番号AからのVcパートは通常、tuttiですがソロにしていたかも。そこそこノイズのある客席でしたが、ラストのpppはオケの最弱音に静まりかえっていたかと思います。

3楽章はCbの気持ち良いくらいの強奏、特にサクサラなどはとても楽しそう。ラスト、191小節3拍目でティーレマンらしい、大きなritが聴かれました。

4楽章はTimが期待に申し分のない演奏。弦の厚みも素晴らしい。

 

 

カーテンコールは3回ほどでさっぱりと。ティーレマンに花束が贈られていました。

 

ブルックナー00番は今回、実演初で、

0番の実演を個人的に順位づけると

BEST=ティーレマン/Bph(2024年3月)@Philharmonie Berlin

2=スクロヴァチェフスキ/読響(2014年10月)@SH

3=ミンコフスキ/都響(2015年12月)@SH

4=下野/N響(2021年6月)@GG

5=下野/仙台フィル(2014年9月)@日立システムズホール仙台