【ブルックナー生誕200年記念】
東京都交響楽団第991回定期演奏会

2024年1月13日(土) 14:00開演(13:00開場)

東京芸術劇場コンサートホール

 

[出演]
指揮:下野竜也
ピアノ:津田裕也

東京都交響楽団
[曲目]

J.S.バッハ:管弦楽組曲第3番 ニ長調より「エア(アリア)」(追悼演奏)

モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K.491

 【ソリスト・アンコール】ベートーヴェン:6つのバガテル op.126より 第5番 ト長調

ブルックナー:交響曲第1番 ハ短調 WAB101(1891年ウィーン稿)

 

前プロ10型、メイン16型通常配置でチェロバスが右手、Hrは左手。Tim最奥中央。その前に左からTp、Trb。

コンマスは矢部(以下敬称略)、弦のパートトップ2nd双紙-遠藤、Va店村-篠﨑、Vc伊東-古川、Cb山本。管の1番はFl松木、Ob広田、Clサトー、Fg?、Hr西條(3番に有馬)、Tp高橋、Tb髙瀨、Timは久一。

 

震災を受けてのエア。難しい調でもないのですが高弦の音程の集まりがいまいちでした。

 

前プロ、モーツァルトの津田さんはおそらく初聴き。端正な演奏の印象を持ちました。1楽章のカデンツァは通奏低音のパート、通奏高音のつづくパートを経てカデンツァ明け前はダイナミックなピアノの特性を活かした演奏だったように思います。

下野/都響の伴奏はオーソドックス、Timはモダンで固めマレットでした。エアでの音程が気になることも無くなっていました。

ソリスト・アンコールが控えめでいてとても沁みる演奏。

 

下野さんのブルックナー、2017年7月札響との1番以来になりました(その際もウィーン稿)。いずれの曲もタクトあり、スコアをめくりながらの指揮。

都響のブルックナー1番を聴くのは2014年3月、小泉さん以来。

ブルックナー1番の直近は、2018年5月、P.ヤルヴィ/N響のリンツ稿でした。

全体的な印象は、Langsamはかなりテンポを落とし、その他は標準的なテンポ。慣習的なrit.は行い、やはり4楽章ラストに頂点を持ってくる演奏でした。ウィーン稿でさらに際立っていたように思います。

木管、Timは素晴らしい。金管はまずまず。弦は3階席だったからか、幾分音圧が弱めな印象でした。シャイーやマズアとのLGOのCDを聴きすぎたせいかも知れません。

以下、楽章別に細かい点をメモしておきます。

1楽章、練習番号Fから、一般的なテンポより結構Langsam(個人的な感想は少々やりすぎ)。練習番号Nの a tempoくらいからだいぶ、テンポが戻りました。練習番号Zからもゆったり目。

2楽章ラスト、練習番号H前160小節目は結構(慣習的)rit.

4楽章、練習番号Dからテンポを落とし、練習番号Eから一段とテンポを落としていたかと思います。そして練習番号Q、sehr breitから大きくブレーキ。練習番号Yの sehr breitからは私の感情も乗ってきて涙が出ました。

C-Durが鳴り終わってからの拍手は早めで、もう少し待ちたいところ。

 

ブルックナー1番実演の個人的な順位づけは

BEST=バレンボイム/SKB(2016年2月,チクルス,リンツ稿)@SH

2=下野/札響(2017年7月,ウィーン稿)@kitara

3=下野/都響(2024年1月,ウィーン稿)@GG

4=飯森/山響(2014年8月,ウィーン稿)@山形テルサ

5=飯森/山響(2014年10月,ウィーン稿)@TOC

6=小泉/都響(2014年3月,リンツ稿)@BK

7=P.ヤルヴィ/N響(2018年5月,リンツ稿)@NH

 

芸劇からの帰り道は、東武の北海道物産展に立ち寄り。

 

それから晴れていた東京ですが午後3時ころから雷雲の影響で、JL147便は羽田引き返し

 

福岡行きスタフラはD滑走路から離陸取り止め

 

30分後、着陸機は旋回ののち着陸を始めました。