有吉佐和子の代表作。

和歌山県の紀ノ川が舞台になっている。

川の流れを明治・大正・昭和の時代の流れに沿わせて、花、子の文緒、孫の華子の3人の人生を展開していく。 特徴的なのは紀ノ川が豊かさや優美さの象徴と同時に、暴力と欲望の象徴として描かれている点。 Wikipediaで紀ノ川の歴史を調べてみると、確かに一級河川として人々の暮らしに豊かな水源を提供したと同時に、頻繁な水害で多くの人命を奪ってきたことが記述されています。

印象的な二つの台詞、 花の祖母、豊乃が花の嫁入り先を川の下流の真谷家に決める際の言葉、 「紀ノ川沿いの嫁入りは、流れに逆ろうてはならんのやえ。・・・みんな流れに沿うてきたんや。自然に逆らうのは何よりいかんこっちゃ」

花の義理の弟、浩策が花について語った言葉、 「お前はんのお母さんは、それやな。云うてみれば紀ノ川や。悠々と流れよって、見かけは静かで優しゅうて、色も青うて美しい。やけど、水流に添う弱い川は全部自分に包含する気や。そのかわり見込みにある強い川には、全体で流れ込む気魄がある。・・・」

時代の波に翻弄されながらも必死にあがらう当時の女性の強さを、自然への畏敬の念に重ねて描いていきます。 妻の実家に行く度に見る川の流れ。治水技術の進歩により、紀ノ川も今ではすっかり牙を抜かれて悪さもできません。のんびり流れるのみ。人間の暮らしがどんなに変わっても、変わることなく悠々と流れていくれるのは、そこに住む人々の心を安定させてくれるのでしょうね。
南極の昭和基地よりさらに1000km内陸に位置する富士ドーム、
ペンギン・アザラシはおろか極寒過ぎてウイルスもいない。
そんな中で1年以上基地に滞在する観測隊。

退屈しがちな基地生活の中で、数少ない楽しみの一つが食事。
しかし極寒の地では調理にも様々な苦労があり、その辺が見所でしょうかね。

故郷への思い、日本食の欲求、家族に会えない寂しさ、
そしてそんな中で生まれるチームメンバーの葛藤と団結。
鑑賞しながら、なんか協力隊に似てるなと感じました。
奥さんが協力隊の栄養士だったので、特に身近に感じることが多かったかもしれません。
また、こういう現場にもどれるかな。

笑いもふんだんに入っていて楽しめる2時間でしたね。腰痛で安静な週末の楽しみでした。
半人前サラリーマンなので、休日の日も「仕事術」の本などを買っては読み漁っていたりします。

今日は茂木健一郎『脳を活かす仕事術』。

常に自分の仕事ぶりを冷徹に監視し続けること。プロの仕事力を身に着けるには、絶対にこの感覚が必要です。むやみに自分のせいにすることでも、ましてや他人に責任転嫁することでもありません。自分自身の目で、言い訳をせず、あくまで冷静にそして客観的に分析しなければならないのです。
⇒マネジメントの基本手法のPDCA(計画・実行・評価・改善)で、評価と改善が最も重要といわれるのと似ている。

タイムプレッシャーをかけて作業するときは、複数のことを同時にやろうとしないで、1~2時間で終わるもの一つに集中することが大切です。
⇒人間の集中力の最大持続時間がこれくらい。自分が動く『仕事』で1~2時間。受身の『授業』だと集中力の持続時間がもっと短くなる。ただし個人差が大きい。

仕事をやると決めたら1秒後には仕事に集中する、ということを繰り返し、繰り返しやってみてください。これを続ければ、脳の集中回路は確実に鍛えられていきます。
⇒その最初の一歩がはじめられなくて、『いつか』で終わったことがどれほど多いことか・・・。

どんなに素晴らしいアイデアがあっても、それだけで道が開けることはありません。アイデアを具現化するためには、人や状況との偶然で幸福な出会いがなければ最初のきっかけがつかめないことが多いのです。
⇒人生では『人との出会い』が重要な転機を作ることが多い。

人間の脳は不確実性など、いわゆる『ノイズ』や『揺らぎ』を大切にしている組織だということがわかってきました。
⇒一つの能力に特化して強くなっている人は、実は相当もろい。環境の変化で、その能力が通用しなくなると、別の道への応用や転換ができなくなってしまう。その点、2つ以上の分野で二流レベルの実力をもっているマルチ才能の人は適応性が高くなる。

ひろメモ
どんな目標であれ、その達成過程に『喜び』が程よくちりばめられていることが長続きの基本。『喜び』はそこにすでにあって誰でも見れる場合と、アンテナの角度によって見れる人、見れない人が分かれるものがある。いつも『喜びアンテナ』を磨いておくことが大事。『才能がある』というのはその仕事のいろんな場所に『喜び』を感じることができる能力。

自分の専門分野以外、仕事や日常生活以外での時間をもつといい。本書ではこの非日常的な時間や体験を『アウェー』と表現しているが、アウェーでの体験が本業の成果を飛躍させる、進化させる、幅広いものにする。モノによっては時間やお金の無駄だったり、恥をかいたりすることもあるだろうが、挑戦し続けよう。

大発見をした科学者は、風呂のお湯があふれる瞬間や、りんごが木から落ちた瞬間にひらめいたといわれているが、あくまできっかけであり、日常の何気ない一コマを大発見につなげたのは探究心と日頃の努力が土台にあってのもの。日頃の努力、という土壌がなくては新しい種は育たない。