いまだに昨日のスローガン、約束、問題意識が論議を支配し、視野を狭くしている。それらが、今日の問題解決に対する最大の障害となっている。

技能を伴わない知識は、生産的たりえない。知識は技能の基盤として使うとき、初めて生産的となる。

組織とそのマネジメントの力の基盤となりうるものは一つしかない。成果である。成果をあげることが、組織にとって唯一の存在理由である。組織が権限をもち、権力を振ることを許される理由である。このことは、組織のそれぞれが、自らの目的が何であり、成果が難であるかを知らなければならないことを意味する。

いずれの組織も、自らの目的を明確に規定するほど強くなる。

自らの成果を評価する尺度と測定法を具体化できるほど、より大きな成果をあげる。自らの力の基盤を成果による正当性に絞るほど、正当な存在になる。

事業の多様化は分散である。それは組織として成果をあげるための能力を傷つける。

組織はイノベーションをもたらすべく組織される。 社会的機関が継続性を維持するための唯一の方法は、自らの組織構造そのものの中に、体系的かつ組織的なイノベーションのメカニズムを組み込むことである。

企業の内外で、後戻りのできない変化が起こる。と同時に企業が、産業社会において変化を引き起こす。

企業は新しい状況に適合する進化の能力をもつと同時に、周囲の状況に変化をもたらす革新の能力をもつ。 組織は知識労働者に対し、その知識を生かすための最高の機会を提供することによってのみ、忠誠心を獲得できる。

社会的な課題に誰が取り組むかといえば、新しく登場してきたNPOである。しかも、NPOはもう一つ重要な役割を果たすようになっている。市民性の回復である。

今日のボランティアは、仕事を慈善とみない。有給の仕事と並ぶパラレルキャリアとしてとらえる。彼らは、訓練をうけること、成果と業績に責任をもつこと、無給であっても専門的あるいは統括的な立場への昇進の機会をもつことを求める。何よりも、ボランティアの仕事を通じて、成果、達成、自己実現を求める。 NPOのほとんどが、まさに収支という基準がないからこそ、企業以上にマネジメントが必要なことを認識している。

寄付を不利にする動機は、NPOに対する官僚制の敵意である。NPOの成功は官僚制の権力を蝕み、その思考形態を否定する。

二十世紀において、我々は企業と政府の爆発的な成長を経験した。二十一世紀において、我々は新たな人間環境としての都市社会コミュニティをもたらすべきNPOの、同じように爆発的な成長を必要とする。

我々は、どこに最終的な問題解決への道があるかを知らないという前提でスタートしなければならない。したがって、不統一、多様性、妥協、矛盾を受け入れなければならない。我々は、一つのことだけは知っている。計画屋の絶対主義的二者択一からもたらされるものは、専制しかないという事実である。

最悪の事態として、国家はばら撒き国家となった。予算編成が歳出からスタートするならば、徴税に節度がなくなる。歳出は、政治家が票を買うための手段となる。

再建に必要なものは、つねに三つである。機能していないもの、機能しなかったもの、有益性や貢献能力を失ったものを廃棄することである。機能するもの、成果を生み出すもの、組織の能力を高めるものに集中することである。半ば成功し、半ば失敗したものを分析することである。

我々は、政府に自動的な廃棄システムを組み込まなければならない。政策、組織、活動のすべてを、恒久のものではなく期間の限られた臨時のものとしてスタートさせなければならない。

現実に飢えている人たちへの援助は必要である。世界食料銀行なるものも必要である。しかし、飢餓への救援を超えた食糧援助については、慎重でなければならない。農民の意欲を損なう。

一国の経済を外部から発展させることはできない。

私が定量化を行わない最大の理由は、社会的な現象の中で意味ある事象は定量化になじまないからである。そもそも統計的な世界、したがって正規分布する世界に変革をもたらすものは、特異な事象である。
近代以前においては人々は生活基盤を維持するために、共同体や自然とのかかわりに深く依存していた。小さな生活単位では生活が維持できなかった。

現代では電気・ガス・水道など、ボタンや蛇口の操作一つで利用することができるようになった。また、必要な物品は商店で購入することができ、共同体や自然への依存を日々の生活の中で体感する機会が減少した。

助け合わなくても暮らせる状態、これは家庭の孤立化、個人の孤立化を促進させ、共同体にひずみを生み出した。例えば昔は拡大家族が多かったが、現在では独り世帯が3割に達した。独り暮らし世帯の増加は、自殺の増加、若者の晩婚化、老人の孤独死、ホームレス問題に関連していく。

ボランティアはそんな社会の現状にあって、改めて共同体の一員としての役割や自然との調和を再認識する取り組みであり、「つながり」を再構築するものである。

実際にボランティアやボランティア団体が活躍している分野が、福祉、自然災害の被災者支援、障害者支援、環境などである。全て人と人とのつながりや、人と自然とのつながりを再構築する役割を果たすものが多い。また、これらは行政が担当する分野でもあるが、画一的なサービスを提供する行政で賄える範囲は限られており、素早く細かい対応ができるという点にもボランティア活動の利点がある。

つながりの再構築は、人が孤立しがちな現代にあって人間性回帰につながるものでもあるが、そんな大それたことを考えなくても、安心感、満足感をもたらし、関わった人の暮らしをより豊かにするだろう。

県庁の星 桂切実

自称県庁エリートが民間デパートへ研修と称して1年間出向。出向先のデパートでついたあだ名は「県庁さん」。デパートの経営状態や業務の改善に取り組むが、持ち前のエリート精神や役人意識により同僚の理解を得られず空回りを続ける。

同僚から辛辣な批判を受ける。「慣例・前例っていうんでしょ。能力がないからじゃないの?人を見る力がないから書類の数字を引っ掻き回してるんじゃないの?」

さらに高卒でパートの同僚が客の行動を「次はどこにむかって、何をカゴに入れる」等、次々予想していく。そしてその予想はすべて的中。驚く主人公に向かって、「本や書類からじゃ分からないこといっぱいあるでしょ。実際に目にしたほうがいろんなこと感じられるのよ」

読みながら、協力隊によく似てるなと頷いてました。日本の常識を持ち込んで、一緒に活動してくれない現地人同僚を批判するのは、隊員活動の初期における共通現象です。またそこを乗り越えて妥協点を手探りしていく様子もよく似ています。