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さて、何事もなく首都から帰ってきました。
暴動や騒乱などの気配をみじんも感じさせることなく
いつもどおりの平和の中で選挙が行われ、現職大統領が再選しました。

任地に帰ってみると生徒たちがとびきりの笑顔で出迎えてくれました。
いつもは鬼しごきの数学も2週間も授業がないと寂しくなるようです。
よしよし、挨拶がてらにたっぷりしごいてやるか。

職員室に顔をだして先生方に挨拶、
職員室の奥のほうに書類が山になってる机がありました。
『書類をためちゃって、だらしない先生だなぁ、誰だろう?』
と思って近づいてみたら自分の机でした。
私が休みの間に生徒に出した課題が私の机の上に積まれていました。
お前の机はキリマンジャロ山になったと同僚教員たちがからかいます。
全部採点しないといけません。

校長先生や教頭先生、草の根資金援助の書類作りをきちんと進めていました。
必要な手続きなどがほとんどできていて、
私が書類を最終チェック、細かい数字や英語の表現などを少し手直しして
校長先生に手渡しました。
彼は次の日、勇むようにして私と入れ違いに首都へ上京、
大使館へ出向いて大使館の職員に直接応募書類を提出しました。

本当は郵送でもいいのですけれどね、
『意気込みが伝わるから手渡しにしよう』と私がいったのを忠実に実行してくれました。
提出するだけで首都まで往復2日がかりです。
有言不実行が当たり前のマラウイにおいて、なかなか見られない光景です。
われながらいい校長や教頭に恵まれました。感謝感謝。

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大使館の草の根援助の申し込みが一息ついたところで新しい仕事です。
南部の大都市、ブランタイヤのテレビ制作会社から
理科の教育番組の製作以来があったので昨日そちらまで行ってきました。
片道250kmを1泊2日で往復です。結構きつかった。

制作会社の社長さんが言うには、
理科の教育番組を作ってみたのでスポンサーに持ち込んでみたけれど、
いまひとつ反応が鈍かった、どうしたらいいんだろう、というものでした。

早速社長さんと製作スタッフと一緒に彼らの作った番組を見てみます。
始まると男の人が画面に出てきます。

『今日はみなさんと理科の授業をします。
 これから理科の授業で大切なことをいうのでよく聞いて下さい。
 大切なことその1、授業に出よう。
 そうですまず授業にでることが大切です。
 なぜかというと理科の大切なことは授業中に先生が話すからです。
 大切なことその2、先生の話を聞こう。』

とこんな感じで延々と続きます。カメラの前でしゃべるだけです。
実験も写真も図も出てきません。
その日は朝早くに家を出たので睡眠不足です。気がついたら寝ていました。
目が覚めたら社長さんやスタッフが心配そうに私を見てました。

・・・すいません。

社長が『どうでしたか?』と恐る恐る聞いてきます。
どうでしたかも何もありません、見てませんでした。
睡眠導入剤としてはよくできたテレビ番組です。
不眠症に悩む人たちも、これを観ればぐっすり眠れそうです。

番組つくりの根本的な改革が必要です。
こういう仕事は引き受けないほうがいいのですが、
人助けというか、『頼まれ事は試され事』と
以前友人が言っていたのを思い出して引き受けることにしました。

まずその日のうちに実験が得意で人前に出ることが好きな理数科隊員に電話して
協力を取り付けます。彼に主役をお願いして番組を作り直します。
来週の週末から早速収録です。
私はずっと昔にテレビ関係の仕事を3年くらいしていたので、
未熟な腕ですがマラウイなら十分通用するでしょう。
少なくとも、この社長さんよりは上手く作れそうです。

さらにスポンサーも決まっていないのでスポンサー探しもしなくてはなりません。
いくつかアテがあるので来週の収録が終わったら最初の一話くらいは
その場で編集してスポンサー候補に届ける算段をつけます。

この国では番組の制作会社が自分でスポンサーを探して、
制作会社の番組とスポンサーのCMをあわせて放送局に持っていて、
お金を払って放送させてもらうことになっています。
番組を作るほうは、たぶんそれなりに上手くいきそうなのですが、
そうするとお金を出してくれるスポンサーが見つかるかどうかが
成功の分かれ目になりそうです。上手くいくかなぁ。


こういった新しい企画もなかなかおもしろそうですな。


写真左・番組制作会社のラジオ番組のスタジオで
     編集装置をいじらしてもらう。
写真右・最近作った納豆、友人から長ネギをいただいたので、きざんで入れました。
     やっぱり納豆にはネギですな、おいしかった。
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さてさて、

相変わらず首都退避です。ホテルで食べて寝るだけの暮らしです。

でも昨日から外出制限がゆるくなったので外に出られます。

昨日は以前からお世話になっている女子寮建設の建設業者さんと打ち合わせをしました。首都に本社があるのでたずねていきました。

打ち合わせというよりは、私があまりに無学なため私のための勉強会のようなものになってしまいました。建設業者さんすいません。

彼らがいままでに作った建物を車で見て回って写真をとりながら『ここの作りがこうなっていてね』などと説明してもらいます。

こちらはまだ応募している『草の根援助』が取れるかどうか決まっていない、つまりその業者さんに発注するかどうかも決まっていない状態なのに、時間を作ってくれています。ほんとうにありがたい。

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午後は理数科関係の資料作成、さらに他の理数科隊員との細部の打ち合わせ、これがなかなか大変でした。帰国隊員に贈る動画の編集までは手が回りませんでした。

一箇所にこもって仕事ばかりしているとストレスが溜まってきます。

とうとう久しぶりにブチ切れてしまい、ヤケ酒スタート。キッチンドランカーに豹変して手の込んだ料理を作ってみんなに振舞いました。依然作ったピーナツバターで淡々麺です。作ってくれのリクエストが多かったので結構喜んでもらえました。『料理酒として使うから』といってみんなの酒を徴収してガブガブ飲みます。夕食の後も他の宴会グループに飛び入りして飲み続けました。

夜9時ごろホテルの内線電話で『帰ってこいコール』がかかってきます。自室に帰ると同期が数学の資料作りをやっていたので、間違い探しと修正のお手伝い。さらに別室からのヘルプコールを受け取ってその部屋まで動画編集のお手伝い。

結局仕事から抜け切れない自分でした。でもちょっとすっきりしたかな。


さてさて、

また首都にいます。最近は首都で日記を書くことが多いですね。
マラウイでは今日19日に大統領選挙と国会議員選挙があります。
その際に国内で暴動などが起きる危険に備えて、
隊員は選挙の前後1週間ずつ合計2週間の首都待機となりました。
首都のホテルにいたほうが安全ということと、
万が一国外退去になる際に全員速やかに行動できるからだそうです。

ちなみにホテル暮らしを始めて一週間がたちますが、
国内に不穏な情勢などは一切ないようです。
特に選挙前日になる昨日からはホテルからの外出が三日間禁止になりましたが、
街はいつもとまったく変わらず完全に平和です。
それにもかかわらず我々は緊急時の連絡網や避難方法の確認などで緊張状態にあります。

ホテルの従業員などに『この人たち何やってるんだろう?』とか
思われているに違いありません。


隊員はみんな『活動ができない・・・』といってしぶっていますが、
それでいて遊び上手なので毎日何かしらの催し物を企画しては
外出を制限されている中でも2週間の退避期間が楽しくなるように工夫しています。

退避期間中に仕事をもってきた隊員も多いです。
特に私たちの隊次は6月に帰国する先輩隊員たちの送別会の準備があるので大変です。
送別会での企画の一つに帰国する隊員の活動紹介ビデオを作って
送別会で上映するというものがあります。
先輩隊員の頑張っている姿や、村の人たちとの交流の様子などを
音楽なんかを交えながら上手くまとめていきます。

そのあたりは自他共に認めるPC隊員の私の出番です。
さすがに先輩隊員全員分は作れませんが、
同期隊員に作り方の方針を示して、編集してもらって、
質問や手直しなどがあったらみんなホテルの私の部屋にやって来ます。
いすに座り続けると腰痛がしんどいのでベッドで作業しています。
首都は標高が高くて寒いのでジャンパーを着ています。
質問をしにくる隊員たちがビールを差し入れてくれるので
ベッドの周りがビンだらけになっていきます。
作業が一息ついたら久しぶりに会ったメンバーで
『最近そっちはどうよ?』とかいいながら時間が過ぎていきます。
こういうまったりとした時間の過ごし方も悪くないですな。

その合間に他の仕事やら手続きやらも進めていくのでなかなか忙しいです。
授業案・国家試験問題集・女子寮建設・任国外旅行・就職活動etc.

特に協力隊終了後の進路に関してはそろそろ考え始めないといけません。
仕事の合間に自分の歩いてきた道を振り返って、自分はこの先何をしたいのか考えています。
今までの2年間は隊員としてわりと安定した暮らしでしたが、
これからはまた新しい島を求めて手漕ぎボートで海に漕ぎ出していかなくてはいけません。
なかなかしんどい道になりそうです、今のうちから心の準備をしておきたいです。
来年の今頃は自分は何をやっているのでしょうね。

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追記です。

たった今、安全情報に関してのミーティングがありました。外出制限の拡大やその他いろいろな注意事項など。まるで明日にでも国内で戦争がおきるかといった対応策です。

でもホテルの外はいつもと変わらず平和です。

きっとJICAの選挙期間中の対策マニュアルがあってそれに添って対応しているだけなのでしょうかね。でもちょっと過剰なくらい慎重です。

ま、何かあってからでは遅いし、期限付きの制限ですから我慢しましょう。