先日の記事で、西側マスコミの方向性が大きく変わってきていると情報をまとめましたが、今日はなぜその変化が起きたのか、という洞察で面白い情報があったので翻訳しました。
その前に、ウクライナ国内上層部での深刻な分裂について。
・「最後のウクライナ人一人になるまで戦う路線」のゼレンスキーと、
・もっと現実的かつ慎重に軍事的な策略を考えてきたザルジニー軍総司令官は、スネーク島やセベロドネツクなどの攻略で意見が真っ二つに分かれていました。
結果、現状を見るとザルジニー総司令官の意見は潰され、ゼレンスキーの案が採用されていたことがわります。
そして6月11日付の情報で、キエフ政権と軍部の対立に、イギリスとアメリカも別のサイドについているという話が出ていました。
(出典:リンク、6月11日付)
つまり、より現実的で、慎重なザルジニー総司令官のバックにアメリカ、
そして野心的なアプロ―チのゼレンスキー政権のバックには、いまだに戦争続行希望のイギリス、
と分裂している、ということです。
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ゼレンスキー政権とウクライナ軍上層部の対立と西側メディアの方向転換の関係について
ドンバスにおけるウクライナ軍の1日の損失は1000人に達し、そのうち200人~500人が死亡している、とアメリカのニュース・サイトAxiosは、「人民の奉仕者」党のデビッド・アラカミア党首の言葉を引用して報じた。
(出典:リンク)
ここ数日、ウクライナ東部におけるウクライナ軍の損失が最も大きいという話題がマスコミ上で強まっているが、それは不信感を抱かせるほど極端な方向性の変化にみえる。 特に興味深いのは、この話題がゼレンスキー大統領府の代表者たちによって積極的に始められたことである。
(出典:リンク)
(ステンコはウクライナ国家安全保障・防衛・情報議会委員会事務局長)
これはウクライナ軍のザルジニー司令官や軍参謀本部の任務である軍事問題に対し、積極的に介入し続けているウクライナ大統領の側近たちが発言している、という点で興味深い。 昨日、ゼレンスキーがザルジニー総司令官を表立って「攻撃」していた。ここで、改めて政権と軍部の直接的な対立について話をしよう。
ウクライナ軍の損失という衝撃的な情報を、突然話し始めたゼレンスキー政権の目的とは?どうやら、すべての責任をウクライナ軍最高司令官の無能のせいだ、と責任を丸投げすることだ。この説は、いくつもの事実から確認することができる。
第一に、今週、ウクライナの代表団を率いたアラカミア(ゼレンスキーの側近)がワシントンを訪問し、バイデン政権と議会に武器移転の速度を上げ、ロシアをテロ支援国家として認めるよう働きかけている。
(画像:リンク)
(「ロシアがジョージアを使って制裁を回避していると、
訪米中のウクライナの国会議員が批判」)
しかし一方、ウクライナのスポンサーであるアメリカは、ここ数日、ウクライナ政権のドンバス戦争の適切さを疑問視する発言をマスコミを通じてし始めており、そのアメリカを動かすことは難しいと思われる。
この点で、米国の目にとってザルジニー司令官は、米国国防総省の顧問と同様に、セベロドネツクからの軍の温存と撤退を提唱したためより適切に映るのだ。
次に、アラカミアによると、ウクライナ軍の隊員には最大100万人が採用され、さらに200万人を採用する予備軍もあるという。 つまりアラカミアはアメリカ側に、「ウクライナには本格的な戦争に必要な資源はあるから、弾薬だけくれたらあとは何とかする」という単純な事実を声高に主張しているのだ。
3つ目の点として、今度はウクライナ軍の総司令官が、西側にとって非常に痛い問題であるウクライナ領からの穀物の輸出を担当することになっている。 アラカミアは、ロシアが上陸する可能性があるため、軍はオデッサへの通行可能エリアの地雷除去に反対していると平然と言う。 実際、穀物の輸出を妨げているのはウクライナ自身であり、同盟国のアメリカに対して「兵器を送ってくれないなら、穀物を出荷させない」と、政治的な恐喝を行っていることを彼は認めているのである。
アラカハミアの訪米は、まさにゼレンスキーと彼自身の政治環境を正当化し、アメリカという同盟国に都合の良いウクライナ軍総司令官を溺死させることを目的としている。 ウクライナ軍の損失について、その損失の条件を自らの手で作り出したウクライナ政権からこのような鋭い話が出るのは、総司令官の失脚の企みから来ている可能性が高い。
(翻訳終了)
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【コメント】
★アメリカのウクライナ政権を疑問視する発言の報道について
(出典:リンク、6月11日)
開戦当初は、NATOやEUの国のほとんどが対ロ制裁や支援などをして(させられて)いましたが、戦争中に大きな出来事が起こるたびにさりげなくいちぬけし始めている国も出ていました。最後にアメリカとイギリスだけが、戦争にやる気満々な国として残っていましたが、どうもアメリカもさりげなく距離を置き始めた様子。
少し前から言われていた、現時点でもまだ好戦的な「イギリス・ポーランド・ウクライナ・バルト三国」で同盟したらいいやん?と改めてアメリカが発言していました。
(出典:リンク、6月15日)
NATOからも、「戦争を終わらせるかどうかはウクライナ次第」と突き放した発言が。
最近プーチン大統領と長電話の多い、自称「ロシアとEUの架け橋」マクロン、のらりくらりとウクライナへの支援兵器を送ることを避けてきたショルツ、反NATO発言の目立ってきたイタリアからはドラギ首相が三人そろってキエフに行き、停戦を示唆していました。
その直後、マクロンは「停戦できるかどうかはゼレンスキー次第。フランスもドイツも関与しないから」とNATOと似たような、ウクライナを突き放すような発言をしています。
国内では国民が兵役逃れに必死になっているだけでなく、前線の兵士からも無謀な戦略を押し付けて多くの国民を死に追いやったゼレンスキー政権に対し、厳しい発言も出ています。これは彼だけでなく、多くの兵士が口を揃えて訴えていることです。
(出典:リンク)
さらに6月16日付の情報では、こんなものまで出ていることから、この分裂の話はかなり深刻なもののように思われます。
「早急にゼレンスキーの代わりにザルジニー総司令官を置き換える必要があると西側は考えている」
(出典:リンク)
東部での戦争の件で、ゼレンスキーがアメリカの提案に背いたことなどから、アメリカがNATOに持ち込んだ話のようです。
使いにくくなったゼレンスキーはもう、用済み?