マリウポリ市街地陥落:ロシアの公式発表
4月21日【RT】https://www.rt.com/russia/554252-mariupol-azovstal-ukraine-plant/
ロシア軍はドンバス黒海の重要な港町マリウポルを完全に占領したと、セルゲイ・ショイグ国防相が23日、プーチン大統領に伝えた。しかし、ウクライナ政府に忠誠を誓う2000人以上の武装勢力が同市内のアゾフスタル製鉄所に依然として留まっていると、同相は続けている。
プーチン大統領は、この地域を襲撃するというショイグ国防相の計画を「望ましくない」とし、代わりにこの地域を「安全に封鎖」し、中にいる人々には武器を捨てるという別の提案をするよう命じた。アゾフの最後の砦へは物資供給は断ち切られている。
マリウポリが3月初めに包囲されたとき、同大臣の推定によれば、約8100人のウクライナ兵や外国人傭兵、民族主義過激派(悪名高いネオナチ・アゾフ大隊のメンバーを含む)が中に残っていたという。
1,400人以上の(ウクライナの)武装勢力は武器を放棄し、142,000人以上の市民がマリウポリ市から避難したと、ショイグ氏は付け加えた。同市は数週間にわたり包囲されていた。
ロシアはここ数日、この工場からの避難を希望する人々のために人道的回廊を設置しようと2度試みたが、いずれも失敗している。ロシア国防省は、残存するウクライナ軍が降伏案を受け入れ、すべての敵対行為を停止すれば安全を保障するといい、武器を置くよう呼びかけている。
工場に立てこもるウクライナ第36海兵旅団のセルゲイ・ボリナ司令官は、「数百人」の民間人が施設内に閉じ込められていると主張した。彼は、包囲されたネオナチとウクライナ正規軍が管理する施設に、なぜ彼らが自発的に隠れることを決めたのか、説明しなかった。
「バス約90台と救急車25台を用意した」とショイグ国防相は述べ、状況を監視するためにカメラを設置したことを付け加えた。「アゾフスタル(工場)からは誰も出ていない 」と付け加えた。他の地域から100人ほどの市民がこの機会を捉えて避難したと、同大臣は述べた。
(近隣の民間建物から避難する市民の画像:テレグラムの動画)
ロシア軍はまた、マリウポリ港で拘束されていた人質全員を解放した。人質によって通信が遮断されていた船舶の乗組員も含まれている、とショイグ氏は述べた。さらに港は地雷があるため、まだ閉鎖されているという。
工場に立てこもったウクライナ軍は、水曜日遅く、撤退のための条件をまとめた。ネオナチ・アゾフ連隊の副司令官であるスヴャトスラフ・パラマール氏は当時、部隊は不特定の「第三者」の支援を得てこの地域を去ることを示唆した、と述べた。さらに、彼らは個人的な武器を保持することを望み、降伏を拒否していると付け加えた。
【関連情報】
★アゾフ司令官がアメリカ、イギリス、トルコに対して「人道的回廊」を開くように要求(ロシア国防省)
マリウポルでは、ロシア政府が攻撃を開始して以来、最も激しい戦闘が繰り広げられている。
ロシアは2月下旬、ウクライナが2014年に初めて締結されたミンスク協定の条件を履行せず、モスクワが最終的にドンバス共和国であるドネツクとルガンスクを承認したことを受けて、隣国を攻撃したためである。ドイツとフランスが仲介した議定書は、ウクライナ国家内で離脱地域に特別な地位を与えることを目的としていた。
ロシア政府はそれ以来、ウクライナは中立国であり、米国主導のNATO軍事圏に決して参加しないことを公式に宣言するよう要求している。キエフは、ロシアの攻撃は完全に無抵抗であると主張し、武力による2つの共和国の奪還を計画しているとの主張を否定している。
(翻訳終了)
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プーチン大統領の発言:「ハエの一匹も逃がさないようにアゾフスタルの包囲を続ける」 (4月21日公開動画)
「(アゾフスタルの)工業地区へ襲撃をかけることは賢明だとは思いません。これは、いつも通りのことですが、ロシア軍に従事する者たちの人命を優先するべき事案です。
私たち(ロシア軍)が集団墓地の中に入っていく必要はありません。出口のすべてを封鎖して、ハエの一匹も出てこれないようにしたらよいのです。もちろん、武器を置いて自主的に出てくるように訴えながら。
(降伏する者には)ロシアは生きる権利を保障します。そしてすべての国際的な義務に従って、尊厳をもって扱います。負傷者にはすべて、有資格者による医療手当も行います。
マリウポリを解放してくださってありがとうございます。そして軍の兵士にも私からの感謝の気持ちを伝え、(マリウポリでの戦闘に)参加した者たちのための記念式典も手配するようお願いします。
(動画ここまで)
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【コメント】
マリウポリ市内で一番高い場所に、堂々とドネツク共和国の旗が掲げられました😻
シリア戦争の際にもそうでしたけど、プーチン大統領は本当にロシアの市民だけでなく、兵士の命を大事にしていることが表情や表現からよく伝わり、西側のリーダーにもこれくらい国民を思う気持ちがあればいいのにな、と何度も感じたことがあります。
ちなみにアゾフスタルに残されたウクライナ軍(アゾフ)はもうなりふり構わずに、必死で命乞いを世界に向けて行っています。日本の報道では都合のいいところだけを切り取っていそうなので動画の内容を全部翻訳しました。
ウクライナ軍第36海兵旅団のボリナ司令官の懇願
やっぱり、前半の「ウクライナの圧倒的劣勢」という印象を与える部分はすべて削除!なかったことにwww こうやってマスコミの「真実」が維持されているんですね。
プーチン大統領のスピーチも、「ハエの一匹も逃すな」の部分ばかりが強調されているのも想定内?
★施設内に市民は本当にいるのか?
ウクライナ軍は「アゾフスタルの工業地区には市民がいる」と繰り返しており、そのためにロシアは何度も、降伏する時間を延長しています。
別の情報源によれば、工場施設内にいる「市民」というのはアゾフの家族にすぎないという話もありました。あるいは単にNATO関係者などがいるから出てれないだけかもしれませんが、市民が本当に施設内に居てアゾフが彼らの安全を気にするのであれば、そういう人たちを表から堂々と逃がせばよいだけの話です。今でも投降を呼びかける放送は続けてますし。
しかしこれまでさんざん、アゾフらは一般の市民を攻撃・拷問、人質に使っておいて今更なにを言っているんでしょうね?
ちなみに、この工業施設の中には腐敗し始めている遺体も散乱しているという話もありました。
★ロシアの管理下で、ウクライナの捕虜はたしかに人間らしく扱われている
プーチン大統領の言う通り、投降などで身柄を拘束されたウクライナ兵には、過去の記事にもある取り人間らしい扱いがなされています。
医療処置の必要な者にも適切に医療処置が施されており、身柄を拘束されなった場合よりもよほど生存可能性もあがっているかと。
(出典:
テレグラムの動画、ドネツクで大量に投降してきたウクライナ兵。ほとんどが動員されたばかりだったという)
上官の「これ(投降兵にアゾフなどの入れ墨がないかの身体検査)にはもう慣れたんじゃないか」という言葉に対し、
ロシア兵:「慣れることはないですよ。だってみんな人間ですから」
・・・投降を何度も呼びかけ、それでもしつこく抵抗する者は「狂信的なナチス」とみなされ、容赦のない攻撃が行われていますが、それも市民やロシア兵の安全を考えると致し方ないことかと。
捕虜の動画をいくつか見ていると、プーチン大統領が当初のスピーチで言っていた「非ナチ化」については、このように身柄を拘束したウクライナ兵士たちに対し、いかにウクライナ軍の行っていた蛮行がおかしいかを認識させる「教育」的側面が大きいように思われます。
これはあの有名な、「ウクライナ軍に身柄を拘束され、膝を撃ってもがき苦しんでいるロシア軍兵士の動画」を、ウクライナ軍捕虜に見せている場面。数人とも、涙を流しながら言葉を失っていました。
また、負傷したウクライナ兵士の身柄を拘束するなり、即自的な医療処置を施して避難させ、食事を与え、定期的に服を着替えさせてくれるなど「人間らしく扱ってくれた」ロシア軍に感謝し、ロシア人は名誉を知る人たちだと話しています。
なので、本当にアゾフスタルの施設内に市民がいるなら、ロシア軍に身柄を引き渡せばいいだけなんですよね。
★お祝いムードのマリウポリのロシア軍
マリウポリ市街地からアゾフスタルへ行進する、ドネツク軍で最も勇敢なことで知られる「ソマリア部隊」
ソマリア隊の戦車での行進の最後に、ロシア軍のシンボル「Z」がついた戦車の周りで記念撮影を楽しむ市民たち
ロシア各地から集まった志願兵たちも、マリウポリで安堵の笑顔を見せていました。
でも・・・個人的にはマリウポリ解放と言えばチェチェン部隊!!
後ろがまだ燃えているところがまたチェチェンらしいというか😻
いつもチェチェンの動画で、バラバラにいた人たちが揃っていてい、なんとも感慨深く圧巻な動画です。
youtubeにもアップロードされていた動画がありました。
イギリス人ジャーナリストのグラハム・フィリップス(Graham Phillips)氏の動画には、最新のマリウポリでの様子が映されています。
その辺のロシア軍兵士の顔もかなりリラックスした様子で、解放が本当に実現できたんだなとしみじみ。
ちなみにこのフィリップ氏に対してはイギリス国内で「売国奴だ」「国籍をはく奪しろ」などと批判され始めています。
大手メディアのように嘘ばかり報道する自称「ジャーナリスト」は「ヒーロー」でも、視点が違うだけで同じことをしていても売国奴扱いとかね・・・┐(´д`)┌ヤレヤレ いつも通りのダブルスタンダードで、偽善の匂いしかしません。
・・・マリウポリはだいたい落ち着いたようですが、今度は他のドンバス地域やハリコフなどでの攻撃が激化しており、これがロシア軍のいう「第二段階」が始まったのかとも思われますが。
★「外国から送られる兵器は破壊する」といい、実行中のロシア国防省
数日前にはリヴィヴの線路近くや施設へ、ロシアのミサイル攻撃が続いていましたが、ドイツやポーランドから送られてきていた装甲車両などを狙ったものかと思われます。
動画で見ると、もううんざりするくらい延々と車両が続いていました。
こちらはポーランドから送られてきた戦車など。
5月9日のロシアの戦勝記念日までには、ロシアは大方の任務を終わらせようとしていると何度も繰り返していますが、とりあえず一番の難関?マリウポリ陥落は嬉しいニュースでした!