ポーランド国境付近(ウクライナ国内)の施設に対するロシアによる攻撃に関するニュース(ロシアのメディア)とそれに関する報道や噂、動画をまとめました。

 

西側政府が世界に対し、「ウクライナのために戦いたい方はぜひウクライナに行ってください!」と呼びかけていましたが、この施設内にはその呼びかけに対して答え、実際に現地に行った外国人の傭兵たちが集まっていた、とロシア側は主張しています。

 

 


ウクライナ国内の外国人傭兵に対するロシアからの警告
Russia sends message to foreign mercenaries in Ukraine

3月14日【RT】https://www.rt.com/russia/551910-mercy-mercenaries-ukraine-konashenkov/ より翻訳

ロシア軍はウクライナ国内にいるすべての外国人戦闘員の位置を把握しているとし、今後も彼らを標的にすることを宣言

ロシア国防省は月曜、西側諸国の政府に対し、ヤーヴォリウ基地に行ったような壊滅的な攻撃を継続し、外国人傭兵に対して容赦はしないことを宣言。ウクライナに入国した外国人兵士の死は、兵士を派遣した国の責任であると続けた。

月曜日の声明で、ロシア軍報道官のイゴー・コナシェンコフ少将は

「ウクライナ国内にいる外国人傭兵の居場所について、ロシア側はすべて把握しています」

「もう一度、警告させてください。ウクライナ国内のどこであっても、
傭兵に対して容赦はしません」と述べている。

同氏は多くの西側政府が自国市民に対し、傭兵としてウクライナでロシア軍と戦うことを推奨していることを言及し、「ウクライナ国内で、これに該当する外国人の死亡に対するすべての責任は、(その市民の)国の主導者のみが負うものとします」と発言。



(画像:ウクライナ市民以外で、ロシアの「侵略」に立ち向かうための兵士となる志願兵を募集しているポスター


コナシェンコフ氏は、特に日曜日のウクライナ西部・ヤーヴォリウおよびスタリチ近郊の軍事基地への巡航ミサイル攻撃について言及した上で、「標的を絞った攻撃は継続する予定です」と続けた。



(画像:ヤーヴォリウ基地の位置、出典:Wikipedia


ロシア政府によると、ミサイル一斉射撃は 「ウクライナ領土防衛部隊外国人軍団」が使用中だった施設を破壊し、最大で180名の外国人戦闘員」が死亡したとしている。


ウクライナ政府は、ヤヴォロフ近郊の軍事基地「国際平和維持・安全保障センター」への攻撃で35名が死亡、130人が負傷したと発表。同基地は、NATO職員におるウクライナ兵士の訓練を行う目的で使われていた。


ウクライナ当局は、この攻撃では外国人戦闘員は死亡しなかったと主張しているものの、英国の複数の報道機関は、英国の元特殊部隊員(SAS)3人がヤーヴォリウで死亡し、さらに「施設内では、(ウクライナ政府が)主張するよりも多くの人が死亡している」と報じている。イギリス政府による公式な確認は行われていない。




(画像:yahoo! News)


一方、アメリカ政府はヤーヴォリウ基地には「米軍および契約業者、あるいは政府の民間労働者」はいなかったと主張。

ロシア政府は先月、ウクライナに軍隊を送り出したが、これは7年の間、ウクライナ政府はミンスク協定の履行および分離独立地域であるドネツク・ルガンスク共和国との和解ができていないことを理由だという。

ロシアはその数日前(2月16日)にドンバス両共和国を独立国家として承認していた。それにもかかわらず、ウクライナ政府は、ロシア政府による攻撃は理不尽なものと糾弾している。
 

 

 

*******************************

 

【コメント】

 

この攻撃については、発生直後から私がフォローしているあちこちの情報源で「煙が上がっている。攻撃があったようだ!」と騒がれていました。

 

その後、より具体的に「その施設には外国からの志願兵が集まっていた。死者数は180人程度で、同じ基地内にいた残りの志願兵のうち同数程度の兵が泣いて、命惜しさに逃げ出した」という噂も広がっていました。

 

 

★爆撃後の基地から逃げ出した外国人傭兵たちの証言

 

これはTeregram内で拡散されていた動画の一つです。

 

 

 

 

 

 

Teregramの動画に書かれていた説明:

 

・泣きそびれるフランス出身の傭兵のこの彼は、彼らのいた基地が攻撃されたことが信じられない様子。

 

・「イギリスおよびアメリカの上層部の人間が非公式に訪問しているため、ロシアからの攻撃は絶対にないはずだ」と(基地で)言われていた。

 

・この攻撃でイギリス軍の退役大佐2名が死亡し、150人以上が死亡・重傷を負った。

 

 

 

 

 

こちらもTeregram内の動画です。

 

 


 

 

この記事の爆撃の際、基地内に居て逃げ出した思われるアメリカ人男性がこの基地での爆撃についてリアルな惨状を訴えています。

 

・隣の施設も、自分たちがいた基地もボロボロになった。多くのアメリカ人やイギリス人が死んだ。

 

・彼ら(基地)は私たち(外国人傭兵)に武器や装備もないまま、ウクライナ政府に手渡そうとしていた。

 

・そこでカナダ人やアメリカ人、イギリス人の傭兵グループ全体が断ると、基地職員に「じゃあ、とっとと出て行け。後ろから撃ってやる」と言われた。

 

・私とイギリス人、もう一人のアメリカ人は、(爆撃の後?)救急車の音が聞こえた時に(基地から)逃げ出し、国境に行った。国境も酷い混乱状態だった。国境に居たSASなどのイギリスによる「人道支援グループ」の人たちに国外脱出をサポートしてもらって、なんとか逃げ出した。

 

・ウクライナに志願兵として来ようとしている人たちに言いたい。「これは罠です。(一度入ったら)もう無事に出してくれません。酷い状態です。これを証明できる人を何人も知っています。」

 

 

★ウクライナの外国人部隊に入ったら逃げられない?

 

ご参考までに、外国人部隊に参加したイギリス退役兵士(25歳、負傷で6年の英国兵士を退役した体格のいい男性)の、現地での詳しい体験談の記事がこちら(エコノミスト誌)。

 

ちなみにこの彼はこの契約書への署名を断り、9時間で逃げ出したとのこと。

 

 

ウクライナの外国人部隊には無期限の契約書に署名させられる:拒否する者も

3月11日【Economist、1843マガジン】 

 

 

医療部隊として一人でも多くの命を救おうとウクライナに向かった彼ですが、劣悪な住環境(暖房なしの大部屋)・食事が与えられ、さらにタイトルにあるような契約としての「拘束」を受けることなどが告発されています。

 

この契約によって、2月24日のゼレンスキー政権による「18歳から60歳までのウクライナ男性の国外脱出禁止令」と同様に、国外への脱出が禁止されるとのことで、前述の「逃げ出したアメリカ人元傭兵」の発言を裏付けるようです。

 

短期で銃の扱いなどを学んだ後に、実戦での戦闘経験を問わずに最も危険な前線に送られると説明を受けたと話しています。

 

また、同じ部隊に参加している外国人の多くがネオナチや、血に飢えた発言をする実戦経験者だったとも。

 

 

 

 

*******************************

 

 

この訓練記事爆撃に関しては、各国政府の発表がかなり食い違っているようですが、逃げ出した傭兵と思われる動画が本当だと仮定すると、ロシア政府の発表とイギリスの報道が元傭兵の説明に近くほぼ一致

 

しかしウクライナ政府の発表は・・・死亡者数は過小評価、外国人戦闘員がいないなどと真っ赤な嘘のように思われます。

 

アメリカ政府の「アメリカ政府関係者は基地にはいなかった」という発言の信ぴょう性もかなり低そう。

 

 

また、イギリスのメディアMirro紙の詳しい報道によれば、

 

https://www.mirror.co.uk/news/world-news/breaking-three-british-ex-special-26464683

 

 

・ロシアのスパイが基地内に侵入していた可能性がある(イギリス諜報機関筋)

 

・攻撃の直前、ノートPCのような物体を抱えて走って基地から逃げていた男性を、同基地のウクライナ軍警備担当が目撃していた

 

・発表よりも多くの人間が死亡しており、遺体はまだ発見され続けている

 

死亡した三人の退役SASは即死だった

 

とされています。

 

 

 

また、ロシア政府は明確に「外国人傭兵の居場所はすべて把握しているし、攻撃は続行する」と警告を発しているにもかかわらず、西側のメディアではその点はあまり強調されていないところも気になります。より多くの志願兵に来てもらいたいからでしょうか。

 

(ちなみにその他にも、イギリスから志願兵としてウクライナに行ったものの、国内のネオナチに捕まった際にロシアのスパイの疑いをかけられ、半殺しにされてなんとかウクライナから逃げ出した男性の話なども出ています)

 

 

この攻撃に関しては今後、調査が行われることになりますが、どの国の主張が一番正確なのかもわかってくるかもしれません。