第三次世界大戦ではアメリカの完全な敗北は確実とほぼすべてのシュミレーションが証明:ロシアと中国が米勢力に圧勝
America gets its ‘ass handed to it’ in WW3 simulations: U.S. forces are defeated by Russia and China in almost all scenarios, analysts warn
3月11日【Daily Mail】
【概要】
もし第三次世界大戦が勃発した場合、アメリカはロシアや中国に勝利できる見込みはほぼない可能性がある、とする上級軍事分析家の警告。
アメリカが世界の他の主要な軍事超大国に対してどれだけの対抗力を持っているのかを確認するため、非営利の世界政策シンクタンクで、米国防総省による資金提供を頻繁に受けているRANDが戦争のシナリオのシュミレーションを実施した。
アメリカは年間予算1兆ドルと、他のあらゆる国と比較しても2倍以上の軍事費を費やしているにもかかわらず、ほとんどのシナリオにおいてアメリカは無残な敗北をするという予想をRANDの分析家が明らかにしている。
「私たちが行った(シュミレーション)ゲームでは、アメリカがロシアや中国との戦争を行った場合、『青軍(アメリカ)』が惨敗しています」(新アメリカ安全保障センター、分析家デイビッド・オクマネク氏の発言)
シュミレーションでは原則として、米軍が青に色分けされている。
「アメリカは多くの人命を失います。そして多くの設備も失うでしょう。アメリカは基本的に、敵対国による武力侵略を防止するという目標達成に失敗することになります」とオクマネク氏は続ける。
仮説上に過ぎないが、一世紀以上に渡って世界秩序を守るために戦ってきたアメリカが危険に晒される可能性があることを、シュミレーションゲームが警告しているのである。
紛争のシュミレーションは陸上や海上、空中、宇宙そしてサイバー空間の5つのすべての戦闘領域で行われた。
RANDによると、高い頻度で「赤軍」の敵対国勢力が米国の軍基地を焼き尽くし、戦艦を沈めてサイバーシステムの機能をマヒさせたという。
アメリカのF35戦闘機は戦闘機としては最も進歩したものでありながら、エプロン停機中に脆弱性があると元国防副長官で熟練の軍事戦略家のロバート・ワーク(Robert Work)は説明している。
ワークの発言:「私が知っているすべての事例においては、F35は空中では空を制します」「しかし地上にある時は、大量に破壊されてしまうのです」
また同氏は、欧州および太平洋の米軍基地は、最高レベルの紛争で想定される火災に対応できる設備が備わっていないとも警告している。
ワークおよびオクマネク両氏によると、中国は「システム破壊戦争」でサイバー空間に重心を置いているが、これはつまり米国の通信衛星や指揮統制システム、ワイヤレスネットワークなどを標的としたものである。
オクマネク氏:「このような部分すべてをつなげる脳と神経系が壊滅、あるいは抑圧されるということです」
中国は「アメリカの戦闘用ネットワークを執拗に、あらゆるレベルで攻撃し」、「中国は常にその訓練をしています」とワーク氏は警告を発している。
「何度、戦争のシュミレーションを行っても、繰り返し同じ結果となります。新しいアメリカ式の戦争が必要である、ということは疑いようもありません」
昨年秋にはアメリカの国防戦略を評価する目的で、議会に選出された超党派の専門家パネルである国家防衛戦略委員会が評価を実施ししているが、両氏の絶望的な所見はその際の結果を正確に映し出したものとなっている。
委員会による11月の報告書より:「アメリカ合衆国がバルト海における偶発事件でロシアと対戦、または台湾を巡って中国と対戦することになった場合、アメリカが軍事的な敗退を期することは疑う余地もありません」
ライバル国、つまりロシアおよび中国が「これまでアメリカ合衆国のみが所有していた先進の能力」を発展させたため、アメリカの軍事競争力が失われてしまった経緯について、上記報告書は強調している。
アメリカは「ここ数十年で最大のリスクを負っている」という、不安な結論となっている。
しかしRANDの発見内容にもわずかな希望は残されている。
2020年の軍事費としてドナルド・トランプ大統領が提案する予定の7500億ドルの約3%に相当する240億ドルもあれば結果が改善されると分析家は考えているのだ。
米空軍は、今回の残念な結果の背後にある問題を修復するための計画を立案するようRANDに働きかけている。
しかし驚くことが明らかになり、オクマネク氏はそれについて次のように話している。
「240億ドルという数字は、その80億ドルを陸軍と海軍にも回せるように3倍にしたものですが、必要な改善のために年間80億ドル以上を費やすことは不可能であることが判明しました」
アメリカが第三次世界大戦に備える目的で、これからの5年に渡り、軍事費に240億ドルを追加することができることが望ましいとオクマネク氏は話しているが、彼は少なくとも10~20年先になるのではないかと予想している。
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【コメント】
最近、すっかりと忙しくてなかなかブログができませんでした。楽しみにしてくださっている方には申し訳ないです。
本文に戻りますが、客観的に考えるとごく予想通りの結果ですね。
翻訳元の記事は DailyMail というイギリスの中では保守系な新聞なのですが、どうやって言いつくろおうとしても難しい内容だったようです。本文中でF35は「空では素晴らしい」という発言もありますが・・・あれだけ批判されている戦闘機は私は他に知らず、それが唯一の望みだとしたら絶望感もより強い感じさえします。
https://foxtrotalpha.jalopnik.com/breaking-news-the-f-35-is-still-an-expensive-mess-1796484914
2017年 「【速報】F35は依然として高価なガラクタだった」
空中でもF16に負けるという話もありますしね。
F35を配備している国一覧
https://foreignpolicy.com/2018/06/22/the-countries-where-f-35-sales-are-taking-off/
https://foreignpolicy.com/2018/06/22/the-countries-where-f-35-sales-are-taking-off/
スクリーンショットなので、画像が見にくいですが、リンク先では元の画像がご覧いただけます。
大部分がアメリカで、あとは ポチ 同盟国が少し購入しているという感じでしょうか。
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F35以外にも、次の問題の方が根本的によほど大きな問題ではないかと。。。
2018年5月 「米軍の最大の弱点とは?中国がその大半を製造していること」
・世界のプリント基板のうち90%が東アジアで、さらに半分は中国で製造されている
・アメリカはロケットなどの製造に必要な電子部品のほとんどは海外から輸入(コスト上の理由など)
・中国製の電子部品にコンピューターウィルスが仕込まれている可能性
・中国の対米直接投資額が増大し、中国政府がアメリカ経済に対する影響力が大きくなっている
軍事専門家ではない私にさえ、一部でも「敵国」となりえる国が生産した部品を自国の兵器などに使用する危険性は明白すぎるように思われますが。。。私が中国の立場であれば故意に脆弱性を仕込んだり、あるいは「緊急時(つまり戦争)」にその機能を操作できるような仕組みをこっそりと内蔵させるなど考えますけどね(腹黒くてすいません)。またその部品の弱点も容易に知ることができるためそこを狙った戦法をとることも考えられますし、開戦になった場合にはもちろん、アメリカへの部品の供給を即座に停止するでしょう。
コスト削減のために海外製部品を使い、それにより脆弱性が生み出されているという、なんとも動きの取れない状況のようです。
2012年にイラク領土内を飛行していたアメリカの無人偵察機が墜落した後、その無人機が見世物になり、中国も専門家をイランに送って部品をチェックしていたともいわれています この事故の際も、無人偵察機に中国製の部品が入っていたところをハッカーが狙って墜落させたという噂もありました。
2018年11月 「2018年に190億ドル相当の兵器がロシアから輸出される」
2018年10月 「アメリカからの圧力にもかかわらず、インドは50億ドル相当のS400ロケットをロシアから購入」
シリアなどでの代理戦争の様子を見ているだけでも、よく西側メディアがいう「ロシアの時代遅れの兵器」という言葉が嘘に過ぎないことが明らかです。
イギリスも最近、南シナ海に戦艦を送りつけて騒ぎになっていましたが、軍事費削減のためにイギリス軍では戦闘機の購入や人員の補充のために必要な予算が厳しいほど不足しています。(またイギリスのEU離脱に向けた中国との貿易協定の協議も、この件でお流れになりそうです 国内では離脱後の食糧不足などがかなり心配されていて、他国の戦争に口をつっこんでいる場合じゃないだろうという状況なのですが)
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【動画】世界第三次大戦(2018~2025年)現実的なシュミレーション
World War 3 (2018-2025) Simulation Realistic
こちらはもっと地政学的な視点でまとめられたシュミレーション動画ですが、なぜかというかやっぱりというか、日本の「軍隊」はもちろんアメリカ様のために参戦することが想定されていました。
アメリカが関与した戦争の一覧
List of wars involving the United States
https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_wars_involving_the_United_States
略奪による建国以来、アメリカの歴史はほとんどが「戦争の歴史」といえるほど、ほとんどの時期でどこかの国の戦争に関係して(起こして)きました。こんな国に対して「アメリカを再び素晴らしい(Great)な国に(Make america great again)」、と主張する政治家も一部にいるようですが、こんな歴史の国の一体どの時期がどう素晴らしかったのか、あるいはそれは軍事面で世界中を侵略、略奪、破壊、統制する様が素晴らしいという意味なのか、経済面で素晴らしい時期があったとしたら、それは戦争を基盤とした経済ではないのかなどと考えてしまうので、どのような理由があってもそのようなスローガンを掲げる政治家は支援する気にはなりません。