今、イギリスで最も憎まれている人と聞かれたら、私だったらISISかよりもテリーザ・メイ首相を挙げるでしょう。それくらい悲惨な状況です。
保守系でこれまで散々、コービン氏を批判してきたBBCやSKYのニュースでさえ、最近ではメイ首相に対して批判的なニュースが増えてきました。
彼女に反対する一般市民の感情としては、個人差はあるとしても、次のように要約できます。
「一日一回唯一暖かい食事に辿りつけるのが(一部にとって)無料の学校給食だという貧困層の子供から、予算削減でその給食すら取り上げ(保守党の政策)、予算削減で警察官の数を減らしたためにテロ攻撃が連発し、医療費削減で国営病院はスタッフもベッドも足りずガンの患者でも自宅に帰らされ、消防署も大幅に減らされたためにロンドンの火災も最悪の結果となるなど、イギリスを蝕み、非人道的で、自らの発言(政策)をすぐにひっくり返す信用できない魔女」
彼女的にお手本は「強い」サッチャー元首相かもしれませんが、テレビで見ていても挙動不審で精神崩壊寸前状態に見えます。何よりも顔がもう魔女っぽいですし。。。
昨年、ブリュッセルのEU首脳協議にメイ首相が行った際も、他の各国の首脳陣は仲良さげに談笑している中、彼女には話しかける人は誰もおらず、とりあえず一人で愛想笑いはしているものの放置されていました。。。見ていてちょっとかわいそうなほどです。
【動画】
http://www.telegraph.co.uk/news/2016/12/15/theresa-may-seen-ignored-eu-summit-awkward-video/
選挙では一応、絶対数では僅差で労働党には勝ったものの、選挙期間前の状態と比較してみると完全な敗北であり、あちこちから辞職するべきだと言われています。保守党内部からでも同様です。またテロリストと関係のある政党以外からは「絶対に保守党とは組まない」と言われ、かなり孤立的な状態にあります。
しかし恥ずかしげもなく、女王に「新政権樹立の許可のお願い」の挨拶に赴いていましたが。。。女王からの反応は、あまり友好的なものではありませんでした。
コービン氏は王室制度自体に批判的ですが、その彼でさえ女王とはよく対談をしているという話です。
そんなメイ首相の「お別れ飲み会」を勝手に企画しているグループがあります。
https://www.facebook.com/events/1927333407482492/?notif_t=plan_edited¬if_id=1498059202404286
選挙直後の6月11日の記事では、その時点でこの飲み会に参加予定の人は1.8万人で、開催予定場所はコービン氏のお気に入りの議事堂近くのパブとなっていました。
ところが参加希望の人は増え続け、6.5万人が参加予定、興味ありは11万人ととんでもない数になってしまったために開催場所を変更して公園での飲み会になりました。
このJog on というのはイギリスの新しい俗語で、「 Get lost、 piss off(お前なんていなくなってしまえ)」という意味です。
イベントページには次のような説明があります。
「首相としてのテリーザにとっては大変な一年でした。
みんなで楽しく彼女を見送ってあげましょう❤
It has been a difficult year for Theresa as PM. Let's all give her a happy send off.」
イギリス人の酒癖の悪さは、欧州などの一部の観光地では有名な話です。
現政権に不満を持っている大量の市民が同じ目的で国会議事堂近くの公園に集まり、お酒を飲んだら一体、どうなるんでしょうね?
今年のイギリスの夏は100年来の猛暑になるそうで、先週も珍しく30度を超える夏日が続いていました。
さらに気温だけでなく、最近のイギリスではテロ攻撃に大火事、政権の不安定さと盛り上がる国民と色々な面で「暑い夏」を予感させます。
聞いた話では日本も今年の夏は「超猛暑」になるということですが、皆様も水分補給を十分にしてお過ごしください。