デマ情報として、最近見つけたものをいくつかご紹介します。
★アンジェリーナ・ジョリーが悪魔崇拝儀式に参加していたことを認める！
動画：アンジョリーナ・ジョリーがハリウッドのイルミナティの儀式について暴露
Angelina Jolie Exposes Hollywood Illuminati Rituals In Leaked Video
9月24日http://yournewswire.com/angelina-jolie-hollywood-illuminati/
これはアンジーが参加した悪魔儀式について友人に語っているところと盗撮した、という設定の動画がネタです。今見ると、問題の動画は「著作権違反が相次いだために削除された」ということで見ることができません。
私自身はセレブネタにはほとんど興味もない上に、悪魔儀式系のドロドロした世界も苦手なんですけど、記事を翻訳してみると彼女自身は「イルミナティ」や「悪魔崇拝」などの直接的な表現がまったくなくて気になって調べてみました。
すると、これは単にアンジェリーナ・ジョリーが友人にヘロイン中毒の友人について話していた様子を撮影した動画を元に、実際の内容とは無関係な内容に編集された動画だったようです。これが元ネタの動画です。
上記の記事で紹介されていた動画は、オリジナル動画の一部を切取り、あとはイルミナティや悪魔儀式などのそれらしい説明を間に挟んで視聴者にまるでアンジーが「悪魔儀式の様子を独白しているように思いこませる」ように勝手に話を作り出していただけでした。
うっかり知らずにこの動画をシェアしたとかならよくある話でなんとも気にもなりませんが、問題の動画を製作した人は一体何を考えてそんな偽情報を作り出したのでしょう。必死に偽情報で悪魔儀式に対する関心を集めようとしたのか、あるいは見破られるのを予想した上で、そういった陰謀論系の情報の信ぴょう性を落とすため？
ちなみにこのYourNewsWireというサイトは私も好きでよくチェックしたり翻訳したりもしていますが、飛ばし記事も多く、ここはかならず検証してから情報を使うようにしてます。他の英語の独立系サイトでもいくつかこういった簡単な検証もせずに情報を拡散しているところもありますのでご注意ください。その他の情報はけっこうおもしろいので残念なところです。
★トランプの勝利で、トランプ支援者のイメージを悪くするための偽情報
この情報は、「トランプ勝利でアメリカ国内の人種差別的行動が急増中」というマスコミや反トランプ系独立メディアのニュースで取り上げられていたものの一部です。
＊大学キャンパス内の教会にトランプの支援者がスワスティカとTrumpと落書きして逮捕された
「トランプとカギ十字のグラフィティが教会に：マスコミは沈黙！」という情報は二人のリベラル学生が起こした偽事件だった
BREAKING: Two Liberals BUSTED For HOAX OfTrump-Swastika Graffiti On Church- Mainstream Media SILENT!
「トランプ次期大統領の支援者に罪を着せるため、大学構内の教会に落書きをしたユダヤ人学生二人が逮捕された」
しかも他のメディアによれば、上記の暴露情報すら誤った点があるということです。http://conservativetribune.com/public-learns-who-was-behind/
まず学生がユダヤ人かどうかは裏付けが取れていないということ。
さらにこの事件が起きたのは3月で、大統領選挙の後ではなかったということ。
★人種差別・性的差別を受けたという偽の証言を行った人も
トランプ支援の若者による暴力行為が本当に急増している中、一部の偽物のヘイト犯罪が幅広く拡散される
Fake Hate Crimes Going Viral, As Real Violence Surges Against Young Trump Supporters
http://wearechange.org/fake-hate-crimes-going-viral-violence-surges-young-trump-supporters/
【元の情報】
ルイジアナ大学の18歳のイスラム系学生（女性）が二人の白人男性に囲まれ、暴力的な言葉を投げかけられた。男性の一人はトランプ氏の防止を着用、もう一人は人種差別的発言を投げかけて地面に突き倒し、財布を盗んだ上で彼女のヘッドスカーフを取り外した。
この情報はリベラル派のメディアで拡散されましたが、しかし彼女はこの後、警察署でこれは嘘だったと警察に告白し、現在起訴される可能性に直面しているとか。
このWe are changeのページには、同様の偽情報を訂正する情報がたくさん掲載されています。
だだからといって、アメリカ国内でのこのような被害がすべて偽物ではないでしょう。イギリスのEU離脱投票直後のイギリスでも、同様の差別的迫害が横行していましたから。
★過去の同様の事例
ドイツでは今、難民による性的・暴力的行為が大きく報道されていますが、その一部のドイツ人女性が訴えた情報も偽情報だったことが明らかにされていました。その理由は「難民が怖くなって、難民に出て行ってもらいたくて嘘をついた」とか。
これもネット上で見かけた情報ですが、今探してみると見つかりませんでした。また彼女の情報が偽物だったとしても、他の実際の被害を否定するものではありません。
★プーチンがジョージソロスに国際逮捕状を申請？
これもトランプ氏の勝利からまた再浮上してきた情報で、多数のメディアでシェアされ始めています。
「プーチンがソロスに対し国際逮捕状を請求」という情報を検証
Putin Soros in a Bind
http://www.snopes.com/putin-issues-arrest-warrant-for-george-soros/
これは完全には否定はできないものの、現在のところは特に裏付けするような情報はないということです。私も数か月前に同様の情報を見ましたが、どこにも裏付けする情報がなかったのでスルーしていました。
これに関しては、2012年の次の情報が火元ではないかと思いますが。
アメリカの新しいヒーロー／ウラジミール・プーチンがソロスに対して国際逮捕状を発行／NWOがトルコとヨルダンを転覆させる
United State’s New Hero ~ Vladimir Putin: Russia Issues International Arrest Warrant For Soros ~ NWO Overthrows Turkey & Jordan!
https://politicalvelcraft.org/2012/03/23/
検証できないだけで可能性を完全に否定することもできませんし、かなりおもしろい内容ですけどね。VTなどのメディアでも報道されていますし、実際そうならいいなと思います。さらに今回のトランプ氏の勝利で実現するかも？！ヒラリー関連のスキャンダル、選挙後のスキャンダルも連発していますし。でもまずは・・・ヒラリーの逮捕が先決ではないでしょうか。
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こういったデマ情報は、本物か偽物か見破ることが難しい場合もありますが、簡単な方法で真偽を見破ることもできることもあります。
たとえば記事のコメントを見ると読者が「それは偽情報だと証明されている。情報源はここだ」と説明してくれている場合もあれば、ネットの検索でその情報の真偽を確認できる場合もありますし、上記の例のように時間が経って真実が明らかにされることもあります。また大人気になった情報の真偽を判定することを専門にしているサイトもあります。
しかしトランプ氏の勝利やイギリスのEU離脱、欧州の難民問題など各人の思い入れが強く、感情的な議論になりやすいテーマについては、両サイドからおかしな情報が多く出されているようです。また、こちらでご紹介した情報でも、裏付けが取れてないだけのものは根拠が示されてないだけで、すなわち完全に虚偽だとも言えませんし、その他同様の情報を否定するものではありません。念のため。
