このような法案がまかり通ってしまう国。まさしく、


「ホープ 無期限拘留されませんように」

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2月29日 【RT】 http://rt.com/usa/news/obama-directive-ndaa-detention-539/

「オバマ大統領 無期限拘留と拷問を認める法令に関する新たなガイドラインを設定」


 今週火曜、オバマ大統領は、裁判を経ずにアメリカ市民を拘留する権利を決定的に自らのものとする旨を簡潔に記した政策命令を発令した。実際のところは、この計画は彼がアメリカ市民に対して持つ自らの絶対的権限が奪われないよう巧妙に作り上げられた広報的戦略に過ぎないのだが。

 バラク・オバマ大統領が2012年度国防権限法(National Defense Authorization Act for Fiscal Year 2012・NDAA FY12)を承認した日から2か月近くが経った今週、この大統領による政策命令はホワイトハウスによって公表されたことになるが、この法律が可決されてからはあらゆる政治システムの立場からの批判を受けている。

 2011年12月31日、大統領が署名したこの法律の下では、テロリストであるという疑惑を受けた者を無期限で拘留し、また、米国軍の司法権の下で告発された者に対して、法の適正手続きを通すことなく監禁することが認められている。

 しかし、オバマが大統領執務室から提出した最新の申し出によると、彼は、被疑者を国防総省(Pentagon)による拘留に置くこの規定の制限に取り掛かるには、更なる自由裁量権が認められるようにするべきであると主張しているという。

[NDAAのPDFファイルはこちらからご覧いただけます]

 実際にはこの署名を行うことで、同法令の第1022項の下に規定されている、アメリカの敵対者と申し立てられた者に対し軍事的拘留を行うという要件を廃止させることもできたはずである。しかしながら、裁判なしの無期限拘留を定める第1021項の規定は押しつぶされることなく、または、アメリカ政府自身が既に全アメリカ人の市民的自由を糾弾する悪法を認めているという事実を否認さえしておらず、その上、憲法上の権利を維持すると選挙運動を行っていた大統領の政権を損なわせている。

 大みそかに署名が行われてからほんの数時間以内に、米国自由人権協会(ACLU)の事務局長、アントニー・ロメロ(Anthony Romero)氏はこう話している。「オバマ大統領の行為は、・・・彼のレガシーにとっては命取りとなるだろう。なぜなら彼は、罪状や裁判がなくとも無期拘留を認める法案に署名し立法させた大統領として永久に知られることになるからだ」

 現在大統領はある反応を見せ始めているが、真実を言えば彼の返答はあまりにも少なく、そして法的にはほとんど手遅れである。

 今週の政策命令の発令に対する彼の論理的思考を説明した際、オバマ大統領は、かならずしもNDAAのいかなる規定も非難してはいない。代わりに彼は、「我々がこの多様性があり、かつ進化し続ける脅威に直面する時、それぞれの特有の事実や状況に対してこれらのツール(NDAA)を適用する方法を決定する柔軟性を、ホワイトハウスは維持なければならない」と主張したに過ぎない。

 そうするためには、アメリカ合衆国政府はNDAAの第1022項の運営を行う時、アメリカから国家安全保障上の脅威をさらに取り除くような、通常とは異なる方法で行わなければならないとオバマ大統領は記している。

 米国上院が承認し、大統領によって認可された第1022項が定めるところによると、米軍は軍の規定に従い「アルカイダ、あるいは関連した勢力のメンバーやその一部」、そして、「アメリカ、あるいはその連立相手に対して攻撃を試み、あるいは攻撃の実行を計画する過程に関与した」すべての者を含むがそれに限定されない幅広い候補者を拘束・捕獲することができることになる。

 当規定で「外国人のアルカイダのテロリストの軍事拘留」について定めている第三段落の「a」項では、大統領に対し、国家安全保障の目的で、指定された外国人関係者に対して軍事的拘留を容認する権利の放棄を行うことを認める権限が与えられている。

 第一段落の「c」項では、第1022項の施行に関する手順を詳しく規定するために大統領に60日間の期間を与えている。そして今週の政策命令はこの2か月間に定められた期間制限の中でちょうど59日目にあたる。

 テロリストの容疑者を軍事的拘留の中に置くことは、「アメリカ合衆国の国家安全保障の影響力を蝕み、我が国の機密情報を収集する能力や危険な個人を無能力化させる能力を危険にさらす恐れがある」と、直近の申立ての中で大統領は異議を唱えている。

 そして、「このシステムは引き続き、進化する無制限のテロ対策ツールであり続けるべきだ」とオバマ氏はつけ加えている。

 軍事的拘留に対する妥協案として、現在オバマ大統領は、テロ容疑者は必ずしも国防総省に手渡され、あるいはNDAA法によってそれとは別に認められている通り、軍の監視下の下で裁判を通さず無期限に拘留されなければいけないものではないと主張している。そのかわり、捕えられた犯罪容疑者は、NDAA以前の運営手続きに従って活動していた政府機関である連邦法執行の標準的な慣習の支配を受けるべきである、とオバマは記している。ただし、それはもちろん、一握りの政府高官たちが軍事刑務所への輸送を認可するまでの間に限られるのだが。その時点において、NDAAの全文は再び、正当なものであることになる。

 当政策命令の下では、以下の場合には軍事刑務所へ直行という要件は差し控えられるという。その条件とはつまり、容疑者を軍事刑務所へ直行することによって、

・他国との間のテロ対策連携が妨げられる場合
・海外で拘留されているアメリカ人にとって不都合となる場合
・捕虜に関する協定の安全が脅かされる場合
・その他のカテゴリーによる場合 

などである。

 しかし、この変更によっても、最終的な決定は大統領が行うことにかわりはない。つまり簡単に言うと、拘留者を取り扱う際、グアンタナモ・ベイ刑務所に輸送するボートに乗せる前に、少しばかりの自由裁量の余地をホワイトハウスが求めているのである。

 この最新の声明文は、すでにNDAA批判というおびただしい反発を引き起こした法律に対する新鮮な息吹であるように感じられるという者も一部存在する。

 しかし、「攻撃的な行為を犯し、あるいは前記の敵対勢力を支援する目的でそのような敵対行為を直接的に支援した者を含む」テロリスト容疑者を、「敵対行為の終末までの間、この戦時法規の下で、裁判を必要とせずに」拘留することを認めている第1021項の棄却については、この命令文の中のどこにも記されていない。

 昨年、オバマ大統領がNDAA法に署名した際、以下のことを誓約する付記が追加された。

「我が政権は、アメリカ市民に対する裁判を通さない軍事施設への無期限の拘留は許可を出すことはない」

 「我が政権は、認可するすべての拘留が、憲法、戦時法規そしてその他のあらゆる適用法に適合することを確保するような方法で、第1021項を解釈するものとする」


 しかし、米国自由人権協会の弁護士であるロメロ氏はThe Atlantic紙に対し、素早くこう語っている。

 「この法案が特に危険なのは、時間的・地理的制限がない点、そして現在の、そして将来の大統領によって、戦場から遠く離れた場所からも人々を軍事的に拘留するために利用される点にあります」

 これまでのところ、9つの州でNDAA法の少なくとも一部を糾弾する各州独自の法律を提出している。今週前半では、バージニア州で起草された法案が、下院で承認され、その数日後に上院で無事に可決された。ワシントン州もまた、同州がこの留置を認める条項の適用外となる法案を起草しており、つい最近では、ユタ州が独自の決議を提出している。

地方レベルの政治家は自らの担当地域からNDAAを消滅させる目的で集結しており、昨年のNDAA署名によって多数のアメリカ人を敵に回したオバマ大統領が、自らを彼らの側に並べることでその関係を改善しようと試みたのが、今週の政党命令であることは簡単に理解することができよう。

 大手メディアの見出しやプレスリリースを見れば、大統領がNDAAに待ったをかけているかのように見えるかもしれない。しかし、例外規定を覗いてみれば、オバマ氏の実際の付記は単に調整された広報活動に過ぎないことがわかるだろう。

 裁判を通さずに無期拘留?そう、それはまだそこにある。あの厄介でありえそうな戦争犯罪人に対してだ。しかし彼らも、少なくとも一時的には、グアンタナモのオレンジ色のパーカーや一歩進化した尋問技術からは自由になることができるようになる・・・。

 オバマの政策命令の裏に隠された真実とは―――過剰広告を信じてはいけない、ということだ。

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「お父さん いったい自由に何が起こったの?」

 「ただ座って、何も起こっていないふりをしたまま自由が死んでいくのを眺めていたんだ・・・」



「私たちは今にも、世界の変革期を迎えようとしています。
私たちが必要なのは、偉大なる危機と、新世界秩序を受け入れようとする国家なのです」
―デイヴィッド・ロックフェラー



「恐怖は政府の最終的武器となった」

V・フォー・ヴェンデッタより