ラトビア ロシアを公用語と認めるか国民投票を行うことに
2月6日【RT】http://rt.com/news/russian-latvia-language-referendum-559/

ラトビアは1991年にソ連から独立を回復したが、その際にロシア人が残り、現在は国人口の三分の一を占める30万人が住んでいる。そのロシア人にも平等の権利を認めるために第二の公用語としてロシア語を認めるかどうか、国民投票が行われることになった。

国民投票を提案したラトビア人大学教授によると、国内のロシア人は差別を受けてひどい扱いを受けているという。
それに反発したラトビア国内の右翼勢力はロシア人学校の閉鎖の是非を問う国民投票を実施したものの、可決されなかった。
ラトビア政府Viesu Latvi党の政治家は「ソ連崩壊後、国内のロシア人に対し『住んでもいいが、ある一定の条件の下で』と言った。しかし我々の国の基礎を脅かそうとするのであれば、もっと厳しくし新しい法律を制定する必要があるだろう」という。

木曜の国会では100人中65人の代議士がロシア語の公用語化に反対している。
国民投票でこれが可決されるには75万人以上の投票が必要。

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このニュースはロシアのテレビ・チャンネルRTのニュースですので、ある程度はロシア人に好意的な内容になっていると思われます。
しかし、同国内でも緊張感が高まっている様子は伝わってきます。
また、ラトビアのことはあまりよく知らないのですが、ラトビアではよく国民投票が行われているようで、その点がちょっとうらやましいです。
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その一方で日本では、「TPPが可決されると、英語が公用語になる?!」なんて噂もあるみたいです。

確かに、日本人の英語力はアジアの中でも最低ランクです。
このサイトによると、なんと2004年の日本の英語力は全アジア諸国内で最下位から2番目。しかも最下位は・・・・・・北朝鮮です。。。
(Shizuoka Speakingエピソード5

最近の調査によると、日本人の英語力は59か国(地域)の中で58位だそうです(日経新聞 2011年)。59位がどこなのかが気になります。

日本人の英語学習の問題点として
・文法や書き文字、単語なども英語と全く異なる・
・英語と比べると日本語の音の種類が少ない
・日本語の周波数が英語よりも狭いから英語が聞き取りにくい
・日本国内では英語を使う機会が少ない
などがあると思いますが、でもだからといって公用語にするのは・・・。どうなんでしょうか。

たしかに、国際的な取引や情報を入手したりするためにも、英語力はもっと必要でしょう。

しかし言語というものは文化の基幹をなす重要なものです。そして日本では、古くから文学や憲法などの様々な文献が日本語で記され残されており、歴史の長い言語で、日本人として誇れるものだと思います。
(書き文字は中国からの輸入という形を取っていますが、しかし日本語の文法や単語など言語体系は中国などの近隣諸国ともとは全く異なっており、非常にユニークな言語です。ちなみに現在も日本語の起源については定説がないようです)

その点、ラトビアの人は、自らの言語の重要性をしっかりと理解しているようです。
別の言葉を話すことで差別をすることには賛成できませんが、それを公用語にするのはまったく別の問題です。

日本がTPPに参加するなんて想像もしたくありませんが、万が一そうなったとしても、たかが経済協定ごときで公用語が英語になるなんて。まさしく(経済)植民地支配のような発想ではないでしょうか。ありえません。


同サイトShizuoka Speakingのエピソード13の中でインド出身のマンシーさんがこんなことも言っています。
日本人は英語が下手なのに、日本が現在の経済的地位を確立できたことがすごい!インドはそうはいかなかった」
今までそんな風に考えたことがなかったのですが、確かにそう考えるとすごいです。

TPPは静かなようですが、いったいどうなっているんでしょうか。