1. はじめに

MT車でシフトチェンジをする時、

「エンジン回転数を合わせる」

ということはほとんどの方が理解していると思います。

シフトダウンの時はそれを気にして一生懸命ヒール&トーをやったりしますよね?

では、シフトアップの時はどうでしょう?

クラッチを切っている間に

エンジン回転数をアイドリング回転数まで落としていないでしょうか?

そうなるとクラッチをつなぐ時にエンジン回転数の差が大きくなり、

丁寧にクラッチをつないでも変速ショックがあります。

 

2. ごまかしのシフトアップ

MT車のシフトアップのやり方として、

「1速から2速は早めにシフトアップする」というのがあります。

これはアイドリングまで落としてしまった回転数との差を小さくしているだけの

単なるごまかしだと私は思っています。

これではいつまで経ってもシフトアップの極意は会得できません。

 

3. ショックのないシフトアップのやり方

私の場合、シフトアップの時にクラッチを切っている間、

次にクラッチをつなぐ時の回転数以下には落としません。

今までそういうやり方をしている方を見たことがなかったのですが、

レーシングドライバーの蒲生尚弥さんが私と同じやり方をしていました。

この動画では緊張のためか上手くいっていませんが、

やろうとしていることは理解してあげてください。

この動画のように回転数を下げられなかった場合は、

クラッチをつなぐタイミングを遅らせてエンジン回転数が下がるのを待ちましょう。

 

4. 具体的なやり方の説明

(1) アクセル操作

 例えば、各ギアを3,000rpmまで引っ張り、

 次のギアが2,000rpmでつながるとします。

 クラッチを切っている間、

 3,000rpmから2,000rpmまでゆっくりエンジン回転数が下がってくるように

 アクセルをコントロールします。

 アクセルを半分だけ戻すイメージです。

 アクセル開度を0%にしてしまう方は

 「エンジン回転数が落ちないうちにシフトチェンジしなきゃ」と

 素早い操作になりがちです。

 しかし、アクセルをコントロールすることによって、

 ゆっくりなシフト操作ができます。

 どのくらいゆっくりかというと、

 「ニュートラルにするまでに1秒、次のギアに入れるまでに1秒」

 といった感じです。

(2) タコメーターの動き

 実際にはエンジン音を聞いているのでタコメーターはあまり見ていませんが、

 タコメーターの動きも無駄がなくスムーズになるように心掛けています。

 3,000rpmから2,000rpmまで2秒掛けて下がってきて、

 2,000rpmにスッと収まるイメージです。

 下手な人の場合、

 3,000rpmから800rpmに下がって、

 クラッチをつなぐ時に2,000rpmに上がるという無駄な動きをしますし、

 針の動きにもブレがあります。

 

5. 最後に

車の運転に限らず、

上手い人の動作には無駄がありません。

私は常に

「その操作、本当に無駄がないか?」、

「その動作、美しいか?」

などと考えながら運転しています。

 

◼︎ 補足

いつもは上手くいっているのに

「今日はなぜか上手くいかないな」という日もあります。

そんな時は骨盤を左右にねじってベストポジションを探ります。

MT車のペダルワークは非常に繊細なものです。

そういったミリ単位の調整が重要なのです。

 

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