文筆家、政治家、いくつになっても若手? | 若狭勝オフィシャルブログ「法律家(Lawyer)、議員(Legislator)、そのL字路交差点に立って」Powered by Ameba

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急速な高齢化が進む日本ですが、先日、「若手」が選ばれるのが通例の文学賞
「三島由紀夫賞」を元東大総長で仏文学者の御歳80歳の蓮見重彦さんが
受賞されたことは、かなり驚きのニュースとして伝えられました。

小説のような創造性が求められるクリエイティブな分野では、
あまり年齢は関係なく、発想や好奇心が枯渇しなければ、
ずっと現役として活動を続けることは自然なことかもしれません。

では、政治家の場合は、どうでしょうか。
政治の世界では、当選回数が1回、2回の政治家は、「若手」と呼ばれます。

年齢が60歳を超えていても、あるいは、政治家以外の分野での実績がいくらあっても、
おしなべて「若手政治家」と呼ばれます。マスコミもそう呼びます。

私は、「ワカサ」あふれる「わかさ」、
「ワカサ」みなぎる「わかさ」が売りですから、
若手と呼ばれても、うれしいものを感じます。

ただ、客観的にみると、政治以外の分野で実績のある人が
国会議員になった場合、同様に、「若手」、「若手」と呼ぶのは、
よいことだとは思いません。

というのは、国会の活性化のためには、いろいろな分野で活躍した人が
その道を退いた後に、その経験を活かして数多く国会議員になってもらい、
異分野の経験や幅広い人生経験・知識を活かし、広い視野から自由闊達に
意見を言ってもらうことが大事だと私は考えているからです。

そうした方々が、国会議員になっても当初は、あくまで「若手」「若手」と呼ばれ、
時に下働きが多いと聞けば、国会議員になることをためらうと思うからです。

また、せっかく様々な人生経験を活かし、国政に貢献しようと思っていても、
自分よりはるかに年齢の低い議員や政治しか知らない議員から、「若手」と
呼ばれることで、その思いがトーンダウンしてしまうのではないかと心配します。