法は、風につれ | 若狭勝オフィシャルブログ「法律家(Lawyer)、議員(Legislator)、そのL字路交差点に立って」Powered by Ameba

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本日5/4(水)も含め、最近は、強風の吹く日が多いです。
ふと、「どうして、風というものが発生するのだろう?」
との疑問を抱きます。

もちろん、気温による空気の膨張や気圧差などの原理は分かりますが、
風の吹き始め・瞬間は、どのようなものだろうか。

例えば、気象学の仮説として、「赤道直下の蝶の羽ばたきのような僅かな風が
きっかけで、ゆくゆくは、それが台風に発達するという、バタフライ効果」
なるものがありますが、そのような納得感を持てる回答はないようです。

さて、以上は自然界のお話ですが、政界にも、いろいろな風が吹いております。
報道でも使われる「解散風」はよく知られていますが、国会議員になってみると、
いろいろな風が吹いている実態や、それぞれの風の事情も分かってきました。

例えば、従来なかなか制定されなかった法律案や政策を、
制定・実現するためには、相当強力な追い風が欠かせません。
しかし、最初から強力な風が吹いているわけではありません。
ですから、何とか風を起こさないといけないのですが、その風は、
最初、少数ながらもその道に精通した実力者の掛け声で吹き始め、
やがて、それが大きく広がり、強い風になっていきます。

逆に、かなり多くの議員が賛成しているからといって、
その法律案がすぐに通るわけではありません。
一見すると、法律制定に向けてかなりフォローの風が吹いているようであっても、
賛成する議員一人ひとりの賛同度合が強くなければ、賛成者が大勢いたとしても、
必ずしもすぐに法律が制定されるまでには至らない場合があるのです。

このように、国会内の風は、表面的な理屈や理論で起こるものではなく、
水面下で吹かしたり、吹いたりする現象であります。
最初は、どこから吹いてきている風か分からない場合もあります。
また、いわゆる根回しをすることで風を起こしていく場合もあります。

いずれにしても、このブログのテーマである
法は世につれ、世は法につれ」の例で言いますと、
法は風につれ」ということになります。

ただ、国民のために適正な(被害を与える暴風ではない)
風を吹かせていかなければいけません。
逆に、わけが分からないうちに、強風の中に巻き込まれたり、
強風に吹き飛ばさてしまうような議員には、
決してなってはならないと思っております。

風に吹かれて悠々と泳ぐ鯉のぼりを眺めながら、
そんなことをつらつらと考える風薫る5月の連休です。