北大「がん遺伝子診断外来」 | 寄り道ダイアリー

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5月28日付けの日経新聞の記事

「がん患者のゲノム調べ治療、中核病院指定へ」

ゲノムを調べて

①標準治療のなかで有効と思われる薬剤の紹介

②国内承認薬情報の提供

③日本国内の治験への紹介

をしていく、というものです。

 

これを、北大の「がん遺伝子診断外来」で受けようかどうしようか、と。

ただ、このゲノム診断、基本検査で424,867円、648,754円、1,014,774円と、それぞれ検査する遺伝子の数によって金額が違います。

さらに、※融合遺伝子(下記で簡単な説明アリです )検索が加わると424,867円→632,287円、648,754円→856,174円ですって。

まず、この金額がネックになって、さらには主治医から衝撃の事実を聞かされました。

 

それは、

「今のところ、患者全員について有用な情報が判明するのは数パーセント(5%割るかもって)」

 

だそうです。

あー、注意書きにも書いてありますね。

 

・本検査を利用しても,あなたのがんの診断や治療に有用な情報が何も得られない可能性があります。

 

さらに「注意書き」のとおりに、大腸がんの私のゲノムを調べたら卵巣がんのパクリセキタルが効くと分かっても、大腸がんに適用されない薬なので、自由診療になり、さらにさらに現病院では混合診療となるので、やりたいなら他の病院での投与となり、大腸がん患者へのパクリセキタル投与というリスキーな治療をしてくれるところは、実際あるのか?

あったとして、重篤な予期しない副作用が起こった場合はどうすの?

なんてことも考えられます。

 

要するに、確たる治療の体制が整っていないのに、薬剤の紹介や承認薬の情報だけくれたって、絵に描いた餅になりかねません。

確かに今後のがん治療には役立っていくのでしょうが、今ではないのかも。

ただ、治験に紹介というのは魅力的かもしれませんが、治験はあくまでも治験です。

 

ということで、今必要な検査ではないと。

他にやらねばならんことがあるし、ですね(笑)

差し迫ったら考えよう、うん。

 

※融合遺伝子

複数の遺伝子が途中で入れ替わって連結したり、別の遺伝子の一部が転移・挿入されたりした遺伝子ですって。

肺がんではROS1融合遺伝子、ALKT(アルク)融合遺伝子、RET遺伝子があります。

そしてALK遺伝子陽性のがんに効果がある、クリゾチニブという薬があります。

調べたところではALK遺伝子陽性の肺がんは肺がん全体の4%(ザックリです)

全体の4%と判明しているということは、最初の病理検査ですでにみんな検査しているということでしょうかね?

(私、大腸がんなのでそのあたりは良くわかりません。すみません。)

そして、2014年の肺がん死亡者数が約73,000人。

その4%は2,900人。

3,000人近い人が、クリゾチニブの効果アリと分かるのです。

でも、8個の融合遺伝子を探すのに20万って…

がん種によっては必要ないかもね。(目当てのがん種で融合遺伝子が見つかっていない、とか)

 

まだ書き足りないので、また後日アップできれば、と思います。