実は先週、月組大劇場公演を観たので感想など書こうかと思っていたのですが、ちょうど宙組公演再開のニュースがあり、賛否両論の喧騒があったので、とてもお気楽な観劇感想など書く気持ちになれず……今回、2回目の観劇の感想など記しておこうと思います。

 

 

 

月城かなとさんと海乃美月さん、トップコンビのサヨナラ公演にして110期生の初舞台お披露目公演。

チケット難は予想していましたが、友の会で1枚も取れず、先着でも各プレイガイド系でも取れず、もう生の舞台を観るチャンスは無いのかとガックリしていたのですが、諦めきれずにアクセスしていた公式のチケットサービスで戻りのチケットが出ているのを運よく発見!

B席ですがなんとか客席で観ることが出来ました。

 

しかし、友の会よ……、酷いよね。

去年の8月以来、1回も当選がないんだもん(溜息)

 

で、月組公演!

今、私の中では一番安心して観ていられるトップコンビ。

かつ、一番好みのトップコンビが月城さんと海乃さん。

サヨナラ公演は、できればガッツリ二人が絡むような悲恋ものとかを期待していたのですが、『Eternal Voice』は、わりとあっさり目でした。

 

あ、内容に触れている部分がありますので、まだ内容を知りたくないかたはご注意ください。

 

 

お話自体は面白いと思うのですが、盛り上がりにいまいち欠けるといいますか、淀みなくさらっと流れていくような感じ。

バウホール向けの作品のような印象で、セットもシンプル。大劇場の広い空間を埋めるには、やはり群舞とか必要よねと思いました。

芝居巧者の月組の出演者の皆さんの熱演あってこその舞台かもしれません。

 

特殊な能力を秘めた考古学者ユリウス(月城かなとさん)と、同じく過去からの声を聴くことのできるアデーラ(海乃美月さん)の出会いが、暗躍する怪しげな組織の暴走からイギリスを救う…といった内容。

月城さんの、イギリス紳士とも風来坊とも違う<考古学者にしてアンティークハンター>というちょっと世間とずれている風貌(褒めてます)が、すごく工夫されていてお似合い。際立っだ存在感を醸し出していました。


海乃さんは、自分の能力をコントロールできず、不安におびえる女性を好演。儚さの中にも健気に立ち向かう強さも混在していて、難しい役どころだと思うのですが、品よく演じられているように思いました。

 

秘密局のプロファイラー・ヴィクター役の鳳月杏さん。

個性があるけれど、出過ぎていない難しい役だと思うのですが、どこに居ても存在感があって、緩急自在な空気を創れる稀有な役者さんだと改めて感じました。

 

『Eternal Voice』で一番アクセントがあったのは、やはり霊媒師エゼキエル役の彩みちるさんではないかと。

エキセントリックな役ですが、なんだか子犬がキャンキャン吠えてるみたいに見えるときがあって、怖いというよりも面白かった(すみません)。

 

アンティークショップのオーナー・ジェームズ役の凛城きらさんが、この日も休演で、佳城葵さんが演じられていました。

まったく違和感なくて、もとから佳城さんだったのではと思うくらい。こんな叔父さん、可愛いし、アマラ(羽音みかさん)ともお似合いでした。

とはいえ、凛城さんのジェームズも観たかったです…。

 

レビュー『Grande TAKARAZUKA 110!』は、ゴージャスで盛りだくさんのショー作品。

銀橋を贅沢につかって、歌いつないでいく圧巻のプロローグ

普通、中詰めあたりに持ってきて盛り上げる手法ですが、最初からグッと客席を引き寄せてしまう。ニクイ演出。

 

若手・中堅にも見せ場があって、今の月組の充実感が伝わってくるようです。

<月>モチーフはもちろん、<雪>もさりげなく挿入されているのは、卒業される月城さんのはなむけとして、演出の中村一徳さんからの思いなのかと。

 

どのシーンも月城さんに外れなし。月城さんの魅力満開だと感じました。

 

海乃さんも登場するたびに目が釘付けになります。

シンプルなものから、ゴージャスなものまでどの衣装も素敵に着こなして優雅。

出来れば、男役を従えてのフィナーナンバーなどもあれば、私的には嬉しかったのですが、そこまで望むのは贅沢すぎでしょうか。

 

天紫さんはスタイル抜群ですね…なんか次元が違うスタイル。

彩みちるさんと天紫珠李さんが、ニコイチの場面が多くて、ちょっともったいない使われ方かなと。

魅力が異なるお二人なので、観ていても楽しいのですが。

 

プロローグで組長(梨花ますみさん)の銀橋ソロがあるのも、(失礼ながら)びっくりでした。

なんだか元気もらいました。

 

110期生のラインダンス、可愛かった!

初舞台生のラインダンスって、期によって雰囲気が違いますが、ちょっと大人し目?に見えました。

 

エトワールの一乃凛さんもそうですが、歌うまさんが多くて、耳福。すごくいい気分にさせてもらいました。

 

そういえば、今回の公演、きよら羽龍さんの扱いが、ちょっと…という印象でした。

組替えが無くなって、ポジション的に難しくなってるのなら気の毒な気がします。

 

2回目にして、見納め…(泣)うーん、残念。

隣の席の方は、ずっとハンカチで目を抑えておられました。

私も泣きたいよ。

 

もう一回くらい観たかったな…