Amazonkindleで2019年に発売され、加筆修正されて書籍化されたものだそうです。

ずっと気になっていたので、書籍化されて良かったニコニコ

帯にはこう書かれています。

「これは、あなたの歴史の常識への挑戦です。」

 

右矢印神道とはなにか?

右矢印天皇家の正統性とは?

右矢印日本人はどこからきたのか?

 

読む前から、ワクワクが止まりません。

 

 

 

元ゴールドマン・サックス(NY)のデリバティブ・トレーダー、ケンシ(賢司)は、日本人父との四十数年ぶりの再会の日、父がホテルで殺害されたとの連絡を受ける。父は日本で最も長い歴史を誇る神社の一つ、丹後・籠神社の宗家出身、第八十二代目宮司であった。籠神社は伊勢神宮の内宮と外宮の両主祭神(アマテラスと豊受)がもともと鎮座していた日本唯一の神社で、境内からは一九七五年、日本最長の家系図『海部氏系図』が発見され、驚きとともに国宝に指定されていた。父の死の謎を探るため、賢司は元ゴールドマンの天才チームの友人たちと日本へ乗り込むが…。写真、挿絵、図、地図、系図など豊富な資料を用いた、臨場感あふれる新感覚の歴史ミステリー・エンターテインメント!!

<内容紹介>

 

 

作者の伊勢谷武さんは、スウィンバーン大学(メルボルン)卒業後、ゴールドマン・サックスのデリバティブ・トレーダーを経て、1996年に投資家情報関連の会社を設立。現在代表取締役。今作が初の著書とのこと。

 

本を手に取った時の感想は、まず、「分厚い…」でしたびっくり

530ページほどあります。

でも、写真や絵、図などもふんだんで、文体もラノベのように読みやすく、古代史の謎という難しさも苦にならずに読み終えることができました。

 

おまけに、小説にでてくる神名、神社、祭祀、宝物、文献、伝承、遺物、遺跡に関する記述は、すべて事実に基づいている、と書かれています。

事実の上に組み立てる小説というのは多々ありますが、ここまで緻密になされたものを他に知りませんびっくり

物語の展開もさることながら、かなり勉強になりました。

 

お話は、アメリカに住む賢司のもとへ、離婚して日本で暮らす父がニューヨークのホテルで殺されたと連絡が入るところから始まります。

父の死の謎を追ううちに、いつの間にか日本古代史の謎にも踏み込んでいく展開は、不自然さがなく、主人公たちと一緒に謎を探っているような感覚。どんどん物語の中に入り込んでしまいます。

 

「日ユ同祖論」に関してはほぼ無知でしたので、一つ一つの検証に主人公ともに興奮を覚えました。

途中、「いったい何の謎を追っているんだったっけ?」と感じたりもしましたが、それなくしては父の死の謎も解けない仕掛けになっており、サスペンス風のシーンやインディ・ジョーンズばりの探検などもあり、最初から最後まで飽きることなく謎を追うことができました。

 

とくに興味深かったのは、『神の同時存在の法則』で、今までイメージしていた古代史の神話部分と解釈されている部分の謎を解くひとつの答えになっています。

 

「国記」「天皇記」が現存していれば、たくさんある解釈もある程度絞られていたのかもしれないと思うと残念ですが、こうして想像力を刺激してくれる説を生み出す素になっていると思えば、それもまたヨシかもしれません。

 

日本に生まれた日本人としては、母国の誕生神話にもっと興味を持つ人がいても良いと思うし、教育の場でも教えるべきだと個人的には思います。それは愛国心にもつながるはず。

 

と、話が逸れましたがあせる

この『アマテラスの暗号』は、ミステリーの謎解きと、古代史の謎に深く踏み込み、知的好奇心を快く擽ってくれる、面白い作品でした。

 

籠神社、眞名井神社はじめ、作中に登場している神社にも是非、行ってみたいと思いました照れ

 

 

 

 

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