昨日(1/31)、突然、飛び込んできた峰さを理さんの訃報。
68歳。
まだまだお若く、こんなに早く旅立たれるなんて想像もしていなくて、ただただショックでしばらく呆然としてしまいました…。
今年もすでに舞台のスケジュールが入っていたと聞きます。
峰さんと言えば、ベビーフェイスなのにダイナミック。
歌がうまくて、日舞の師範で、敦賀の有名かまぼこ会社のお嬢さん。
明るくて、女の子らしい、でも舞台ではくっさい(褒めています)男役も熟してしまう、魅惑的なスターさんでした。
同期の高汐巴さん(ペイさん)、寿ひづるさん(いーちゃん)と3人、早くからスター候補として脚光を浴びていました。
星組「ベルサイユのばら」(鳳蘭さん=フェルゼン)では、小公子をされていたと記憶しています。
鳳蘭さん、瀬戸内美八さんとトップさんの下で活躍され、満を持して星組のトップスターに。
峰さんの舞台で印象に残っているのは、
「我が愛は山の彼方に」 秀民
原作と全く別物の脚本でしたが、切なくやるせない恋のお話でした。
恋人の心が別の男性に移ってしまっても、幸せを願い身を引こうとするのですが…。
心引き裂かれるようなラスト。秀民の涙が印象的でした。
「哀しみのコルドバ」 エリオ
ふたりの女性に愛されながら、初恋を貫こうとするエリオ。やっと結ばれることを喜ぶふたりに残酷な現実が示される。エリオの選んだ道が悲しすぎる。峰さんのエリオは情熱的で、それゆえにラストがいつまでも瞼の裏に焼き付いています。
「紫子」 紫子/碧生
原作コミックが好きだったので、峰さん=紫子は合うのか疑問だったのですが、男と女の二役を見事に演じていて舞台に引き込まれてしまった。
ベビーフェイスなので、ショーなどで女装しても意外に(!)可愛らしいかたでしたが、声は太目なんですよね。
あの、広がりのあるお声が、また魅力的で、お歌にも生かされていたのだと思います。
元雪組トップの杜けあきさん、現雪組トップの望海風斗さんのお歌も同じものを感じるのですが、お歌を聴いているとその向こうに情景がわーっと立ち上がって見えてくるようなんです。
ただピッチ(音程)が合っているというだけではない、歌のうまさ。
お声の質ももちろんですが、歌を演じるセンスとでもいうべきものをお持ちだったんだろうと思います。
まだまだこれからもお歌を聴きかかった。
星組の「ザ・レビューIII -シャンテ・ダンセ・ダムール-」のビデオを見ながら、フィナーレナンバー 峰さんのソロ「愛の旅立ち」の歌詞が涙を誘います。
僕のこの愛
いつまでも変わりはしない
この命終わる日まで
輝く愛をささげよう
峰さんの愛が最後の最後まで輝いていたことを信じています。
沢山の素敵な舞台と、忘れられない思い出と、愛と元気をいただきました。
本当にありがとうございました。
日本物の振り付けなどで、後進の指導にもあたられていた峰さん。
峰さんのタカラヅカ愛は、後輩の方々にもきっと受け継がれていくことと信じています。
昔のグッズ類は処分してしまったので、手元にあるのは楽屋入りの時に撮らせていただいた写真のみ。
1980年くらいのものだと思います。
峰さん、ゆっくり休んでくださいね。