配信中〜、配信中〜
誰かが誰かを、あるいは宝物を想う
優しさが溢れた今号
全員、読み切りの短編小説を読んでいるような「圧倒的美し号」

土岐麻子さんは「保健室」
大人になった今いる場所と、学生時代にかつていた場所
すべてがとても立体的で音や匂いまで感じられる原稿
たぶん光の差し方は今も昔もおんなじで、でもあの頃とはなにかが変わって、その答えはわからないけど、なにかがスッと腑に落ちる
麻子さんにはいつも「あれ?私この景色知ってるけど言葉にできない」を言葉にしてもらえてる気がする

西原亜希ちゃんは「人生のスタートとともに貰う、一番最初の大事なもの」
前号のみのりの原稿の一文からつけたタイトル
亜希ちゃん自身の名前の由来から、亜希ちゃんのお子の名前の由来まで
そして、どこまでも関わってくる私 笑
亜希ちゃんの原稿スタイルのベースが出来上がってきたなぁとしみじみうっとりする

萩原みのりちゃんは「のんからのラブレター」
亜希ちゃんがみのりの原稿をおさらいしてくれてる部分がある今号
この流れでこのタイトルはグッとくるに決まってる
弟さんへのラブレター
そして、そのラブレターは別のある人たちへも展開していく
「ありがとう」が溢れているのに「ありがとう」を使っていない筆力に驚く

佐津川愛美ちゃんは「また明日」
「また明日」を使える相手は限られる
とは至言
ほんとにそうだなぁ
そう言える相手がいるときは、その言葉を使える幸せを感じたい
特にこの仕事は、いつだって期間限定
だからこそ、愛美は現場を愛し、人を尊び、関係を慈しむことができるのだろう

坂本美雨ちゃんは「すき間に名前をつけながら vol.29」
娘さんのささやかな一言から展開するお話
大人と子供の境界線なんて、ほんとうはないのだろけど、大人になると出来なくなることや考えなくなることや言えなくなることってある
そんなとき、美雨ちゃんが取った行動に、胸が熱くなる
美しい

西田尚美さんは「探し物」
うまいなぁ…
ある探し物を探す尚美さんが可愛くて気を失いそうになる
懐かしいおまじないを使う尚美さんは少女
おまじないについてご友人と話す尚美さんはきっと大人
そのバランスが愛おしくて憧れる
もしカフェで、お隣の大人女性の会話を盗み聞きしてこんな会話が聞こえてきたら、悶絶してしまう
なぜmarbleメンバーがみんな、尚美さんを大好きなのかが、この原稿を読めば伝わると思う

私は「一人暮らし」
自慢じゃないけど、今号全連載陣の中でぶっちぎりの駄作です
自慢じゃないけど、ダントツにしょーもないです
次号がんばります


冬の寒さがしみるこの季節
皆さんの心をあったかく包んでくれるmarbleを、ぜひご一読ください
今号は、本当に自信あります

明日も良き1日を

ごきげんよう