酒井若菜オフィシャルブログ「ネオン堂」Powered by Ameba-100326_0056~01.jpg


東京新聞の連載、無事終わりました。
好評だったようで、とても嬉しいです。
ある回は明治神宮について書いたのですが、なんとその記事を明治神宮のかたが読んでくださったらしく、広報のかたから丁寧なお手紙と装丁からして上質な写真集を、宮司さんからはお守りをいただきました。
すごく嬉しい。
ありがとうございます。

明治神宮のかたからのお手紙もそうでしたが、先日、坂本龍馬についての取材を担当してくださった編集者のかた(何と、司馬遼太郎さんの担当経験もある)から頂いたお手紙も、和紙の便箋でした。
味があっていいですね。
和紙にも手書きの文字にも、直線がありませんからね。
温かみを感じずにはいられません。
断言しますが、私は文字を見れば人柄が分かります。
文字占いという新たなジャンルを切り開けるくらい、まぁ当たります。
今の、余談です。
で、何が言いたいかと言うと、私は、直線だらけで綴るブログというものが無機質にならないように、温かみのある文章を書いていけるよう、たくさん本を読んで、たくさん経験をしていかねばな、と思ったのです。
司馬先生の担当経験のあるその編集者のかたに聞きました。
司馬先生は、原稿をあげるのが非常に早かったそうです。
が、そこからの直し作業がまあすごい。
一回目は赤(仮)、二回目は青(仮)、と、一枚の原稿用紙に次から次へと色を重ね、直して直して直して直して、最終的にはとてつもなくカラフルな原稿用紙が出来上がるのだそうです。
あの司馬先生がですよ。
「ほら、書いたよ」程度でもきっと充分な筆力があるはずです。でも、何回も何回も推敲を重ねているだなんて。あれだけ多くの作品を、名作として世に残すことができたのは、やはり圧倒的な努力ありきだったのでしょうね。
資料集めに、古書店をトラックで回ったという逸話もあるくらいですから。
すごいよね。
努力なくして人の心を打つ天才には成りえないのですね。
偉人の名言に、勉強、業、驕り、乗り越え方に関する言葉が多いことにも、そう考えると合点がいきます。大概みんな普通の人間で、悩んだりもしてきたんだなと。
素質の有無が多少はあるにせよ、特別なのは、具体的な行動力と、意志と、努力。そして、優しさ。そういうものがずば抜けているような気がしてなりません。
私の勝手な解釈ですが。

さ。
話は変わりまして。
Motherの撮影が始まりました。
素晴らしいセットでびっくりしました。カメラも特殊なものを使っているらしく、映像がすごくキレイ。私は1、2話にはあまり出てきませんが、3話以降に面白い展開が待っているのでとても楽しみです。1話は90分拡大で放送します。
ほんとにね、すっっっごい良いドラマ。1話の台本をいただいた時、何とも言いがたい、いたたまれぬ気持ちになってしまい、あまりにも苦しくて辛くて、思わず目を逸らしてしまって一気に読むことができませんでした。休み休み、呼吸を整えながらじゃないと読めなかったの。でも、このドラマは「悲惨」だけを描きたいのではなくて、その中にある切なさとか救いとか致し方なさ、愛を、そして、タイトル通り「母性」、女性の深みを描く話です。
ちょっと刺激が強いけれど、ご覧いただければ嬉しいです。


そして、もう一つの現場。
そちらもセットにひっくり返りました。
町がね、あるんですよ。
部屋(スタジオ)の中に、町がどぉ~んと。
こちらも映像がキレイ。粉まいてんの、スタジオ中に、私自身に、粉。
粉。

そのもう一つのドラマとは・・・
みなさん、泣いてください。
夢って、叶うんだよ。

続く