【映画から国際情勢を読み解く】: アメリカ合衆国 | 世界あちこち散歩

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トム・クルーズ」主演の映画
トップガン マーヴェリック」が
遂に公開され、早速観てきました。


製作発表から幾度も公開延期が
繰り返され、何年も待ちましたが、
それだけ待った甲斐があった
素晴らしい作品でした。

前作の日本公開は1986年の12月。
映画館で観ました。

テンポの良いストーリー。
どの場面を切り取っても絵になる
格好良い映像。

当時はまだ海外に行った事の
無かった私でしたが、アメリカの
文化に強烈な憧れを抱きました。

その後もビデオカセットやDVDで
何度も何度も観てきました。

今回の続編を観に行く直前にも、
アマゾンプライムで復習しました。

正直言って、良くあるように、
ヒット作の続編が駄作になって
しまう恐れを感じていない訳では
ありませんでした。

それでも、続編を作ってくれた事、
トム・クルーズが主演してくれた事
だけでも十分でしたので、どんなに
駄作になっても、全てを許すつもり
でした。

また、数年前から徐々に公開されて
きた予告編を観た上で、事前に特に
関心があったのは以下の点でした。

①「敵国」はどこなのか?

②予告編では消されていた
 マーヴェリックのジャケットの
 「日本」と「台湾」の国旗は
 どうなるのか?

③前作で使われていた
 「音楽」はどこの場面で
 どれだけ使われるのか?

④予告編では写真が出てきただけの
 「アイスマン」役の
 「ヴァル・キルマー」は実際に
 出演するのか?

ネタバレになってしまいますので、
ここでは答えは伏せます。

いずれにしても、個人的には、
駄作どころか前作を上回り、
これまでに観た映画の中では
最高傑作かも知れないと思う程、
大いに楽しめた作品でした。

前作の監督、出演者、ファンに
対してのリスペクトに溢れていて
続編とはこうあるべき
と言うお手本の様な映画です。

ところで、前作の敵国が何処だった
か覚えていらっしゃいますか?

これ、私も以前はそうだったの
ですが、意外と誤解されています。

東西冷戦」時代の作品と言う事と
ミグ28戦闘機」の劇中登場で、
ソビエト連邦」が敵国だと思って
いる人は多いと思いますが、
国名も国旗も出て来ません。
インド洋」での交戦と言う設定も
辻褄が合いません。
あくまでも表向きは架空の国の
設定です。

その点、日本で同じ年に公開された
ロッキー4/炎の友情」が公然と
ソビエト連邦を悪者として描いて
いた事とは対照的です。

アメリカ映画と国際情勢との関係で
言えば、他にも興味深い点があり、
中国」或いは「中国人」の劇中
での描き方が、段々と好意的に
なって来ていると思います。

おそらく、アメリカの映画産業に
とっても巨大市場である中国への
忖度が背景にあって、更には、
もっと直接的な原因として、
アメリカの映画関連企業に中国の
資本がどんどん入って来ている事も
あると考えられます。

前述した予告編でのマーヴェリック
のジャケットの背中から日本と台湾
の国旗が消えた問題についても、
中国資本の意向のせいだと噂され
ましたが、最終的にどうなったか?

是非、劇場でご確認下さい。