そんな事をしていると
部屋の電話が鳴る
祐希が出てみるとマネージャーで
今日は大雨でロケが中止になって
明日の朝イチから始めるとの事
「どうしたの?」
「大雨だから、今日のロケ中止だって」
「え、じゃ~今日は?」
「とりあえず、オフになった」
「そっか~なんか食いに行くかなぁ~」
「この雨の中をか?」
「別にどうって事ないよ、こんなの」
「え、練習はどうすんだ?」
「今日一日開いたんだからさ、帰って来てからでもいいじゃん」
「まぁ~そうだけどなぁ…」
「食べ終わったらすぐ帰ってくっから」
「じゃ~オレも行こっか?」
「いいよ、一人で行けっから」
「いや、そうじゃねぇって…」
「じゃ~行ってきまーす」
健太は足早に部屋を出た
「ったく…困ったヤツだな…」
呆れる祐希
仕方がないので、祐希はホテルの地下の食堂でご飯を済まし
部屋に戻りひと眠りする事にした
しばらくして、雨にびしょぬれになった健太が帰ってきた
すぐにシャワーを浴びて
出てくると
寝ている祐希に気づく
祐希の側にいき、祐希の顔を見ながら
「平子さん…疲れてるのかな…」
じぃっと見てる健太
「おれのせいなのかな…平子さん疲れさせちゃってんの…
勝手な事…やるから…
自分の事ばっかり考えて…平子さんの事…
何にも…考えてなかった…」
なんか悲しくなって涙が出てきてしまう健太
「ごめんね…平子さん…」
何かに気づいたのか
祐希が目を覚ました
「ん、健太…」
目の前の泣いてる健太に気づく
すぐに起き上がり
「どうした、健太!なんかあったのか?」
健太は祐希に抱きつき泣きだしてしまった
「健太!?」
しばらく泣きやむまでそのままでいた