今、障がい福祉の理念は、ノーマライゼーション≒誰もが社会の一員であり、社会の在り方そのものを変え、障がい者がありのままに生活できるように社会が変わっていくこと、を掲げています。

 制度も大きく変わっていきました。戦後から始まった措置制度が長く続きましたが、理念の具現化のため、2003年の支援費制度の導入、05年の障害者自立支援法、13年には「自立に向けて支援を行う」から「障害のある人がその人らしく地域で生活できるために支援を行う」という理念を新たに定めた障害者総合支援法が施行されました。

 措置制度時代に先進的と評価された品川区のよい点を再確認し、当事者とともにサービスの充実を図るといった現制度の方向へと進んでいっていただきたいと思います。

 

(質問)品川区障害者基本計画の基本理念、「自分らしく、あなたらしく、共感と共生の社会へ~人それぞれのライフステージを通し、自分らしく生きられる地域社会の実現」について、区の思いや障がいのある方へのメッセージを。

(答弁)障害者計画の基本理念につきましては、障害者本人の主体性を尊重し、自己選択・自己決定の下に、個人としての尊厳のある生活を営むことのできる地域社会の実現を目指すという区の考えを示したものであります。

 品川区は、かつてから福祉については力を入れてきた区であると自負をしております。当然のことながら障害者福祉についても力を入れてまいりましたし、これからもしっかりと進めていかなければならないというふうに思っております。障害のある方もない方も、この品川区で生き生きと生活をできる、そういう区でありたいと願っております。

 そして、そのための様々な施策は個々いろいろな面で充実をしていかなければならないというところがありますけれども、やはり何といってもこうした仕事についてはしっかりとした計画を立てて、その計画を着実に実現していくということが大事だというふうに思っております。そのためには様々なお知恵を拝借しながら、とりわけ区議会の皆様方のお知恵、そしてまた区民の様々な団体からのお知恵、そしてまた一般区民の方々からの区に寄せるいろいろなお便り、こうしたものからも障害者施策の在り方について模索をしながら、その実現を図っていかなければならないというふうに思っております。

 一般的に障害のない方が多くいらっしゃって、その方のペースで世の中が進んでいるというふうに私は思っております。したがって、障害のある方が自分の意見を述べる場、あるいは自分の考えで行動する機会というのは非常に限られているというふうに思っておりまして、品川区といたしましては、そうした方々が活躍できる、あるいは行動できる、あるいは活動できる、そういった場を、そして機会をしっかりと保障していくことが大事だというふうに考えております。

 したがって、先ほど申しましたような障害福祉計画、あるいは障害児福祉計画を着実に実行していくことはもちろんでありますけれども、区民全体が障害者の方々に対してのしっかりとした見解を持つということも必要だというふうに思っておりまして、そういう意味で、広報活動、あるいは区議会の議員の皆様方と一緒になって福祉の充実に努めてまいりたい、このように決意をしているところでございます。

 

(質問)理念の下、区の取組の姿勢は、具体の施策の実現が伴わなければならない。当事者とともに策定した第6期障害福祉計画・第2期障害児福祉計画の成果目標の着実な実現の考えや取組みは。

(答弁)第6期品川区障害福祉計画・第2期品川区障害児福祉計画の着実な推進に取り組むとともに、計画推進委員会を設置して計画の進捗状況の検証・評価を行い、必要に応じて改善・見直しを行ってまいります。

 

(質問)当事者や団体との意見交換、意思疎通の場の考えは。

(答弁)当事者や団体の方々とは、これまでも障害福祉計画策定委員会や自立支援協議会、手話言語条例制定に向けた打合せの場で意見交換を行ってまいりました。現在も、(手話言語)条例制定後のPR等について関係団体と意見交換しながら進めているところであります。

 今後も当事者や団体のご意見等を踏まえて施策の展開を図ってまいります。