時間がない人の為に、今日の話を一言でいうと、
「膝の痛みで困ってる人は、ここのポイントを意識して走ってみてよ」
今日はそんな話です。－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－ー
■５０代男性 ：初のフルマラソンに挑戦中。想定タイム４時間半
ゆっくりなら走れるけど、膝に故障は感じる。
練習が終わったあと、日常動作で痛む。（特に階段を降りるとき）
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前に足を踏み出してもらうと、こうなりました。
膝が内側に入っています。
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膝を痛めて困っているランナーさんに、「足の骨は、どこで体に着いてるか？ご存じですか？？」
よくそんな質問をするのですが、だいたい正解率は２０％未満でしょうか？
● 言い方を変えれば、
「走る時の体重は、何処で支えるのが正しいでしょうか？」
そんな質問です。
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■ランナーの為の解剖学。
ももの骨（大腿骨）は 一直線ではなく、 L字型になっています。
↓このポイントを実際に指で触ってみると、↓ ここになります。
ここでは、まだ足の骨は、体に着いていません。
そこから更に、指４本分くらい内側に入ったところで、骨盤と連結します。
このL字構造を知っているだけで、故障しにくくなるだけでなく、
タイムも縮めやすくなります。
なぜならば、このL字構造が生み出す推進力はとても力強く、
大腿→膝→ふくらはぎ→足の裏 に及ぼす運動連鎖の起点になるからです。
言い換えれば、股関節が正しく使えてなければ、正しく走る事はできません。
間違った体の使い方は、タイムダウンだけでなく、各所の故障に繋がります。
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体重を支えるポイントが ここ （お尻側の股関節） だと思っている人は腰がはってきます。
人のカラダとは面白いもので、
お尻側の大腿骨頭を触ったまま足を踏み出すと膝は開きます。
骨盤の外側をふれたまま足を踏み出すと、膝が中に入ります。
走る意識の問題です。
この角度で着地した時の膝関節を、模型で再現してみます。
●前十字靭帯が完全に引き伸ばされています。
●内即側副靭帯も、外側側副靭帯も、半月板も、強い張力が掛かった状態です。
足の付け根（振り出す軸）が ここだと勘違いしている人が多いですね。
では、ここを触ったまま踏み出すとどうでしょう？？
↓
軸がピッタリ整いました。
膝の関節はこのように動くので、
地面をプッシュする時には正面を向いている事が重要です。
関節は、とてもメカニカルに動きますから、その構造を理解し、上手に使うとよろしいかと思います。
これ、ランジやヒールレイズ、カーフレイズ等のリハビリの基本だけでなく、
レース中にも使える技で、
「あ、やばい、足つりそう。。。」 とか、足が動かなくなってきたときには
ここを親指で触りながら、走りのアライメントを修正する・・・なんてのも在りだと思います。
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最初に こう踏み出した足ですが、
正しい荷重ポイントを意識して 院内を歩いてもらった後には
→
こうなりました。
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もちろん、ランニング時における膝の痛みはこれだけでなく、
シューズの問題や、下腿アライメントの問題・・・・その他にもいろいろありますが、
痛みの原因から目をそらさずに、基本と向き合う事が大切ですね。
ではでは （∩_∩）
〈参考資料〉
■下腿アライメントの問題
（治療前）
（治療後）
