前回のブログから話が続きます。
スポーツにおけるコンディショニングには、
- リセットコンディショニング
- アクティブコンディショニング
の2つがあります。
「リセット」と「アクティブ」、言葉では真逆の意味を成していますが、目的は「Good Condition」を作ることです。
それぞれの違いや、実施する際のポイントについて解説します。
今回は「リセットコンディショニング」についてです。
リセットコンディショニングの目的
リセットコンディショニングの目的は、
筋肉の調整=筋肉の弾力を取り戻す
ことになります。
そのために必要なポイントが、全部で3つあります。
脱力した状態で関節を他動的・受動的に動かす
筋肉の調整とは、張りや硬さのある筋肉(使いすぎor使えていない)を、使いやすい弾力のある状態に戻す方法です。
この原理を応用している現象の一つに、睡眠による疲労回復があります。
ヒトは睡眠中に、無意識でありながらも寝返りを打ち、関節を動かしています。
この時の筋肉は、疲労回復のために緊張を緩めた状態であり、その状態で関節が動いています。
しかし、筋肉を酷使していたり、睡眠の質が低下していると、緊張が上手く緩まなかったり、寝返りが打ちにくくなるため、睡眠による回復ができない状態になります。
リンパ節や硬い筋肉を押さえながら筋肉を動かす
他動的・受動的に動かしても筋肉が硬いままの場合、リンパ節や筋肉に直接アプローチをしていきます。
リンパ節を押さえながら関係する筋肉を動かすことで、血流が急上昇することが発見されています。
リンパが滞ることで筋肉中の異物が排出できなくなり、筋肉の反応が悪くなります。
リンパは筋肉の収縮を繰り返すことで正常に働き、リンパ節を圧迫して筋肉を動かすことでも還流します。
リセットコンディショニングを行うことで老廃物が処理され、弾力を取り戻した筋肉が身に付きます。
筋肉を動かすことで機能の回復を図る
セルフマッサージを行うことで、疲労感や筋肉の張りが軽減されます。
しかし、必要以上に強く揉んだり、無理に筋肉をほぐそうとすると筋肉が傷つくことがあります。
リセットコンディショニングは外的な刺激では無く、自分で筋肉を動かして筋肉の機能回復を狙っているので、筋肉が傷つくリスクは低くなります。
リセットコンディショニングのポイント
リセットコンディショニングでは、寝返りを真似て関節を動かします。
そのため、目的とする筋肉を自分で動かすことはしません。
例えば、
- 脚→手を使って他動的に動かす
- 肩・背骨→他の部位に意識を向けて受動的に動かす
などの方法で筋肉を元に戻します。
これにより、筋肉や関節の間に隙間ができ、血流が改善され、動きやすい筋肉に戻ります。
また、リセットコンディショニングを実施する際は、回数やセット数を決めることはありません。
人によって感覚は異なるため、継続してコンディショニングを行い、自分の体を把握する必要があります。
そして、コンディショニングのゴールは実施する前後の感覚によって決めましょう。
自分が目的としたい動きが出せるかを考えながら、調整することで、より効果的なリカバリーが見込めます。
まとめ
リセットコンディショニングのポイントは、
- 筋肉に意識を向けない
- 脱力して関節を動かす
- リンパ節や硬い筋肉を押さえて筋肉を動かす
の3点が挙げられます。
そして、リセットを行うタイミングとしては、
- リカバリーを取る前
- リハビリを行う前
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