小規模事業所の産業医をしていると、さまざまな問題に1人で向き合わねばなりません。
(中規模以上の事業所であれば、社員と産業医の間に人事や保健師が入るので孤独ではないそうです)
ある事業所で、40歳男性と面談した際に陰茎に水疱ができて悩んでいる、との告白。
そして次の一言に絶句。
先生に診てほしい、と。
産業医は診察ができないのです。
というニュアンスで丁寧に断りました。
その方は働きすぎなのです。
昼休みもとらず、黙々と働いています。
何度も昼休みをとるように注意してきましたが
そうしないと20時に会社を出られないから、と。
事業所側の努力もあり
これでも残業は減ってきているのですが
彼の願いは
「給料より休みが欲しい…」
社員の話を聴いていると切ないです。
そして、ある事業所の社員からは匿名で
トップのパワハラを訴える手紙が届きました。
その事業所のトップがどうしようもないのはわかっていましたが、産業医に頼るしかないというのは切実です。
文面の最後には「助けてください」と悲痛な叫びが。
トップは親から会社を受け継いだ2世。
まだお尻が青いのではないかと思うほど社会に揉まれていない若造です。
その若造が年上の部下を怒鳴りみんなの前でダメ出しします。
そのうち刺されてもおかしくないです。
さてさて、どうしたものか。
知恵を出して根回ししてみます。
社長という役職が、親族内承継でなくなればいいのに…
それだけで、救われるサラリーマンがたくさんいると思います。
小規模事業所は親族承継が6割強であるのに対し、中規模企業は親族以外による承継が親族承継を上回る。(帝国データバンクデータより)
中規模企業以上だと困った社長は少ないのかもしれません。
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美味しいノンアルコールビールをいただきました。
岩手のベアレンという地ビールだそうです。