藤原俊成 世の中を | わたる風よりにほふマルボロ

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キラキラ

 

『源氏物語』を使った心理学講座。

次回講座は1月23日

紫上の前半生を題材にします。

 

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崇徳院に百首歌奉りけるに、無常歌

 

世の中をおもひつらねてながむればむなしき空に消ゆる白雲

 

藤原俊成

新古今和歌集雑下1846

 


 


【口語訳】
 

世の中を、人生のことを

あれこれ考えながら

何ともなしに表を眺めていると、

果てしない大空、虚空に

かすかに見えた白雲が消えてゆく。

 

(訳:梶間和歌)

 

 

【本歌、参考歌、本説、語釈】

 

おもひつらねて:

 あれこれ次々と考えて

 

ながむれば:もの思いにふけって

 ぼんやり眺めていると

 

むなしき空:

 「虚空」を訓読みした歌語。

 

 

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俊成の歌は、

イメージとしては枯葉色。

 

一見地味なのだけど、

実に味わい深くて、

一度踏み込むとやめられない。

 

 

世の中をおもひつらねてながむればむなしき空に消ゆる白雲

 

 

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