発酵食品・関東の「久寿餅」と発酵をめぐる食事会 | 橋本三奈子のSalt Revolution(わじまの塩に魅せられて)

発酵食品・関東の「久寿餅」と発酵をめぐる食事会

関東のくず餅。白濁しています。

輪島の塩に魅せられて大手IT企業を飛び出した女社長の奮闘記-くず餅

関西の葛餅と違って、葛粉を使っていません。原料は、小麦でんぷんを一年半以上発酵させたものなのだそうです。

輪島の塩に魅せられて大手IT企業を飛び出した女社長の奮闘記-小麦でんぷん

ただの小麦でんぷんは、普通、熱を加えると糊状にしかならないの​に、くず餅は、なぜか、もっちりとした弾力のある餅状(ゲル化)になります。

輪島の塩に魅せられて大手IT企業を飛び出した女社長の奮闘記-くず餅作り

これは、学術的に言って、奇跡的なの​だそうです。

この和菓子唯一の発酵食品・くず餅を研究したいということで、東京の中で、5軒残っている久寿餅工場・山信食産を訪ねていらっしゃったというのが東京農業大学の高野副学長と入江博士。

山信食産の三代目社長・小山信太郎さん(くず社長 )が、この入江博士を囲んで、発​酵食品に関して色々情報交換をしましょうという会を設けて、誘ってくださいました。

実際、大学で分析してみると、発酵した小麦でんぷんの中には、たくさんの種類の乳酸菌や納豆菌の一種がいたそうですよ。

発酵といえば、「わじまの海塩」・・・発酵に適したミネラルバランスの塩。

先生には、精製塩や岩塩よりも、乳酸菌の育成量が1.5~1.7倍多かったという実験結果のグラフ資料をお渡ししました。

他に集まったメンバも、エンザイム(酵素)の専門会社の社長さん、オーガニックエステサロンの経営者さん、スポーツトレーナーさん、都心の貸し農園のオーナーさんなど、発酵や乳酸菌や酵素に興味を持つメンバーでした。

まるで、フジテレビの「ホンマでっか!?TV」のように、一つのトピックに、みなさんの専門分野からのコメントがあり、
とても勉強になる楽しい会でした。

会場のお店は、六本木の「薫風花麗」。エンターティナーの店主さんは、発酵の会にちなみ、こんなものを出してくださいました。

輪島の塩に魅せられて大手IT企業を飛び出した女社長の奮闘記-チーズ

発酵といえば、チーズ。これでシーザーサラダを。

輪島の塩に魅せられて大手IT企業を飛び出した女社長の奮闘記-シーザーサラダ

胡椒のミルのおっきいこと。イタリアから取り寄せたものだそうです。おもてなし心いっぱいで、どのお料理も楽しませてもらえました。

海外の発酵食品はチーズやヨーグルトに限定されているのに対し、日本は各地方にいろいろな発酵食品があるのが特色なのだそうです。

東京農業大学名誉教授の小泉武夫先生は、日本の発酵食品の元祖は、魚醤だとおっしゃっています。海に囲まれた日本では、海水塩を使って、食物を保存するために塩漬けした、というのが、発酵食品の多様化に発展したのではないかなあと私は思っています。

発酵の会。後日談がいろいろできそうな会でした。くず社長 、お誘い、ありがとうございました。