日本人の約8割が歯周病・・・その原因は?
先週末、教育大付属高校時代のサッカー部の同窓会があり、当社の顧問・瀬川昌威が、サッカー部の先輩にあたる東京医科歯科大学・歯学部・名誉教授の黒田敬之先生と話してきた話というのをご紹介します。
日本人の約8割が歯周病と言われていますね。 『日本人ほど勤勉に毎日歯を磨いている国民はいない』とも言われているそうですよ。
それなのに、何故、日本人には歯周病が多いのでしょう?歯磨き粉で、歯周病菌をやっつける菌まで殺してしまっているのでないかとも思いますが・・・。もうひとつ、あまり知られていない説があります。
虫歯や歯周病を防ぐのに、大きな役割を果たしているのが「唾液」です。
唾液には口腔細菌をコントロールする抗菌作用があります。唾液の抗菌作用のうち、リゾチームは細菌を溶解してしまい、ラクトフェリンは強力な制菌力を持ちます。株式会社ライオンの研究によると、ラクトフェリンには歯周病菌が出す歯周組織のコラーゲンを破壊する毒素を無毒化する作用もあるようです。
だから、唾液の少ない人が歯周病になりやすいということです。
私達は通常1日に1リットル以上の唾液を分泌しているそうです。分泌された中性の唾液は、食道内を洗浄、中和し、胃から逆流し食道内に残留した胃酸が食道粘膜を障害するのを防いでいるのだそうです。
先日、うま味調味料を添加した食べ物を食べると、胃液の分泌が促進される
、ということを書きました。
胃液が多く分泌されると胃酸過多になるますが、そうすると酸を中和しようして、唾液がドーっと食道や胃へ降りていくそうです。
さて、そうなると・・・胃酸が多く出ると、本来、口の中にあるべき唾液まで下へ降りていってしまうことになりますね。
普通、加齢によって唾液の分泌が減るそうですが、近年は、若い人にも、口の中の唾液が少ない人が増えているそうです。
これらの話をつなげると、こんな図式が書けます。
グルタミン酸ナトリウムなどのうま味調味料を使う⇒胃液が多く出る⇒胃酸を中和するために唾液が食堂や胃に降りていく⇒口の中の唾液が減る⇒歯周病になる
そして、しつこいですが、うま味を求めて、うま味調味料を使うわけですので、
日本特有の塩化ナトリウムだけの精製塩を使う⇒うま味が出ない⇒グルタミン酸ナトリウムなどのうま味調味料を使う⇒胃液が多く出る⇒胃酸を中和するために唾液が食堂や胃に降りていく⇒口の中の唾液が減る⇒歯周病になる
こんな図式になりました。
身体はとてもうまくできているもの。その身体に偏ったものを与えると、バランスが崩れ、何かおかしなことがおきますね。身体のことで、日本人だけ・・・、日本人は・・・、近年なぜか・・・と言われているようなものは、昭和47年から日本で使われてきた日本特有の精製塩が原因と考えると、謎が解けるように思います。