沈金師の古込和孝さんと、元・塗師屋さんだった店で食事
東京に戻ってきましたが、もう少し、輪島での話題を・・・。6月4日の夜は、輪島の漆器青年会、沈金師の古込和孝さんご夫婦と食事をしました。
古込和孝は、先日紹介した「世界料理オリンピック大会」 のジュニア部門の輪島塗のディスプレイ制作のリーダーを担当してくださった方。
古込さんは、沈金、螺鈿、漆絵、蒔絵といった技術を、どれも自らの手でやってしまう作家さんです。その中でも、沈金の「毛彫り」という技は、輪島でも一子相伝といわれる技術です。
古込和孝さんの毛彫りの作品というのは、こういうものです。
毛の1本、1本が見えて、ふさふさの暖かさまで感じるようでしょう?
youtubeに、古込和孝さんが沈金をしている動画
がありました。
今度、ロンドンの大使館で、展示・実演をする計画があるそうですよ。
さて、食事した場所は、輪島の「梅の家」という居酒屋さん。
居酒屋といっても、昔の輪島塗の塗師屋 (ぬしや)さんの家を改造したもの。塗師屋とは、漆器生産の工程の内製品の塗りを専門とする製造業と、仕上がった製品を売りさばく販売業を兼ねた家業のこと。
輪島塗は、加賀の時代、日本中のお城で、そして、他国との貿易にも使われていた芸術品でした。塗師屋 (ぬしや)さんというのは、立派な家だったのですね。
店内はこんな感じです。
まるで料亭のようですが、居酒屋さんでした。
食べたもので、珍しいものは、「たこのぼうしの酢のもの」。輪島では、たこの頭を「たこのぼうし」と呼んで、刺身で食べたり、酢のものにしたりします。東京にはありませんね。
こちらは能登の絹もずく。能登のもずくは、絹のように細いのが特長です。
古込和孝さんの紹介サイトはこちらです。
http://www.design-ishikawa.jp/gallery/19/008.html
2009年10月に、古込さんの作品展に行ったときのブログはこちらです。
http://ameblo.jp/wajimanokaien/entry-10374841810.html