株式相場は11月の特徴として過去から主張してきた形になっています。ただ、駄目押しのようになったのは大型の資金調達が続き、引き受け資金捻出のための換金売りが出たためです。それはジャスダックやマザーズのチャートが証明しています。

資金が必要なのは分かりますが、生きていく糧のためのファイナンスはやめてほしいものです。成長のためのファイナンスは良いとして、海外から撤退するのに、というタイプは気にいりません。市場の需給を乱すようなタイミングで行ってほしくないです。

ボーナス時期などで資金を集めやすい時期を前にして株価が下がることは多く、逆に言えば設定される投信があるということは乗り換えるための資金作りが発生します。ヘッジファンドの決算も多く、毎年、11月は難しいのです。今年はファイナンスに加えて、政府がフラフラしているからフラストレーションが溜まります。特に「事業仕分け」などで緊縮型経済への移行を余儀なくされ、国民が萎縮する傾向があります。そういう雰囲気の中、個人中心の新興市場などが想定できない速さで下がっていったんです。

今回はニューヨーク株式相場が無理して上げていた分調整があるわけで、日本は日経平均株価を支えていた値がさ株が換金売りの対象になり、裁定買い残の増加が重しになります。前に値下がりした銘柄が反発しているのですが、根本的な解決じゃないから反発程度にとどまり、一段高には材料が必要になります。三連休空けのニューヨークや投資マインドが大事であり、30日で一回ポジションを見直したり、レポートを参考にして中期的な見方をすべきです。