篠笛ミニ講座④ | 和太鼓奏者!篠笛奏者!邦楽器アーティスト”友永綾美”ブログ

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女性篠笛奏者、女性和太鼓奏者として全国で活動を続け、作曲・作詞・プロデュース・舞台構成や演出も手掛ける、名古屋出身のアーティストです。

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写真は、足の間で極楽な睡眠をとるフク社長。
いつも足の間で寝ています(^_^)


さて篠笛ミニ講座第四段。

今回はかなり初心者でも参考になるお話(笑)


口の形と息の出し方について。


教則本などをみると、絵で示してはあるものの、中々掴みにくい方もいますね。

初めて笛(横笛全般)を吹く方の中には、ついついリコーダー感覚で、
唇で歌口(息を吹き込む穴)を塞いでしまったり、
唇同士が開きすぎてしまったり。
唇をすぼめてしまったりして中々音が出ない、という事があります。

唇を横に引っ張りぎみにして微笑むように…と教えられる方が多く、私もそうでしたが、

引っ張りすぎることによって唇が自由に動かなくなり、一番大切な

息が前に出ているかがおろそかになる事も。



フルートは唇を当てるパーツがあるので、比較的、唇の雰囲気が掴みやすいですが、
初めて吹く横笛が篠笛(ピッコロも同じく)だと
何故だか難しくなってしまいますね(^-^;

どのポイントに当てるかが高音の出し方にも繋がるため、

微妙に唇も演奏中は変化できる柔らかさが大切。

喋ったりしているときは、息を吐いている感覚がありませんよね?

口も疲れません。


そういった感覚を笛にも繋げることが大切です。


唇を固めるより、柔らかさを保つことを意識してみてください。


また、エッジに当たる角度が外すぎると、息の音ばかり目立って音がカスカスになり、綺麗に出ないし、
笛の中にばかり入ると、
音が詰まってしまうわけです。

角度も大切。


音の大小に関わらず
大変通る音が出ているときは、笛に音の響きが伝わってきます。

一度意識して響きを感じてみてください。


で、息を均一に、しかも唇をリラックスさせて息を前に出すイメージで吹く。

自分では出してるつもりでも、
上唇の裏に当たって跳ね返ってたり、
思わぬ方向に息が向かっている方が多いです。

これは、固く緊張した唇が、良い形に開いていない事が原因でもあります。


また、唇がブーブーと鳴ってしまう頻度が多い人は
この『前へ出す』イメージを掴めたらブーブー鳴らなくなります。

口を横に引くあまり、唇が一部しか開かなかったり
唇を自分の方へ引いてしまったり…
これは唇にかなり力も入ってしまうのです。


一度、唇を軽く横に強く引いたまま『プ』の発音をするとわかりやすく、
『プ』の発音は、上唇と下唇が息と同時に前へ向かって押し出されるように開きます。

息の出口、というものが理解できると思います。


この方法ができるようになると
深くまろやかな音、艶のある音、が出ますし
何と言っても唇の疲れが少なくなります。

大甲などの高い音を、小さな音でも出せる、または
デクレッシェンド(段々弱く)できるためには
この『歌口のエッジに均一に、息の圧力は変えずに息の当たるポイントを狭くする、』などの手法が必要になってきます。

篠笛の場合、切り裂くような高音を必要としたりすることもあるわけなので、

その時は能管のヒシギと同じく、ちょっと唇を緊張させたり、

唇を少し引いて唄口の空きを広く取り、思い切り吹き込むとか…

息の角度を少々上向きにする(下唇を出すように)とか・・・


書かれ方は様々ありますが、

自由に調整できる唇の使い方は、やはり大切ですね!





あと、シンプルな原因で音が出ない事があります。
『穴がきちんと押さえられていない』

特に右手は、指先で穴を押さえてしまうと、構造上、隙間が開きやすくなります。
ちょっとの隙間で音が裏返ったり、違う音が出たりしますから、
右手は指先でなく、次の関節同士の間(指先から、順に第1関節、と数えた場合、第1関節と第2関節の間)で
きちんと穴を押さえましょう。

穴がきちんと押さえられ、息が正しい方向に均一に出ていて、
唇の置く位置は、歌口を塞ぎすぎず開けすぎず
息の向かう位置を正しく。

これが音を綺麗に出す条件でもあります。


あとは練習あるのみ!
唇の厚さや形が違えば、
人それぞれポジションも若干違います。


良い笛の音と聴き比べながら練習すると良いですよ♪