泥棒 | 野蛮人

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思ったことを書く。

それ以上でもそれ以下でもない。

ニュースでとある事件が報道されていました。


「エジプト政府はアメリカのメトロポリタン美術館に対して、エジプト展で不当に出品されている品物をエジプト本国に返却するように講義している・・・」



世界の3大博物館(美術館)は


大英博物館 (イギリス)

ルーブル美術館 (フランス)

メトロポリタン博物館 (アメリカ)

と一般的にはみなされています。これにはまぁ異論の余地はないと思います。



ところで、上記の中で2つの博物館は「ある同じような題材」を目玉の一つとして出品しています。

それは「エジプト展」


エジプトは知っての通りアフリカの国

エジプトで出土された美術品・あるいは考古学的価値ある品物が何故遠く離れたアメリカ・イギリスで出品されているのか?


皆さんは不思議に思ったことはありませんか?




私は以前にトルコに旅行に行きまして、かの有名なトロイ遺跡 を見る機会に恵まれました。


トロイ遺跡を観光中に遺跡の説明をしていたガイドさんがある言葉を発しました。



「ここ、トロイで出土された品物の大半は、「大英泥棒博物館」に飾ってあります。」




現在、遺跡の発掘作業は基本的には、遺跡が所在する国の政府の了承を得た結果、発掘されることが許されます。


例えばエジプト考古学で有名な吉村作治さんも、エジプト政府容認の元に発掘作業を行っています。



しかし昔は違いました。


遺跡が所在する国の政府の支配基盤が弱い場合(基本的に原因は欧米諸国の列強支配による)、遺跡の発掘作業はお金持ちの欧米人の思いのままの時代がありました。


エジプトから出土された数多くの品物も、その大半は植民地支配していたイギリスに渡り、現在もイギリス国内に貯蔵されている物が多々あります。


また、イギリスに送る途中で船が沈没してしまったため、海中に沈んでしまった貴重な出土品が沢山あります。


イギリス国内に送られた美術品は、イギリス国内で競売などに賭けられることも多く、それらの品物をメトロポリタン博物館も落札していました。



エジプトほどではないにしろ、欧米諸国から多大な干渉を受けていたトルコの遺跡も同じことが言えます。



確かに、遠い昔に忘れ去られた遺跡に現代の日の光を当てたのは欧米人かもしれません。

しかし、その国で出土した価値ある品物を、その国以外に持ち出すことは問題ではないでしょうか?


これは非常に難しい問題だとは思います。

あのツタンカーメンの王墓を発掘した、ハワード・カータージョン・カーナボンも、遺跡の所有権を巡ってイザコザを起こしたという記録もあります。


仮に、日本の正倉院に治められた国宝が外国の博物館でしか見れないとしたら・・・

やっぱり面白くないものです。



考古学って難しいですね。