ときどき出させていただく、シアターテレビの「やらまいか」という番組で高橋洋一先生の御高説を聞いた

増税反対論は説得力があったし、安倍氏の解散は、むしろ消費税増税をしないためという話も面白かった

小泉内閣では増税をやらなかったが、むしろプライマリーバランスがよくなった話や、福祉目的税というのなら、歳入庁を作って、きちんと年金や介護保険料のとりはぐれがないほうがいいのに、それをすると国税も財務省から移管になるので、財務省が許さないそうだ

国税庁を握っておくと、政治家が言うことを聞くからということだった

これも説得力がある

私自身はアベノミクスには批判的だし、取るなら金持ちから取るのが筋(相続税法の改正でも、金持ちばかりが有利になっている)だと思う

とくに何人かのアメリカ人の投資家(ネットのインタビューや私の直接の知り合い)は、自分が株高で儲かっているのに、日本のことを思うと円安は馬鹿げているという

国を安く売るなどもってのほかだと

何度も書くが、ドルベースだと2兆ドル近くもDGPも減っているし、国の資産ベースだと10兆ドル近い棄損だ

ただ、円安にはメリットがないわけではない

それは輸出産業だけではなく、国に大量の利益をもたらすからだという

実際、今、日本国が買っている米国債だけで20兆円の含み益があるとのことだ

ここで、私は高橋先生に聞いてみた

「アメリカは国債を売らせてくれないのではないのか?」

以前、橋本元首相が米国債を売りたい誘惑にかられると言っただけで刺された話も聞くし、アメリカは国債が売れないと、すぐに円高誘導をして、日本にドルを買わせて、最終的にそのドルで国債を買わせていると聞く

高橋先生は言下に言い放った

「そんなの財務省が流している都市伝説ですよ。
マーケットで売れば、誰もわからないじゃないですか?」

これが騙されていると気づいただけでも大きな収穫だ

財務省は、アメリカを悪者にしても、自分の権益を守る

この洗脳能力を他国に発揮できれば、日本ももう少し上手に外交ができるのだが

さて、本日のブログのニュースをみていたら、新成人の81%は政治に期待せずと応えたそうだ

すごく不思議な気がした

共産主義の批判をする人たちは、人間の本能を無視した制度だとか、自由を奪うとかいう

しかし、そもそも国家というのは、私権を制限する組織なのではないか?

たとえば、暴力犯罪を取り締まるのにしても、そうしないと力の強いもの勝ちになるからだろう

そうはさせないために国家が法律を作り、力の強いもの以上の組織力と武器をもって、それを制限する

うが、喧嘩の強い人間には納得できないところもあるだろう

あるいは、外国では当たり前にみられるポルノグラフィだって、日本では禁止にしているが、国というのは各々が独自のルールを作って、私権を制限する組織だと思ったら、それに従うしかない

それが嫌なら、新しい法律を作ってくれる議員を選ぶしかないし、それができるのだ

なのに、金持ちが勝手なことをやるのを、選挙民が選んだ議員が法律を作って、その私権を制限するのは民主主義国家では当然のことだ

実際、たとえばロボットが進化して、人間なんか雇わなくてもいい世の中になったら、失業率が8割とかいうことだってあり得る

それでも、雇えという法律を作らないと社会がもたないだろう
(日本人の場合は、そこでも遠慮する可能性があるが)

グローバリズムとかいうが、国際法は国家を縛ることはあっても、国民を縛ったり、処罰はできない

だから国がいるのだろうし、その法律をもっと自分たちに近いところで、決められるようにしたいから独立運動が起こる

ところで、現政府は、沖縄が基地を作らせないなら補助金を減らすという暴挙に出た

サトウキビの補助金を減らすと佐藤優氏の言うように、サトウキビ栽培の島が無人島になって、それだけ中国を喜ばせることになる

さらにいうと、沖縄だって、独立すれば、基地の貸付費用が米軍から直接入ってくるし、日本からの金があてにならないなら、中国に頼ることだってあり得る

中国の軍事的脅威ばかりびびるが、実は中国が昔と違って金をもっているほうがよほど脅威だ

で、話をもどそう

高度成長期のように景気のいい時代なら、政府なんてなくても、おおむね問題ない

景気がよければ、企業内福祉も充実しているし、治安もよくなる

でも、景気が悪ければ、政府を自分のいいように使わないと、苦しむのは自分だ

消費税の導入によって、税金を払っていない人は一人もいなくなった

もっと政府から庶民がむしり取るようにしないと、税金を払いたくない金持ちの思うつぼなのだけは確かだろう

国債がデフォルトしても損をするのは、金持ちのほうなのだから(もちろん、貧乏な人も多少の損はするだろうが)