今回もいくつか批判的なメールをいただいた

高校生クイズについてだが、「高校が普通科の生徒に学歴エリートに対する嫌悪感や中途半端な虚栄心を植え付けている感じでした。個人的経験談しかないですが、そんな状況で灘は、開成はというような番組をやってもリスペクトよりも地方では嫌悪感しか生まれないのではないでしょうか」(引用終わり)ということで、それを考えて問題を変えたのではないかという話だった

地方が、このような形で洗脳されている限り、地方と東京の格差は開く一方だ

そしてまともな親をもった人間だけが救われる

産まれた家庭で、将来が決まるなどというのは恐ろしい社会だ

「監督の作りたい映画だけ作るのではなく、もっと客を見た映画作りをすべきではないでしょうか」(引用終わり)

その通りだと思うが、だったらテレビでやらないような政治批判の映画、そのほかを見たい客はいなののだろうか?マイケル・ムーアにしても、オリバー・ストーンにしても、アメリカでは映画が作れている。日本人の民度がそこまで下がったのなら仕方がない

ただ、昔から映画というのは啓蒙的な側面があった

ただ、映画に限らず、日本というのは、学問の世界ですら、既存の価値観の信奉者のほうがでかい面をしている

経済学者たちと話をしていても、既存の理論と反する意見をいうと、素人が言うなという態度をとる

しかし、世界のトレンドは、情報非対称の経済学にせよ、行動経済学にしても、既存の理論の限界を「現実世界」から投げかけたものになっている

それでは足りないから、この複合がなされるだろう

たまたま、理研がiPSの臨床応用をやったというニュースが出ていた

iPSの臨床応用というと、東大に雇われていた森口某がペテンをやったが、その大誤報をやった読売は今朝日の誤報を叩いているし、東大は理研を叩いて喜んでいる

東大の理研叩きは本当に執拗だった。学問の進歩より、自分たちの保身のほうが大切な奴らが教授をやっているとこんなことになるのかと見ていて醜かった

もちろん、京大を出て、理研に籍を置きながら、部下を守ろうとせず、政府に取り入る野依というような元学者もいる(昔は立派な人だったのだろうが、研究ができなくなると政治で生き残ろうとするのが日本の学者の醜い体質である)が、やはり京都は憧れる

東大教授の体たらくと京大系の活躍をみていると、本当に大学に入ってからの教育が大切なのがわかる

東大の場合は、教授があがりのポストで教授になってからはろくに研究をしないし、政府にすりよって審議会の委員になりたがるような御用学者が多い

こんな人間から学んで、ろくな学者になる人間は出てこないだろう

京都のほうは、既存の学問を疑い、新たな学問を生み出していこうという気風があるし、教授になってからも勉強する先生が多い

しかし、基礎をバカにするようなことはしない

東大はゆとり教育の旗振り役で、文部科学省の御用学者を務めてきたが、京都はゆとり教育飯台の総本山のようになっていた

同じ教育心理学者でも、私の尊敬する子安先生はゆとり教育反対で、東大の教授は、当時の教育課程審議会の重鎮で、ゆとり教育が撤回されても、その座に居座り続けている

京大が山中氏を引っ張ってきたのに、東大は森口某だったが、スカウトも優秀なようだ

私の同僚で、日本で唯一まともな(あとは九大教授を退官された北山先生は立派と思うが)精神分析学者(私が現役では二番なのではないか?少なくとも英文の論文の数では)である岡野憲一郎先生(この3月まで、私の大学院の同僚だった。ちなみに私の大学院に来ていただけるようにお願いしたのは私である)も京大に引き抜かれた

東大の野球部はコーチ選びに常に苦慮しているが、肝心の東大生の教育を、京都の教授たちに任せたら、日本の学問ははるかに進歩するのにと思う

ということで、私は、受験勉強の弊害より、大学に入ってからの教育の悪さが、日本の進歩の阻害要因だと思っているが、受験勉強で、私がいちばん欠けていると思うのは、リテラシー教育だ

基本的な読解リテラシーがないと、情報の理解もできないし、表面的、感情的なものの読み方になってしまう

受験の世界でだって、わかりやすい参考書がうまく利用できないし、英語の長文読解でも、日本語のレベルで躓いてしまう(たとえば、訳文を読んでも理解できない)

和田塾ではこのリテラシー教育を本年度から重点的にやっているし、それを今後通信教育にも応用していく予定だ

ということで、そのためのセミナーを私と緑鐡のスタッフで行うので、興味がある方は参加してほしい

和田秀樹主宰「学力向上!セミナー」

http://www.wadajyuku.jp/

緑鐵代表である和田秀樹、及び東大生スタッフが講師となり毎月開催される定例セミナー。
毎回テーマとターゲットを絞り込み、いますぐ役立つ実践テクニックの紹介や、参加者の皆様との意見交換などを通じて「自分にできることは何か」を見つける懇親会など、必ず新しい情報や発見が得られることをお約束します。
一般の皆様の参加をお待ちしております。
緑鐵の受講に関係なく、ご関心いただける方はどなたでも大歓迎です

9月20日(土) 15:00~16:30

テーマ「早めに身につけておくべき読解リテラシー
     ~急がば回れの志望校対策~」

講演者:和田秀樹 (及び 緑鐵スタッフ)

参加費: ¥1,000

申込方法: ①氏名②参加人数③セミナーをお知りになった情報 (和田塾HP、チラシ広告、学校から紹介等々) をご記入の上、下記メールアドレスもしくはお電話にて ご連絡ください。
<メールアドレス>
  rtseminar2013@gmail.com
※携帯電話からメールでお申込みの場合、確認の返信を致しますのでPCからの受信設定をお願い致します
また、お電話でも受け付けております。
<電話連絡先>
03-3814-3223:和田塾緑鐵舎 担当:結城(ゆうき) ・林
※受付時間は火曜日~土曜日13:00~20:00