「和田先生は「数学は暗記である」という理論の考案者であり。「受験は要領」という著書でも「思考力より暗記」という考えを主張していますが。
僕は最初に和田先生の本を読んだとき「ただ暗記するだけでいい」とは考えず、「考える上で必要な知識を暗記すればいい」と考えました。
そのため僕は知識は暗記するのですが必ず暗記した知識を使って考えるようにしています。
そのため、暗記よりも考える時間の方が多いかもしれません。
このやり方では要領が悪いでしょうか教えてくださいお願いします。」(引用終わり)

この本はいわくつきで申し訳ないが、20代のときに書いた本で、私も教育産業に携わるうちに考え方も変わった氏、一度は絶版にした

ところが、私のスタッフその他から、「バカでもできる気にしてくれた」(実際、そう言ってくれたのは劣等生から東大に入った人だ)ということで、受験生をやる気にする本として絶版はやめてほしいと言われて文庫として再発行したものだ

被害者と称する人がいるのは知っているが、勉強はやらないよりやったほうがいいし、その多くは、これまでのやり方より成績が上がるということで、使い方を間違えなければ悪い本ではないと私は思っている(どんな本でも誤読すれば、その読者には悪い本になってしまうだろう)

私は、多くの受験生が数学を考えるための絶対的な知識(解法パターン)が足りないと思っている

公式や定理だけ覚えて数学を解けというのは、コマの動かしだけを覚えて将棋をやるのと同じで頭がよくないと勝てない

でも、ある程度定跡を覚えると、コマの動かし方しか知らない頭のいい人に勝てることが多い

要するに知識が不足しすぎて考える時間が長くなり過ぎれば、要領が悪いということだが、知識だけでは、ある一定より難問を出す学校の数学は解けない

「最近、私が保守派だと思っている言論人はこう言います。
「安倍総理がこんなに変わるとは思わなかった」
安倍総理が総裁就任直後に掲げていた政策「瑞穂の国の資本主義」は、九割方保守派が言っていたことと一致していました
だからこそ、安倍総理就任を応援していました
しかし、総理就任以降やるのは、TPP・増税・移民の検討・英語教育強化など、保守派が嫌っていたものばかりでした
また、政府の民間会議に集まったメンバーは竹中平蔵氏を初め、保守派から嫌われていた人間ばかりでした
もしかしたら、安倍総理は保守派言論人の応援を取り付けるために保守派を騙したのではないかと疑いたくなるほどです
また、これらに賛成する保守派と言われている人がいますが、彼らが保守派だとは思えません
少なくとも、今まで検討してきた政策を見ると、安倍総理は本物の保守だとは思えないです
私は保守ではありませんが、最近まで応援していましたが、今はすっかり批判派です」(引用終わり)

安倍氏は、保守派というより、親米派という印象をもっている

集団的自衛権だって、アメリカの危機(現実に金持ちが軍事費に金は出さないと言っている)に、日本も協力しましょうというスタンスだし、 特定秘密保護法だって、アメリカからいただいた情報をよそにもらさないために作った(前にも言ったように、これでアメリカはガセ情報を流し放題になった)法律だ

そして、極東軍事裁判の結果に文句を言わないと決められたサンフランシスコ講和条約の締結日を主権回復の日として祝ったりしている

もちろん竹中氏を使うことも含めて、日本がアメリカの「友好国」(向こうはどう思っているかわからないが)になりたいというスタンスはありありだ

ただ、保守の顔をしているほうが、都合がいいのだろう

昔、右が左と比べてとても弱かったので、右の文化人は結束が固い

親米保守と反米保守ですら仲がいい(一部、ものすごく仲の悪い人はいるが)

安倍氏のやることはすべて正しいと言い切る人までいる

たとえば、今回のクリミアの一件も、これだけ親米路線できているのに、ロシアの顔を最大限立てるようにして、うまくやっているようだ

佐藤優氏が評価するくらいだから、それなりに大したものだし、外務省のロシア・ブレインは優秀なようだ

これを自民党の左派のときにやったら、袋叩きにあっていただろう

保守の安倍氏がやっているから、北方領土を返してもらうためとかいう風にみんなが見てくれる

そういう点では、ブレインさえよければ(ロシア・スクール以外はあまりよくなさそうだ)、結構ちゃんとした改革ができるかもしれない

さて、ワシントンでの上映が成功して、ニューヨークに来た

飛行機が嫌で、レンタカーを借りたのだが、アムトラックがワシントンーニューヨーク間は新幹線のようなものを走らせているのを聴いた

さて、ホテルは、ちょっと安かったので、あと場所がいいので、トランプ・インターナショナルにした

ここが思ったよりいい

水のコンプリメンタリーも好き放題のレベルだし、スリッパも上質だ

アメリカとは思えない、細かな気配りが多くて嬉しい

ドナルド・トランプという人は風体が成金風で嫌いだったが、苦労したこともあって思ったより客の立場になっているようだ

客を無視し続け、自己満足のスマホなどを出し続ける日本の家電の社長に爪の垢でも煎じて飲ませたい

とくにZagat New Yorkのbreakfast部門でずっと1位を続けているJean Gerogesの朝ごはんは最高だった

バターの代わりに出してもらったオリーブオイルもかなり高級品を使っているし、卵料理も塩加減や焼き加減に手抜きがない

日本でも、少なくとも洋食の朝食では

日本が世界一、食べ物がおいしいとうぬぼれているとニューヨークに抜かれるかもしれないと思った

日本の最大の観光資源は食だと思っているが、飲酒運転の厳罰化で、各地の郷土料理をボロボロにし(減った飲酒死亡事故の数より、自殺した飲食店の店主の数のほうが多いと推定される)、金持ちが食べ物に十分な金を使わない(昨日のMASAの払いは、日本酒2合と焼酎1杯とチップをあわせて800ドルだったが、それでも予約が取れない)国だと、いつの間にかグルメでもアメリカに抜かれるだろう

少なくともわざわざ日本まで食べ物のために旅行する人は激減する

アメリカは来るたびに、すこしずつましになっているのに、日本はどんどん貧乏くさくなる

所得税と法人税をうんと高くして、その代わり経費を大幅に認めるのが、消費刺激にもなるし、日本の食文化を守るのだが、日本人は金持ちの9割が貯金と相続が趣味という腐った文化は治る気がしないので、金持ちがマスコミを抑えている限り、これも無理な話だろう

また、日本の将来が暗澹たる気分になった