あけましておめでとうございます

というか、ついに年が明けてしまったという感じだ

5歳のときは1年が、人生の5分の1だが、私のように50を超えると、1年が人生の50分の1以下になるから、1年が短く感じられるのだと聞いたことがあるが、そうかもしれない

さて、アベノミクスで株価が上がり、経済政策が成功しているように報じられている

確かに何もしていなくても、企業の含み益が上がるシステムなので、企業の収益も改善する

ただ、日本の場合は、医療保険や年金でも、株の組み込み率が低いので、株価が上がると保険料や年金の支払いが安くなるとか、年金が増えるとかいうようなメリットは少ない

企業の側も株が上がって、業績と関係のない利益が出てしまうと、確かに銀行に金は借りやすくなるだろうが、税金も高くつくし、株主が強欲な会社だと、その分、株主にも収奪されてしまう

実態の業績がよければ、体力もあるだろうが、株価で利益が膨らむと、今度は下がった時に、払った税金や配当の分、会社の資産が目減りすることもあり得る

何度も言うように円安にしても、得をするのは輸出関連企業だけで、たとえば飲食のような会社はむしろ円安で材料費が上がるし、運輸業などもガソリン代が上がって苦しくなる

今の株高にしてもアメリカの株高に連動したものだが、アメリカそのものが、シェールガス以外には、特別に経済が拡張していく材料がない

余計に株価に頼る経済になってしまうのだろうが、いつはじけるかわからないバブルは怖い

小幡績さんが言っているように、リスクテイクバブルの可能性だって強い気がする

やはり早く何を成長戦略に使うのかを考えてほしい

自分が医者だから言うわけではないが、やはり医療のような気がする

これには誰も金を惜しまない

エンゲル係数が下がってくると、人々は衣服や自動車や家電に金を使うようになったが、ファストファッション化やファストフード化が続き、それが安くなったり、自動車や家電が一通りいきわたると、ほかに金を使うことを考えないと消費がシュリンクするのは当たり前だ

そこで、携帯屋やゲーム屋やパチンコ屋が人々を依存状態にして金儲けを考える

これは、拙著『依存症の時代』に書いたとおりだ

もちろん、健全な消費ではない

やはり健康長寿のためなら金を使いたいのではないか

それで金儲けをしようとすると、にんぴにんのように言われる(教育だって同じことだが)

しかし、そういうものを見つけていかないと経済は回らないように思えてならないのだ

さて、靖国神社に安倍首相が参拝した

右翼は喜び、中国や韓国は怒り、アメリカは失望したと言った

私も、この問題に関して、中国や韓国に遠慮する必要は一切ないと思っている

ただ、実は、ある時期まで天皇陛下も首相も当たり前に参拝していたのに、なぜ行かないのが当たり前になったのかが忘れられている

要するに、A級戦犯の合祀の問題だろう

それがなかったころは、天皇陛下だって参拝していた

A級戦犯が祀られているような神社に行くのがいけないという問題ではない

そうではなく、A級戦犯が戦死者とみなすかどうかが問題なのだ

これを裁判死でなく、戦死とみなすとすれば、極東裁判が戦勝国による軍法裁判だということになる

実際、『正論』誌をみても、極東裁判がいかにペテンかが書かれている

戦後レジームの脱却というのなら、安倍氏は、極東軍事裁判を私は認めていないから、靖国に参拝したのだと言えばいい

もちろん、それはサンフランシスコ講和条約を破棄することになる

戦後レジームの脱却ということで、サンフランシスコ講和条約を破棄し、極東軍事裁判は認めないがアメリカとは仲良くしたいということで改めて、日米平和条約のようなものを結ぶのなら、確かに戦後レジームの脱却と言えるだろう

安倍氏は、極東軍事裁判をどう考えているのだろうか?

腹の底ではインチキ裁判と思っているだろうが、それを言えない癖に人気取りのために靖国に参拝する性根が好きになれない

強いもの(アメリカ)には弱く、弱いもの(韓国や北朝鮮)には強いというのが、安倍氏の基本パターンだ

私の信じる武士道とは逆なのだ

福祉を打ち切り、消費税を上げながら、富裕層には税金を上げると逃げていくと逃げていくと、非国民を当然の権利のように言う

さて、そういうことで、私のブログも、腹が立った時に書くことが多くなるだろう

ただ、不定期なだけだ

もう歳も歳だし、自分の美学に従い、強いものの暴虐に物申し(闘う力があれば闘うのだが)、弱い者にはなるべく味方をしたい

でも、そういう人間が、なんらかの影響力をもつのは難しいようだ

映画か本が一つでも当たると嬉しいのだが、あまり夢を見ないで、2014年は頑張りたい

そのための金儲けはやるかもしれないが、貧乏人から搾取しないことと、動機が純ということでご赦免願いたい