以前の私の相続税100%論を反対した方のご意見

「これに関しては、論外です。私有財産の否定で、このような政策を実施した国は、例外なく独裁国家です。また、この政策は国会で通ることは、いや、審議されることも、100パーセントないでしょう。大暴動が起きます。日本でも海外でも、このような政策を実施せよと言う学者は、まともな学者ではいません。」(引用終わり)

この人のいう「まともな学者」というのはよくわからないが、私からみると旧来の理論に縛られた学者という気がするが、いずれにせよ、私有財産は、絶対不可侵のものという信念をもっておられるようだ

私からすると、旧来型の人が言わない仮説をいうほうが、はるかに学者らしいと思うし、旧来型の学問をよく知っているとか、振りかざして新しいことを言う人間を否定するのが学者と思っている人が日本には多すぎると思うが、それ以上に、そこまで私有財産制がもっとも大切な権利なのかということに私は疑問を感じている

たとえば、知る権利

今回の特定秘密保護法案だって、どこまでを秘密にするかもよくわからないし、外国なら当然の権利とされている、何年か後の公表も自動更新になっているという

政治家が何をやっているかを知る権利が保障されない

知る権利が基本的人権かどうかはわからないが、政治家が何をやっているかどうかわからなければ、民主主義とは言えないだろう

ラジオでは、アメリカでさえ守っているツワル原則とかいうのを守っていないというのが話題になっていた

言論の自由もかなり怪しい

山本何某が陛下に手紙を差し上げた件にしても、陛下に読まない自由があるのだから、言論の自由の範疇に入る気がする

たとえば、陛下が東北を回られたときに、復興が遅れていることに思い余った市民が手紙を手渡したら、捕まるとか、マスコミに糾弾されるとかいう国が、言論の自由がある国と言えるのだろうか?

もっと怪しいのは、生存権、社会権だ

貧しい人、うつ病で仕事を失った人、夫に離婚された人、DVで逃げてきた人が、生活保護を申請したら、バシバシと追い返されているという

女性の場合は、露骨に「働けるでしょ」と言われるらしい(私が、スーパーヴィジョンをしているケースはそういう話だった)

売春をやらなければ生きていけない国に生存権があると言えるのか

憲法を政府がいくら破っても許されるなら、9条の改正の必要などない

それをあえてするというのは、周辺国への宣戦布告をしたいとしか言いようがない

ここまで基本的人権が踏みにじられている中で、金持ちの財産権だけは守れという神経、金持ちの財産権が守られなければ、独裁国だという精神が、私には理解できない