相続税100%が過激だという話が多いが、私は99%と100%ではえらい違いだと思う

現実に、昔のソニーの会長の子供のように、聞いたことのない小さな会社に相続すべきソニー株をもたせて2000億くらいの相続をしたのに、相続税が70億円くらいで済んだ(数字に若干の記憶違いがあるかもしれない)という話を聞いたことがある

すると、生前贈与が盛んになるという話がある

確かに、この場合は、金持ちの子がすんなり金持ちになれてしまう

だから、ある程度贈与税も上げる必要もあるかもしれない

ただ、まったく家によりつかない子供や、勘当した子供まで平等相続できてしまうのと違って、ある程度、親の側の意思が働くだけ、私はましだと思う

今のように体外受精が可能だと、コンドームの中のザーメンを保存しておけば、確実に認知される子供を作ることができるのだから、婚外子でも平等相続のほうがトラブルのもとだ

相続税を100%にしておけば、そのような形で作られる子供に相続されるのが防げるし、自分が本当に可愛いと思った子にだけ贈与すればいい

ただ、それだって、リア王のように財産を渡したとたんに態度を変える子供がでてくる

そういう前例が出てくれば、よほどの信頼関係がないと生前贈与がなくなるかもしれない

さて、これから、2回ほどwowowで、『「わたし」の人生、わが命のタンゴがon airされるそうだ

http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/103686/index.php

wowowの加入費のもとが取れると思うので是非見てほしい

本日は医師会の講演会だった

今の医者の言うことを信じてはいけないとか、思秋期の話とか言いたい放題言わせてもらった

大学の医者と違って、まだ、そのあたりが柔軟なのかもしれないし、そこと医師会の意識が高いのかもしれない

さて、経済学者が理論に固執したり、証明できないことをさも本当のことのように信じるのはなぜかと考えてみた

おそらく、それは実際に実験できないからだろう

こうすれば経済がよくなるとか、こうなるはずだ論が多いが、その割に経済学者がビジネスをやっても成功しない

政策などはブレーンになれても、執行する立場ではない

で、ご立派な理論を並べるが、予想通りに行かないことも多いし、そこまでいけばラッキーで、私の相続税100%論もそういう点では同列なのだが、現実に試されることはめったにない

だから、間違っていることの証明が困難なので、言いたいことはいえるし、自分が信じることを変えなくて済む

脳科学も似たところがあって、さも、脳科学者が信じることが本当のようなことを言う

確かに、実験できることもあるし、池谷祐二先生のように熱心に実験する先生もいる

でも、それでも、生きている人間の脳で実験はできない

心理学の場合は、実験を組み立てるほうが原則なので、意外にいい加減なことは言えない

世間では脳科学がサイエンティフィックで心理学はいかがわしいように思われがちだが、心理学のほうが実際に人間を使って実験ができる分だけ、いい加減になれない

私のような臨床心理学でも、理論通りに治療して、患者さんがよくならなければ、理論を修正する(しないで、理論に固執する人もいるが)

実験できないことを話す人が、ときに妄想的な信念になるので、説得力を持つことが多いが、しょせん実験のできない話をしているという点では、私と50歩100歩なのである