ということで、小ネタを一つ

テレビを見ていたら、高速道路への歩行者の迷い込みが増えているという話をしていた

スマホを見ながらというケースと認知症などのケースが多いらしい

で、レポーターはもっとわかりやすい表示をなどと言っている

レポーターの意見でなく、作り手の意見だろう

自分が車に乗る身であるから、割り引いて聞いてもらってもいいが、日本は歩行者や自転車をのる人に甘すぎると私は常々思っている

アメリカなら、歩行者だって罰金の対象だ

州にもよるが、横断禁止のところで横断しているのを警官にみつかると、300ドルくらい平気で罰金をとられる

アメリカの場合は、警察は法を犯した者はきちんと捕まえる(日本のパトカーは、警備のパトカーが相手なら、スピード違反でも捕まえないし、右翼が法を超えた騒音を出しても、パチンコの監禁やソープランドの管理売春は捕まえない)

その上、日本以上にしょっちゅうパトカーが走っているから、油断していると歩行者でも、罰金を何回も取られるし、それに懲りて、道は走りやすい

日本では、自転車では、酔っぱらい運転もほぼフリーパスだし、スマホや携帯を使いながらの自転車走行が当たり前で、歩行者が危ないことこの上ない

歩行禁止のところに歩行者が入っても、この手のニュースでは同乗されるばかりで、捕まえて罰金をとれという話にならない

私ごとだが、私も昔家族が、車庫から車を出した時に、自転車に脇をぶつけられたのに、警察がきたら、それまで携帯をかけていた(おそらく、携帯をかけながら自転車にのって、うちの車にぶつけたようだ)自転車に乗っていた女性が、突然泣き出して、脇にぶつかっているのに、私の家族のほうが、前方不注意の扱いを受けて、それまでの無事故無違反がパーになった

まさに、歩行者「天国」、自転車「天国」であるが、それによる被害は絶えない

もともと、この手の歩行者保護の発想は、東京の発想だろう

地方のように人が歩いておらず、みんなが当たり前に車を使う地域なら、民意は、危ない歩行者を取り締まってほしいというもののはずだ

東京では、確かに歩行者の保護も必要だろうが、それが過度になりすぎている気がする

これからは認知症の高齢者が増えるから、今回のように高速道路に間違えて入る人も増えるという説がある

そうだとは思う

これは罰金では解決がつかない

ただ、私の長年の認知症臨床の経験では、若い頃から続けてきたことは意外に変わらない

認知症になって、ブレーキとアクセルを間違えることはあるが、わざと危ないことをするわけではない

中高年までに携帯をかけながら自転車に乗っていた人が、歳をとって認知症になればそれを続けるだろうが、そうでなかった人が認知症になったとたんに、そういうことをするようになることはまずない

要するに若い頃からアメリカのように罰金をとって、体に染みつかせておけば、そのほうが認知症になってから安全なのである

あと、動物的な安全の感覚は残る

そのせいか、上手に車が近付くと逃げてくれるのだろう

私の25年以上にわたる認知症臨床でも、私の患者が間違えて、どこかに落っこちたことはあるが、交通事故に遭った人はいない

余談になったが、いろいろな意味で、とくに携帯やスマホの出現以来、前方不注意が当たり前になっている現在、自動車だけでなく、歩行者や自転車走行中の、スマホ、携帯禁止にするなど、きちんと安全を守るためには、歩行者や自転車に乗っている人間が何をやってもOKという法の運用体系から決別してほしい